[分析]ゴースト・オブ・ツシマの「地図が惜しい」ことについて

表題の通り、前置きとして本作ほぼ文句の付け様が無く非常に良く出来ており楽しんでいます。その上であえて重箱の隅をつつくようにマイナス点(→惜しい)を挙げるのが今回のnoteです。既にプラス点は溢れているので…

あくまでテレビゲームを分析するために書いてみるもので、ストレスを感じる程ではないと思います。

(↓)こちらはプレイ雑感を記載

メニュー画面の地図が見にくい・使いにくい

地図が見にくい・使いにくいとは例えば以下のようなことで、いずれもゲームへの没入感を重視した仕様だと思いますが、後述の理由で「惜しい」と感じています。

1. ゲーム中の地図は味のある古地図風で、地形や段差については最低限のことが記載されたもの
2.地図のフォーカスが3段階(仮に大・中・小と呼ぶ)で、中・小については斜め上から俯瞰した表示になっている
3.ゲーム開始時点では島の形がぼんやりと書かれているのみで、キャラクターが立寄った場所が徐々に明るくなっていく
4.通常画面にはミニマップの表示などが無く、マップを見る都度メニュー画面を開く必要がある

上記の1.~4.の中でも特に「惜しい」と思うのは1.2.です。

地図が見にくいことで、目的地に行きにくい

本作のフィールドマップは実在の対馬を完全にそのまま再現したものでは無いですが、島の殆どが山地で高低差が激しく、断崖絶壁や勾配が多いという対馬の地形の特徴は非常に忠実に再現されています。

そんな本作のフィールドマップと、前述の仕様により、目的地に行くことが若干やりにくくなっています。

本作は任意に設定した目的地の方向に風が流れるようになっているのですが、風に従ってまっすぐに馬を走らせてみたら崖で通れなかった(ので、迂回する)…ということがよくあります。

これは、「ワンダと巨像」で剣の光が指す方向へ馬(→アグロ)を走らせているうちに、よくわからない場所に出てしまうこととよく似ています。(ワンダほど入り組んではいませんが…)

島の探索を楽しむ時に、簡素な地図が物足りない

ゲーム内容に慣れてくると、高低差など島の細かい造形を気にしてゲーム内を探索したい、という欲求(いわゆるブラタモリ的な欲求)が生まれました。その時に仕様の地図は非常に簡素で、何だか物足りないなと感じます。

どうなっているとより良かったか

以上を踏まえて、前述の1.~4.はたとえば以下のようになっていると、よかったなと思います。

1. ゲーム中の地図は味のある古地図風で、地形や段差については最低限のことが記載されたもの >> 標高が色分け表示されたカラーの地図など、より精密なものがよかった。オプションで古地図風のものに切り替えられるとよかった(ちょうど、通常画面の「黒澤モード」のように…)
2.地図のフォーカスが3段階(仮に大・中・小と呼ぶ)で、中・小については斜め上から俯瞰した表示になっている >> ワンタッチで俯瞰と真上からの視点を切り替えたかった
3.ゲーム開始時点では島の形がぼんやりと書かれているのみで、キャラクターが立寄った場所が徐々に明るくなっていく >> 各地の見張り台を解放すると付近のマップが一片に明るくなる…等がよかった
4.通常画面にはミニマップの表示などが無く、マップを見る都度メニュー画面を開く必要がある >> デフォルトでは通常画面にミニマップが表示され、オプションで非表示に出来るとよかった

おお、お慈悲を…お恵みを…お立ち寄りの貴方…どうかこの私に…一滴の潤いを…