アレンジャー目線#1

小野雄大のアルバム「SPECTRUM」がリリースされました。
アレンジャー・プロデューサーとして彼の作品に関わって2枚目のフルアルバム。感慨深いです。
某著名なアレンジャーの方が、自分のアレンジ作品について解説しているポストを読み、自分も何か書いてみようと思いました。
解説をあんまりする気はないんだけど、「SPECTRUM」を何度も楽しんでもらえるように、エピソードをまじえながら更新していきます。

※半年ほど前の記憶なので、正確性は保証しかねます

簡単な自己紹介から

山田丈造(やまだたけぞう)
トランペット奏者、作編曲家
趣味は麻雀、特技は毎日料理すること
好きなものはからし・紅しょうが、苦手なものはパクチー・チョコレート

小野雄大と出会ったのは2015年ごろ。
三茶のお世話になってたお店での対バンで知り合いました。目がバキバキでした。
学大のお店の店長に二人でやってみたら、と提案され「公開リハーサル」という名のぶっつけ本番のステージをやりました。若さってすごい。
のちにバンドセットを作りたいと僕に相談してくれ、2020年に「素粒子たち」というフルアルバムをリリースしました。

その後も2022年シングル「無敵」、2022年EP「くしゃくしゃに笑えベイビー!」、2023年会場限定CD「あこがれGOLDEN」等で一緒にやらせてもらっています。

そして4年ぶりのフルアルバム「SPECTRUM」
一曲ごとにアレンジャー目線?で綴ってみようかななんて思ったり。
難しい音楽用語なんかは解説していきます。
年末年始のお供にどうぞ。

①GOLDEN
小野雄大(Vo,A.Gt)山田丈造(Tp)碓井佑治(E.Gt)井上惇志(E.P,Org)三嶋大輝(B)タイヘイ(Ds)

会場限定CD「あこがれGOLDEN」からの一曲。すごくマニアックな話ですが、マスタリング(※1)し直しています。マニアは聴き比べてみてください。

マスタリングエンジニアは風間萌。僕よりずっと前から雄大を愛してやまない名エンジニアです。昔のはわからないけど雄大の作品はほとんど萌ちゃんがやってるんじゃないかな。

この曲をアレンジした頃の記憶は朧げですが、当時ちょっと前にリリースした「無敵」とテンポ、コード進行共に似ていたので苦戦したのを覚えています。
雄大の作品では初めてリズムとコードをループさせています。ドラムのタイヘイ(みんなのブレーン、一家に一台欲しい)がプログラミングをしてくれ、方向性が見えてきました。ドラムとエレピ、トランペットのクリシェ(※2)をループさせ、ウッドベースが独立して特徴的に動く。最後はループからリアルタイム?に移り変わって行き、全員集合。そんな構成です。
今冷静に聴くとアウトロだけ碓井(実家はスキー場)出てきて弾き散らかしてるのヤバい笑
雄大の歌も子音がはっきり聞こえるように録ってみました。それまでの作品とは歌の聞こえ方が違うかな。
井上惇志(以下いのぷー、ずっとグミ食べてる)が家のオルガンひっくり返すほど熱くレコーディングしてくれたのも思い出。

個人的胸キュン(死語?)ポイント
・雄大の独特な韻の踏み方(歓声と/バイセコーはショッキングでした)
・大輝から滲み出るブルース臭

こんな感じで振り返っていきたいと思います。
#2もお楽しみに

※1 音楽制作における最終工程で、ミックスされた音源を調整し、CDやDVD、インターネット配信用の音源などのメディアに書き出す作業。イコライザーやコンプレッサー、リミッター、ステレオエンハンサーなどのオーディオ・エフェクト機器を用いて、音量や音質、音圧、音像、曲の入りや余韻、曲間のバランスなどを調整する。

※2 和音の連続において、それらの構成音のうち一つの音程を半音ずつ変化させていく図式

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