介護事業所って、営業時間と就業時間が同じ?
こんにちは、山田方式ケアプラン構造こと、山田準一です。
会社の勤務・就業時間は就業規則で決まっています。休憩時間も何時から何時までと決まっています。
就業時間とは、始業時間から休憩を挟んだ終業時間までの時間帯のことを指します。休憩時間も含みます。
また、会社の営業時間も決まっています。
営業時間とは、営業開始から営業終了までの時間のことを指します。
皆さんは、ご自身が務めている会社の就業時間と営業時間を知っていますか。
長年曖昧状態
介護事業所には、営業時間があります。スタッフの就業時間もあります。
営業時間と就業時間が同じ事業所と違う事業所があります。
営業時間と就業時間が同じ事業所の多くは、今までそうだったのでと何時までに来て、朝の申送りやミーティングして仕事に入る。ミーティングや申送りの時間は、時間外?サービス残業?就業時間内?営業時間内?が、長年曖昧状態だと思います。
一般企業や異業種では
デパートの場合
私が学生時代アルバイトを行っていたデパートは、就業時間と営業時間は違いました。営業時間とはデパートの開店時間と閉店時間です。
デパートの営業時間10時から19時(たしか当時はそうだったと思います)。
従業員の出社時間はその前です。売り場によって出社時間が違います。鮮魚売り場や食品売り場は早いです。開店時間に向けて準備し、10時の開店時間を迎えます。
19時閉店してから、後始末などして退社します。従業員は早出遅出などあり、開店前の準備、閉店後の後始末を行います。昼休憩は、売り場に常時従業員がいるよう交代で休憩します。
銀行の場合
以前勤務していた高齢者施設で、事務職スタッフから言われたことがあります。
その事務職スタッフは、高齢者施設に勤める前は行員。受付・事務所で、お茶菓子や昼食を食べるなんてビックリした。銀行だったらあり得ない。
銀行窓口で食事している行員を見たことありません。
介護業界は一般企業とは違うんです
早く出社して準備すること、5分10分前に朝の申送り・ミーティングすることが当たり前(就業開始時間5分10分前の申送りは他業界でもよくあります)。
休憩・昼食中でも、電話がなったり、お客さんが来たら、口に物入れながらでも対応する。昼休みは会社に(相手が)いるだろうと12時~13時を狙って電話してくる者も多い介護業界。
デイサービスなど利用者が帰宅した後や訪問後に、翌日の準備や記録、連絡調整など利用者の間接業務が多々ある。
介護は、「無償」と「安価」が美徳⁉
介護は、労働や仕事ではなく、有償ボランティンア活動⁉
介護施設には、更衣室があっても、休憩所・バックヤードがない⁉
介護施設はアクセスの悪いことが多いので、昼休み時間内で飲食店に食べに行くことが難しいこともあります。
介護業界は、労働環境が整っていないのです。
これらの潜在的な環境要因もあり、介護業界は離職率が高く、労働災害も多いのです。
介護業界は変わらないと思います
介護事業者でも大会社もあります。しかし、大半が中小零細企業で、独り事業所もあります。
大会社は、労働環境や条件を整備できるまでの体力があります。中小零細や独り事業所は労働環境や条件まで整備できる体力や術がありません。
中小零細は、スタッフの善意が前提での労働環境や条件です。
老人ホームの歴史
老人ホームに休憩所・バックヤードがなく、受付・事務所で食事することは慣習です。
高齢者施設は老人ホームや介護施設などの総称です。老人ホームのルーツは養老院です。
1929(昭和4)年 救護法により、老衰、疾病、貧困などにより生活できない人を保護する施設として養老院が作られた。
1963(昭和38)年 老人福祉法により、養老院は養護老人ホームへ移管。特別養護老人ホームも作られる。
2000(平成12)年 介護保険法により、特別養護老人ホームは介護老人福祉施設とも呼ばれるようになる。 全高齢者が介護保険法の対象であり、介護保険料を支払う義務が生じたにも関わらず、養護老人ホームに入所している利用者は介護保険サービスを使うことができなかった。
2005(平成17)年 老人福祉法改正により、養護老人ホームでも介護保険サービス利用が可能となった。
介護の不適切時代
今から33年前、私が介護学校生時代の実習先の特別養護老人ホーム、社会人となり最初の配属先・特別養護老人ホームでも、カルチャーショックでした。
事務所・オフィスでタバコ吸いながら仕事するが当たり前の時代。
当時は、閉鎖的で面会者は少ない。外部の出入りは調理室へ食材者が来る程度であり、受付・事務所で応対する頻度は少なかったんです。電話も少ないです(日曜は基本電話ゼロ)。
昭和のバラエティー番組やドラマを観ると、今では考えられない言動や行為を観ると思います。
介護業界も同じです。
プライバシーや人権は無視。排泄介助、入浴介助、口腔ケアなどの直接介助は素手で行う。マスク着用は排泄臭を嫌がっているなど。
感染症対策は我慢と根性、コンプライアンス違反行為が当たり前でした。
今でも昭和に開設した養護老人ホーム、特別養護老人ホームは多数あります。
その時代からの従事者が、未だ現役で従事している介護業界の現状です。
まとめ
介護業界は変わらないと思いますと言いましたが、少しでも前進、進化する志が大事です。
当時、私は尖っていたので、前進、進化するために、35(歳以上)も年上の先輩スタッフに対して大変失礼なことをしました。
皆さんはそのようなことまでして、前進、進化しないでください。
私は介護業界の不適切時代を至近距離で見ているので「そうしたくない」「そのような対応をしてはいけない」が、介護支援専門員としての行動のベースになっています。
設備を変えることは多額の費用がかかり困難のため、今ある施設・事業所に合った労働環境や就業スタイル、働き方を考えることが業務改善の近道です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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