炎上のホリーレン
堀元見の炎上から3週間ー
初めは堀元とこうちゃんの間での騒動だったが、のちに落合陽一氏も参戦しカオスとなった。
その後堀元と落合両氏は和解。炎上はおさまった。
また、こうちゃんはそもそもぶち切れたわけではなく、こうちゃんファンが勝手に炎上させていた。その炎上がおわまったということで、騒動は一応の終結を迎えたと言って良いだろう。
今回は、この騒動を、主に騒動の始まりとなった堀元noteを読み、何が問題だったのか考えていく。
チェリーボーイ・堀元見
ここで、堀元氏の有料noteの本質を書く。
その本質とは、彼がチェリーボーイであるということだ。
といっても、一般に想起されるチェリーボーイ、すなわち下記動画の男性のようなのではない。
チェリーピッキングを多用する、という意味でチェリーボーイと名付けてみた。
チェリーピッキングとは何か。wikipediaには以下のように書いてある。
具体例を考えてみる。
「地球温暖化はウソ。むしろ寒冷化している」と、ちゃんとしたデータを用いて主張することは可能だ。
気象庁のデータによれば、2024年9月1日11時JSTの東京の気温は29.1度だった。しかしそのわずか12時間後には26.0度と3度以上も下がっている。半日で3度も下がっているのだから地球はすごいスピードで寒くなっている。
もちろん、上記の主張は容易に否定できる。私たちは夜になれば気温が下がり、昼になれば気温が上がることを知っているからだ。
しかし、もし地球に昼夜や季節があることを知らない宇宙人がいたとすれば、上記の主張を信じてしまうかもしれない。
昼夜や季節の影響を除いたとしても、例えばエルニーニョやラニーニャといった現象の影響で、たまたま「今年の平均気温は去年より0.3度低かった」という年が出てくることもある。
大事なのは、データの期間を上手く選べば、地球温暖化も地球寒冷化も主張する事ができるという点だ。
これがチェリーピッキングだ。実際に存在するデータを使って、自分に都合の良い根拠を作り出すことができる。
そして、堀元氏の主張はこのチェリーピッキングによって引き起こされているのだ。以下、具体的に堀元がどういうチェリーピッキングをしているか見てみよう。
なお、ここではすでに他の人が取り上げ、堀元氏にお金を払わずとも既に知ることのできる内容のみ紹介する。
「再生回数が指数関数的に減っている」ということについて
ハルという方が、この堀元騒動で登場した。
ハル氏は堀元の記事を今回初めて購入し、そして自らの家族の不幸もあいまって怒りをあらわにしている。
そのハル氏が指摘しているのが、このチェリーピッキングだ。
堀元氏のnoteで、こうちゃんの動画再生数がみるみるうちに減っていると書かれていた。しかし、ハル氏は上記記事で否定している(ハル氏は堀元に標的にされた人物の名前を書いていないが、当の堀元氏が隠さずに書いていることを踏まえ、当記事でも隠さないこととする)。
堀元氏が記事を投稿した時点でこうちゃんは50本以上動画を投稿しており、その中には再生数が50万を超えるものもある(コラボではあるが)。にもかかわらず最初に投稿された4本だけ見て「指数関数的に減っている」というのは不自然だろう。
ちなみに、「最初の動画は比較的再生される」のは、多くのチャンネルで見られる現象だ。ゆる言語学ラジオも、最初の動画が31万再生なのに対して2本目は16万再生で、48%の減である(2024年9月6日時点)。
以上を踏まえると、堀元の「こうちゃんの動画の再生数は指数関数的に減っている。あと数回出せば再生数は1を切る」という主張は結構乱暴な議論で、チェリーピッキング、いわば情報の『切り抜き』でしかない。
「こうちゃんが絶望的につまらない」という点について
これはチェリーピッキングとは違うが、情報操作という点では同じである。
堀元氏のnoteでは、「こうちゃんの解答がつまらない」と指摘されている。
しかし、その指摘は果たして意味があるのだろうか。
以下、下記事を引用する。
詳しくは以下動画を参照。
この動画で、こうちゃんは「優勝を確信した」と発言した(1:33)のちに、「最初の発言撤回して良いですか?」と聞いている(2:56)
そして、解答したあとに「チーン」というサウンドが流れ、画面が暗転する(3:10)
すなわち、元の動画で「こうちゃんのこの解答がスベってます」ということがわかりやすく表現されている。
堀元のnoteでは、その動画を使ってた「こうちゃんはつまらない!」と指摘している。これはなかなか大したジョークだ。
「こうちゃんは面白い」と演出されている動画を見て「いや、つまらないよね」と指摘するのではなく、「こうちゃんはつまらない」という演出がなされた動画をもとに「こうちゃんはつまらない」と書く。小泉構文の亜種だろうか。
また、その動画も6年前のもので、ちょっと古すぎる。この動画より後にも、こうちゃんがスベり芸ポジションにある動画はいくつかある。というか、堀元氏が引用したのと同じ、大喜利をネタとした動画もある。
こういったのを無視して、ゆる言語学ラジオができるよりも前の動画を今出されてもなあという指摘は、まさにその通りだと思う。
堀元ファン、そんな賢くないよ
ただ、普段の『ゆる言語学ラジオ』を見る限り、これらの堀元の主張は冗談である可能性が高いと思う。
というか、本人も「ネットのノリが解らないキッズが読むようになった」と書いている。
すなわち、これは悪ノリであり、本気でこうちゃんを弾劾しようとするものではないとのことだ。
