グッバイハイヒール
私の身長は169センチです。女性としては長身の私は、高校生の頃から身長が高いのがコンプレックスでした。何を贅沢な事を言っているんだろうとお叱りを受けそうですが、目立つのが嫌だったのです。
堂々とはしていられませんでした。思春期の私は、ボーイフレンドが出来た時に相手が私を見上げるなんて絶対に嫌だろうなと思っていました。背が高い事は私のハンディだったのです。
だから大人になってもヒールの無いペッタンコの靴を履くことが多かったのです。でもスーツやお洒落なワンピースなどを着たときは、ヒールがある靴を履かないとバランスが取れません。
そんな時は5~7センチのヒールの靴を履いていました。私は人込みにいても、一目でわかるとよく言われました。頭一つ出ていてキリンが歩いているような感じでした。
それでもお洒落をしたい乙女心が私にパンプスを履かせていました。
アナウンサーと言う仕事柄、舞台の上で司会をする時は、ハイヒールを履くと間違いなく見映えがするので、女性らしさを演出するために気合いを入れて履いていました。
当時はハイヒールを履いた時には堂々としていようと心がけていました。「大きく見えても少しも恥ずかしくないんだ」と言い聞かせていたように思います。ハイヒールを履く私には人には言えない心の葛藤があったのです。
そう言えばタレントの楠田枝里子さんがトークショーでこんなことをおっしゃっていました。
「私は背が高いのがコンプレックスだったけれど、ある日ショーウィンドウに映った格好の悪い女性の姿が自分だと気づいた時に、ハイヒールを履いても気落ちしないで堂々として歩こう、背が高いのをコンプレックスに思うのは辞めようと思った」とお話されていたのを思い出しました。
私もまったく同じでした。高身長ゆえのコンプレックスがハイヒールを履いてお洒落をしたいと言う女心の邪魔をしていたのです。
私がハイヒールを履くには勇気が必要だったのです。
最近はと言うと、ハイヒールはおろかローヒールのパンプスですら履くことが無くなっています。
リタイヤしてからは、エレガントなスタイルをすることがほとんどなくなってよく履いているのは、スニーカーか、ショートブーツです。
歩き易くて疲れないし、なおかつカジュアルなスタイルには万能だからです。
その上、年齢を重ねるとヒールのある靴は疲れるし何より、転んで足を痛めてしまう危険性があるのです。階段などで歩いている時にくじいてしまっては大変ですから。
私は、寂しいけれどそろそろハイヒールを卒業しなければと思っています。
なので、これからはカジュアルスタイルの中にエレガントさを追及します。
年を重ねるといろいろと諦めないといけないことが出てきますが、違った形で楽しむ方法を探したいと思っています。
66歳の私はそろそろハイヒールにさよならします。「グッバイハイヒール」宣言です。
【毎日がバトル:山田家の女たち】
《私はコンプレックスはないんよ》
リビングでスキのイラストを描いているばあばと。
「私もそうじゃった、グッバイハイヒールはとっくにした、低い靴は低い靴でそれに合うファッションにしたらええ」
「お母さん、コンプレックスは」
「私は何もないよー、私は案外体の均整がとれとるんよ、背が低いんは帽子でカバー、お洒落でコンプレックスはカバーできらい」
母は意外に均整がとれていたらしいです。
【ばあばの俳句】
冬晴れの瀬戸の夕日に心なぐ
瀬戸内海の美しさは春夏秋冬それぞれの良さがあります。どの季節も夕日の沈む頃が一番心癒されます。一日の嫌な事も忘れさせてくれます。
母は瀬戸内海に沈む夕日がとても好きです。点在する島や海をオレンジ色に染めて沈む夕日はずっと眺めていたい程、癒し効果があります。
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私のアルバムの中の写真から
また明日お会いしましょう。💗