見出し画像

人は説明受けても半分くらいしか理解していない

こんにちは、山田方式ケアプラン構造こと、山田準一です。

まえがき


公的介護保険事業に従事して思うことは、公的介護保険制度って複雑・難解・煩雑な仕組み。市民(利用者・家族)に解りづらく使いづらくし、公的介護保険を使わせないようにして、介護保険料を徴収する皆保険制度だと思います。
私はこの制度下で四半世紀、利用者・家族と日々面接し、介護保険や居宅介護支援事業について説明しています。
私の一貫した信念は、利用者・家族に解りやすく説明すること、理解できるよう説明することです。

契約という儀式

居宅介護支援事業や介護保険サービス事業の契約場面
従事者:これから(利用する事業の)重要事項説明書と契約書について説明します。
説明開始し、説明が終わったら
従事者:ここまでで何か解らないことや質問などございますか?
利用者・家族:(少し間が空き)ないです、大丈夫です。
従事者:では、ここ(契約書、重要事項説明書など)に今日の日付とご住所とお名前を書いてください。
利用者・家族は、住所と名前を何枚も手書きする。

利用者・家族は本当に理解しているのでしょうか。
ぶっちゃけ利用者・家族は、説明したうちの半分も理解していないと思います。
提供側の儀式をしただけです。

私たち介護従事者にとっては、当たり前のこと・日々行っていること・解っていること・何でもないことです。しかし、利用者・家族にとっては初めてのこと・知らないことであり、解らないのです。

介護従事者に置き換えてみたら

介護従事者の大半は、いわゆる機械もの(パソコンやスマホなど)が苦手な人が多いです。
例えば、機械ものが苦手な介護従事者が携帯電話ショップに行きスマホの購入契約をする時は、介護保険事業の契約説明を受ける時の利用者・家族と同じ精神状態、理解度だと思います。
携帯電話ショップ店員から、携帯電話の専門用語や業界用語、略語で説明を受けます。何となく解ったような感じで、どうなるのか解らないけど「はい、大丈夫です。」と返答し、書類にサインして契約していると思います。

私ごとですが

この前新車3年目の車のエンジンがかからなくなりました。
セーフティサポートサービスに来てもらい応急対応してもらいました。車屋まで自分で運転してバッテリー交換しました。
セーフティサポートサービスのスタッフから、アイドリングストップはバッテリーに負担をかける機能なので、バッテリー寿命が短くなる。そのため、アイドリングストップ解除ボタンを押して走行するとよい。エンジンを切るとOFF状態がリセットされるので、エンジンをかけるたびに毎回アイドリングストップ解除ボタンを押さなければならないとアドバイスをいただきました。私にとっては初めて知ったことでした。納車時に車屋店員から聞いていないと思いました。
車屋に到着し店員との会話で思ったことは、たぶん車屋にとっては当たり前のことであり、乗る前には説明書を読んでくださいと言っているから知らないあなたが悪い。バッテリー交換しないとまたエンジンがかからなくなると思いますので、さあバッテリー交換しましょう!!
車屋店員の心が読めたので、バッテリー交換しました。
客(私)からするとエンジンがかからなくなり困った時に車屋へ電話すると、車屋は定休日で電話つながらず。休み明けに電話つながったと思ったら、応急対応は車屋ではやりませんので、サーフティサポートサービスへ連絡して応急対応してもらい、お客さんが車を持ってきて下さい。バッテリー売る時だけは、車屋店員はニコニコ顔で接客してくる。

リスクヘッジ

たぶん介護保険利用者・家族は、今回私が味わった車トラブルと同じ気持ちだろうなと思いました。

定休日なので電話つながらないは、どの会社どの業種でも当たり前と理解します。
提供側からすれば「当たり前のこと簡単なこと」でも、利用者・家族からすれば「当たり前ではないこと解らないこと」です。全てのことを全て説明することは難しくても、トラブル・事故になる可能性があることだけは利用者・家族が理解するよう予め説明することが大事と、身にしみて強く感じました。そして、応急の連絡先も伝えておくことも大事とあらためて実感しました。
今の利用者・家族の状態状況に対してリスク(悪化、トラブル・事故)を予測し、そのリスクが発生したときに備えて対応できる体制を整えておくことです。

あとがき

人は1人1人考え方やとらえ方が違います。完全に一致することはないと思います。考え方やとらえ方のストライクゾーンが違います。
その場や表面上では「大丈夫です」と言いますが、理解はしているかもしれませんが、完全に一致した理解、認識ではないです。口頭では尚更です。
人に説明する時には、もめた時に相手が、ぐうの音も出ないように紙で説明し自書または記名押印してもらい、お互い同じ紙を保管する。さらに会うたびに同じことを何度も説明することが必要です。私は説明してもゴネられる場合は、説明している様子を動画撮影しています。その時の状況を第三者に可視化できるようにすることも重要です。
「もうその話しはいらないよ。何度も聞いたよ、その話し。解っているよ。」と言ってきたら、相手が理解したという合図です。
介護支援専門員は、利用者・家族(お客)、友人、身内・家族から「クドイ」「何度も同じことを言う」と言われたら一丁前です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

仕事依頼はこちらまで

公式アカウント

フォローをお願い致します
ハッピーな配信しています

いいなと思ったら応援しよう!

山田方式ケアプラン構造〔Y.C.S.〕
よろしければサポートお願いします。いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせて頂きます。