【プロット】お化け屋敷にいる自虐的な刑事
「俺は、刑事失格だ」
右手を振り上げ、強く握りしめた。
腹の中心に拳をめり込ませる。
左手を開き、頬を叩いた。
恐怖に歪む顔。
殺人現場で何度も気を失う弱さ。
顔を引きしめ、奥歯を嚙みしめた。
ひーっひっひっひっ
足元が光り、人間の頭が飛び出した。
「ひゃっ」
小さく飛び退き、右足で着地。
片足立ちのまま壁に手を突き、顔を伏せた。
眼に涙を浮かべ、わなわなと肩を震わせた。
しゃがんだままで、ズリズリと前に進む。
今度は上から提灯が落ちてくる。
「うひゃっ」
ひっくり返って後ろに手を突いた。
かろうじて漏らさなかった。
文字通り肝試しのために、お化け屋敷にやってきたのだった。
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