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Photo by
yokoichi
短歌99
劇中のわたしが見ないようにした事実のことも抱き締めてよ
会いたいね知らない人の夜逃げには知らない理由があったりしたね
そうですね想像力のない人を想像することは怖いです
じゃあもうあたし自身がインターネットになるから笑ってくれる?
偽物のプラネタリウムの嘘の星 ぼくたちはただ安住したい
リノリウム、プラネタリウム、アクアリウムきみは末路まで美しい
それぞれがそれぞれの綿を押し込んでいる吊り革掴んでいない手で
ブランコは真夜中もある真昼間を知覚できないわたしにもある
屋根裏の玩具の夜空この子にはこれを世界と教えたかった
ライオンが笑顔で火の輪をくぐるまで人知れず経た葛藤の日々
シェアハウスに元カノがやってくることをゴジラのように語る隣人
東口に出たい場合は西口を出て地下通路をめちゃめちゃ歩く
ヒーローの変身を待っている間キャベツの値段について話した
銀河一おいしいけれど入口が分かりづらくて星四つです
好烏龍夜中にあけて今見れる星座のことを確かめあった
ロリータで歩けば犬・猿・雉が来て聞けば原宿へ行きたいという
はい、学生時代は主に闇鍋の企画・運営に取り組みました
錆びた鍵、いったい何を開けたくて私はこれを遺すんだろう