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テニス肘およびゴルフ肘への治療法のご紹介です!

肘の疾患で診る機会が多いのが、一般的にテニス肘、ゴルフ肘と呼ばれるものです。
細かく言うと、フォアハンドでの内側上顆炎、バックハンドでの外側上顆炎と呼ばれる前腕の筋肉の使い過ぎによる腱付着部の炎症性疾患です。ゴルフ肘も同様とお考え下さい。どちらも筋肉の停止部である手首に負担がかかり起始部である肘で引き起こされることが多いです。
パソコン業務が多い方や、私たちのように指を酷使するような職業の方も、罹患することがあります。手根管症候群、腱鞘炎、ばね指と呼ばれるものもこのような傷害の一疾患となります。
さらに上肢を回旋させる筋肉の過剰負担や肘関節の内外反によって痛みや神経の圧迫によりしびれを起こすこともございます。頚椎疾患での痺れとの鑑別が重要です。
以下に肘関節の疾患における検査の概要、治療の一例などを列挙いたします。
しかしながら、患者様一人ひとりの状態が違いますので、すべての方にこのような検査、治療を行うわけではございません。あくまでも一例です。
下記のテストは、指にストレスをかけることによって、肘の痛みを確認しています。

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このテストで内側上顆炎の有無が判断できます。外側上顆炎の場合は逆に手の甲側にストレスをかけます。どの指で痛みが出るかで、細かい筋肉の鑑別をします。

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それによりニモテクニック(指で筋膜上を滑らせて行うテクニック)やアクティブリリーステクニック(スポーツ選手に対する動きの中で行う筋膜テクニック)の時に、的確に治療することが出来ます。このまま治療として筋肉のリリースを行うこともできます。

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肘の内側外側の傾きを整えるテクニックです。
テニスやゴルフなどでの過剰使用により歪みがきつくなると、付着している筋肉に対して過度な負担がかかり、内側及び外側の腱に負担がかかり炎症を起こしてしまいます。尺骨神経の痺れなどにも効果的です。
しかしながら、このような四肢のテクニックは短期教育者では習得出来ておりませんので、お気を付けください。

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肘の過度な捻じれを橈骨を使い補正するテクニックです。
回旋の歪みにより、神経の通り道となる筋肉(回内筋)が硬くなり前腕の痺れを生じることがございます。その改善を図ります。

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手根管症候群の治療テクニックです。手首を酷使するスポーツによって肘同様に手首にも負担かかり手や指に痺れなどが発生することがあります。
これは手根骨の月状骨の前方変位によって正中神経が圧迫され手に痺れをきたした方に対するテクニックです。現症再現のテストも兼ねております。
月状骨を正しい位置に戻すことで圧迫を取り除きます。