このノリこそ、堀元をあらわしている。
論理的(だと自負している)な人は、「論理的でないことを言う」という冗談をすることがある。
統計系ユーチューバー・サトマイ氏もこの方法を採用していると言われている。詳しくは以下の記事を参照あれ。
学問を題材としたチャンネルをいくつも運営する堀元氏が、学問的によろしくないとされているチェリーピッキングをふんだんに使って金儲けをする。こんなに面白い冗談は国内に存在しない。今年のR-1ぐらんぷりで優勝するだろう。
そもそも言語学を名乗るチャンネルで下のような動画を投稿する人がまともなわけない。
しかし、有料記事でありその内容を公開できない関係もあって、購入して楽しんだ人の中にはこの冗談に気づかない人がいる。
上記のハル氏の記事によれば、炎上noteを読んで「思ってたことを言語化してくれた」とポストした堀元ファンがいたそうだが、明らかにチェリーピッキングされたデータを使った主張に感激するのが堀元ファンなのである。
そもそも、この「非論理的であるというギャグ」はあんまり通じない。僕もウケ狙いでショート動画に取り入れたことがあるが、低評価とマジレスをつけられて終わる。
なんなら、そういった冗談でいった『頭の悪い』主張をマジに捉えられて、しかも納得してしまう視聴者がいるようだ。
堀元氏の有料ノートの視聴者の多くは性格が悪く、自分の知的能力に自信がある(何なら僕がその典型例である)のだが、おそらくその半分くらいは堀元氏のギャグに気づいていない。
皮肉にも、アンチ堀元(とレッテル貼りをするのもおかしいが)のハル氏がこの点を指摘した。
堀元は自身を攻撃する者を「ノリの分からないキッズ」とのたまっているが、知的能力の観点からすると、堀元ファンもまたキッズなのである。
堂々と言えばウソでもバズる
ここで一旦話を変える。堀元noteがそうであるように、世のバズというものは、本当はツッコミどころ満載で穴だらけの主張を堂々とすることで生まれることがある。
この記事を書いてる時点で、以下のような投稿がバズっている。
しかし、これには大きな瑕疵がある。日本には整備された街がたくさんある。
その代表例が、京都であり奈良である。
このことは、平城京や平安京を習ったことがあれば全員が指摘できる。
なんなら、奈良や京都で生まれ育ってきた幼稚園児でさえその矛盾に気づくだろう。
嘘は堂々とつくとバレないという格言を聞いたことがあるが、それに近い。無知は堂々と曝け出せば案外バレないし、騙される。
堀元氏が有料ノートでしてきたことは、この「ハッタリで騙す」ことだったのではないか。
地味な行動の方がきつい
実は、堀元氏の対決は終結していない。それは二つの意味においてだ。
まず、冒頭で述べたように、こうちゃんとの関係。こうちゃんが直接許したわけではない。
そしてもう一つ。もっと大きな相手がいる。
QuizKnockだ。
https://www.portal.quizknock.com/request/about-secondary-use
QuizKnockは動画の無断転載を認めていない。
QuizKnockの動画転載を例外的に認める場合の一つとして「QuizKnockを広めることが目的であり、収益化していない」と書かれてある。そして、上記条件を満たしていないものは『無断転載』であり、問い合わせフォームからご報告くださいと書かれている。
堀元の記事はこの点にひっかかるおそれがある。すなわち、QuizKnockを広める目的ではなく(むしろQKという単語をコメントするなとも書いていた)、また収益化もしている。
もちろん、YouTubeの動画をnoteに載せたからといってただちに著作権法違反になるわけではないし、最終的な判断はQKに任せるが、堀元noteはQuizKnockの著作権侵害のおそれがある。
堀元を酷い目に遭わせたいというのであれば(そうでなくても)、SNSで炎上させるよりもQuizKnockの問い合わせフォームに問い合わせた方がいい。僕は既に報告した。誹謗中傷をすることなく、法やルールに則って堀元氏にダメージを与えられる数少ない手段である。
あくまで観測される限りだが、こうちゃんファンと思しき方々がQuizKnockに報告したという形跡は見られない。
正確には、既に報告してるかもしれないが、「報告しました。みんなもどんどん報告して。」といったポストはしていない。
報告を扇動するのを是とするわけではないが、少なくとも堀元への直接攻撃と比べると、合法であるし倫理的な問題も少ない。なんなら、堀元自身が自分の記事について「内容漏らしたら法的手段」と書いているのである。
実際、どこまでQKが向き合ってくれるか、向き合ったとしても実際に法的手段に出るかは全くわからない。
しかし、少なくともQKに「堀元見はこういうことをする人物だ」と知られるだろう。その効果は間違いなくある。
問い合わせフォームに連絡するというのは、堀元を直接攻撃することよりも地味に見える。爽快感もない。
しかし、社会をよくする、とまではいかなくても、堀元氏に改めて貰うには、こういった地味な行為の方が効果が大きい。
炎上は、された方は確かにつらいし、した方は楽しくなるかもしれない。
しかし、実は法や手続きといったものを通した方が、相手への効果は大きい。そのことを、こうちゃんファン、ならびに当記事の読者の皆様にはわかっていただきたい。
あまりまとまっていないが、以上で擱筆させていただく。