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【プロット】花火大会にいる妖艶ないじめられっ子

 夏の風物詩といえば花火大会。
 今年も浴衣を着て花火見物に出かけた。
 男子にモテる私は、周囲の女子から予期せぬ怨みを買うこともしばしば。
 この前は彼氏を奪われたとかで、私の机にゴキブリの死骸を入れられた。
 昨日声をかけられて、また違う男子と花火大会に来たというわけだ。
 「男をとっかえひっかえしている」と言われても否定できないし、恋人を奪ったことも事実である。
 いじめに遭って嫌な思いをさせられて、陰口を言われるのも仕方がない。
 ルックスは普通だと思うのだけど、フェロモンが出ているのか男をいつの間にか虜にしてしまう体質とでも言うべきか。
「きれいだね」
 花火ではなく私の顔を見て呟いた。
 正直背筋がぞわぞわして居心地悪くなる。
「好きな人いるの」
 また定番の台詞が出た。
 なぜ自分だけの女にしようとするのだろうか。
 適当にごまかして、必殺の笑顔をかました。
 少し鼻の下が伸びた顔になって、質問に答えなくて済んだようだ。
 一人で花火大会に行くのはマヌケだから誘いに乗っただけだ。
 もしかしてまた誰か女を泣かすのだろうか。
 女は陰湿だから嫌だよなあ。


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越庭 風姿 【 人は悩む。人は得る。創作で。】
「利益」をもたらすコンテンツは、すぐに廃れます。 不況、インフレ、円安などの経済不安から、短期的な利益を求める風潮があっても、真実は変わりません。 人の心を動かすのは「物語」以外にありません。 心を打つ物語を発信する。 時代が求めるのは、イノベーティブなブレークスルーです。