【参考記事】2020松本山雅戦力分析1~シーズン分析編~
2019シーズン、松本山雅FCの2度目のJ1挑戦の旅は、
またも1年で終わることとなってしまった。
山雅史上最高額となる予算を投入し、選手総年棒も5.7億を計上。
しかし、TOP15の壁はとても高く、自らの力不足という結果を、
甘受せざるをえなかった。
その結果を受け、山雅のJリーグ参入以来指揮をとった
反町康治監督との契約を満了し、昨季群馬をJ2昇格へと導いた
布啓一郎氏を監督に招聘。
また、長年山雅に在籍した飯田や岩上、當間といった功労者や
守田、町田、永井といった昨季の枢軸を担った選手がチームを去った。
まず、布新監督とはどのような人物かを押さえておきたい。
市立船橋高校での17年で冬の選手権を4度制覇。
他にも高校総体やユースカップなど数々の栄冠を獲得してきた。
その成績を受け、2003年にはU-16の監督に就任したが、
翌年のAFC U-17選手権では1次リーグ敗退。
その後、技術委員を経て2009年にはU-19監督に就任したが、
AFC U-19選手権に挑んだが、準々決勝で韓国に敗れ、
U-20W杯への出場はかなわなかった。
その後は岡山のコーチ、群馬の監督を歴任している。
余談だが、S級ライセンス講座では反町前監督と同期というのも
興味深い話だが以前のインタビューによると、反町氏曰く、
S級講座では飛び抜けて優秀であったとの評価であった。
さて、余談はここまでとして、昨季の成績を振り返ろうと思う。
2019年 勝ち点31 6勝13分15敗 得点21 失点40 得失点差-19
2015年 勝ち点28 7勝 7分20敗 得点30 失点54 得失点差-24
改めて評するほどでもないが34試合で21得点では。。。
1試合平均0.62ではとても残留できる数字ではない。
自動残留となった鳥栖は得点34で1試合平均1得点。
やはりこの程度はmustであったであろう。
平均約0.4の上積みがあれば、3試合程度引き分けを勝ちにでき、
勝ち点はプラス6で37。浦和や名古屋とともに自動残留圏内。
机上の空論に過ぎないが、こうした可能性はあったと言える。
一方、失点の40に関しては8番目の少なさだ。
守田を中心に守備陣の健闘もあるが前線からの守備を徹底し、
反町サッカーの真髄である堅守とハードワークの賜物だ。
同時に、数年来得点の少なさの要因とも言える。
ちなみに、前回昇格時の2015シーズンと比較すると、
得点は少なかったものの、引き分けが多く、
善戦はしていると言えるが、15位であった新潟が勝ち点34と
やはり残留には届かない成績であった。
前述の通り降格を受け、山雅フロントは大きく舵を切った。
監督交代、主力の移籍、予算規模の縮小、若返り。
24名の選手がチームを出ることになり、昨季より5人少ない体制となった。
平均年齢は27.35歳から27.0歳、30代の選手は11人から9人となった。
特筆すべきは25歳以下の選手が11人もおり、
予算の問題もあるが育成を目指す方向性がうかがえる。
最後に。
反町氏でなければ山雅はJ1昇格はなかったことは、
山雅レッズスポーツとしては断言したい。
個人的には反町氏と共に歩む以外の山雅の姿を想像しがたい。
それほど大きな存在を我々は失ったしまった。
しかし、2020シーズンはやってくる。
以上の点を踏まえ、本題である2020シーズンの補強評価を行いたい。
【参考記事】2020松本山雅戦力分析2~更新編~へ続く