電子保存化について
こんにちは、山田方式ケアプラン構造こと、山田準一です。
今の社会の流れや考え方はICT化・ペーパーレス化ですが、未だにICT化・ペーパーレス化が進まない介護業界。令和3年度介護報酬改定で、介護人材の確保・介護現場の革新「文書負担軽減や手続きの効率化による介護現場の業務負担軽減の推進」として、電磁的記録による保存をしてもよいとなりました。介護書類の電子保存化について書きます。
保存期間が混在
公的介護保険制度では、ケアマネジメント事業(居宅介護支援事業)に関する記録を整備し、その完結の日から2年間保存しなければならいとなっています。そして、介護請求関係の書類は5年間保存となっています。利用者1人の書類(ケアマネジメント業務の記録書類と介護請求関係の書類)の保存期間が、2年5年と混在しています。
そのため、5年間保存と統一している市町村もあります。
保管スペースの確保と管理に負担
令和3年度から電子保存可能になったといっても、現在保存中の書類は紙保存です。
現在ケアマネジメント中の利用者の書類は紙管理が多いです。
ケアマネジメント業務の記録の保存期間が2年、介護請求関係の書類の保存期間が5年と保存期間が違うことから、事業所の文書保存の管理業務が煩雑になっています。市町村によっては保存期間が5年と長期化しているため、保存スペースの確保と管理に負担が生じています。
介護事業所は、中小零細が多く、総務担当などもなく従事者(ケアマネジャー、看護師、リハビリ士、ヘルパー等)が、日々の利用者支援業務と会社管理業務や雑務など1人で何役もこなしていることが多いです。そのため、介護事業所にとって文書保存の管理業務は日常の悩みと言えます。
救世主が現れる
令和になり、2020年新型コロナウイルス感染症や大災害が発生する中で、救世主が現れました。
行政の長が強力なメッセージを発信したことで、ICT化・ペーパーレス化が進まない介護業界でもルールとしてICT化・ペーパーレス化が認められました。
脱ハンコのルール化で、ケアマネジャーの業務負担が軽減されたことは間違いないです。利用者・家族(特に高齢者)には、書類にハンコを押すということに抵抗がある方がいます。役所の様式美にすぎないハンコ押しと、こちらが思っても利用者・家族にとってハンコ押しは重みのある行為です。利用者・家族の負担減にもなったと思います。
令和3年度介護報酬改定
令和2年に救世主が現れたことで、令和3年度介護報酬改定でも業務改善・効率化が加速しました。
ペーパーレス化や電子保存化のメリット
① 保管スペースの確保が不要。
某事業者では、事業数(訪問介護、訪問看護、福祉用具、居宅介護支援、地域包括支援センターなど)が多く、事業所内では保管スペースを確保できないため、トランクルーム(有料)を使用しています。
② 災害に強い。
某事業所では、台風で川が氾濫し浸水被害に遭い、事業所指定通知書など全ての書類・紙が汚水に浸かりました。
③ 情報を電子共有することで、利用者・家族から同じことを何度も聞き出す負担を省ける。
紙コピーをこっちはこっちで、ファイルに綴りしまい込む不効率な行為。
あとがき
電子保存化、ペーパーレス化のデメリットを問われると「紙を手で触った感がない」しか思い浮かびません。介護書類の電子保存は、電子化のやり方を知るとスムーズに移行できると思います。山田式製品(kintone)の電子保存機能(試作品)で、介護書類の電子保存のテスト中です。
いずれ、電子保存の導入実例について書きたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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