警音器の使用
今回は「警音器(クラクション)」について多少お話します。
警音器の使用制限
道路交通法では、警音器の使用について「みだりに警音器を鳴らしてはいけない」とあります。
なので、やたらめったら警音器を鳴らすのは違法行為です。
じゃあ、いつ鳴らすの?
「今でしょ!」って、いまだに言いたくなっちゃいますよね。
ちなみに、林先生の本はフツーに良書でした。おすすめです。
話が逸れてしまいましたが、警音器の使用目的は「危険を避けるため」です。例えば、「対向車がスマホに夢中で、中央線をはみ出してきた」なんていう場合なら、そのままでは正面衝突になってしまいますので、迷わず警音器を使って注意を促しましょう。
「スマホに夢中」といえば、「信号待ちでスマホに夢中になって、青信号になっても動かない車」も最近います。こんなときは、警音器を使って発進を促す・・・のはNGです。発進を促すのは危険防止にならないからですね。同じように「ありがとう」の意味合いを込めた警音器の使用もNGです。
警音器をならさなければならない場合
そんな、みだりに鳴らしてはいけない警音器ですが、なんと「警笛ならせ」という標識もあります。ただ、あまり見かけませんね。
この標識を見かけたら「ピッ」っと警音器を鳴らしてから通過しましょう。
この標識が設置されているのは、カーブミラーがあっても曲がった先が見えづらい狭い道に多いようです。イメージ的には、もうあまり交通量のない山道とかにある感じです。ですが、住宅地にもあるみたいでした。
ちなみに「区間内」の補助標識がある場合は、カーブのたびに「ピッ」っと鳴らしてください。
正しい使い時
実は、通常、運転をしていて警音器を使用する機会って少ないんですよね。(もしかしたら、性格によるかもしれませんが)
なので、自分の車のクラクションの音を聞いた時がない方も少なくないと思います。ですが、危険が及びそうなときは迷わず鳴らせるように、人気のないところでかるく鳴らしてみましょう。
ちなみに私は、若い頃、優先道路を走行中に、わき道から(全然こっちを見てない)車が出てきたので、慌ててハンドルで回避したあとで、申し訳程度に「ピッ」っとクラクションを鳴らすという、意味不明の運転行動をしたときがあります。
危険回避のため”事前”に使用すべき警音器ですが、あまりの不慣れのため”事後”に使用するという、誰もが「?」となってしまった私の二の舞にならないようにも、ためしに警音器を鳴らしておくというのは、意外に重要かもしれません。
不安になる音
ちなみに、警音器を鳴らしたら、よ~くその音を聞いてみてください。たぶん「単音」でなく、いくつかの音が重なって聞こえるはずです。そして、その重なっている音は「ド・ミ・ソ~♪」のようなキレイな和音でなく、あえて和音をはずした、いわゆる不協和音になっているはずです。
この不協和音には、人を不安にさせたり、イライラさせたりする効果があるそうです。代表的な不協和音は緊急地震速報です。まぁ、経験的なところもありますが、あの音は聞いてて穏やかにはなりませんよね。
ですから、軽い気持ちで使用した警音器が、必要以上に相手を刺激してトラブルに発展することもあります。過去には「クラクション殺人事件」なるものも発生してます。また、昨今話題のあおり運転の原因も、警音器の使用だったなんてこともありますので、やっぱり、警音器は、みだりに使用するべきものではありません。
余談
ドラマなどで、道路の感じを表す効果音って、やたらクラクション鳴ってるイメージですよね。でも実際の道路では、そんなにクラクションって聞こえません。道路交通環境(ルールや道路整備など)が成熟してくると、自分勝手な運転をする車が少なくなってくるからです。なので、「やたらめったらクラクションが鳴っている=道路」という図式は、テレビなどのメディアが、昭和からずっと使い続けているため、いまだに成り立っている表現方法なのかもしれません。(アニメ「サザエさん」も生活環境が古いのに、ずっと見てるから現代劇に感じてしまう感覚)
では、ほんとに未成熟の道路環境ではクラクションが鳴りまくっているのでしょうか?
・・・個人的に見入ってしまっているYouTubeチャンネルがあるのですが、その動画は、インドの屋台で食べ物を買うってだけなんですが、その食べ物を作っている間、インドの道路では、終始クラクションが鳴っています。どの動画みても大体鳴ってます。きっと日本も昭和30年代って、こんな感じだったんだろうなと思います。(ちなみに、このユーチューバーさんの効果音の文字表現が秀逸で好きです。)
カレーが食べたくなりましたが、みなさんも、警音器は使い時を見極めて、正しく使用しましょう。
それでは Have a nice drive !!