【プロット】学歴コンプレックスな推理作家が、本屋に
近所の大型書店にやってきた安井は、店頭に並んでいる話題本を漁っていた。
文学誌で目にした題名が並び、当然だが芥川賞、直木賞作家が多い。
そして、カバーを開いたそでには著者略歴がある。
なぜ、出身大学を書くのか ───
40代の作家なら20年ほど前の履歴である。
文学部に在籍していたとか、果たして重要だろうか。
見るたびに苛立ちを覚えていた。
本屋には、売れ筋の本しかない。
POSシステムで分析して実績がない本を仕入れから外すのである。
そして、文学誌に載るのも同じ作家なのだから、相当閉鎖的な世界と言わざるを得ない。
推理小説を書き始め、大きな文学賞に応募しているモチベーションの半分くらいは、そんな業界を自分が変えていきたいという思いだった。
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「利益」をもたらすコンテンツは、すぐに廃れます。
不況、インフレ、円安などの経済不安から、短期的な利益を求める風潮があっても、真実は変わりません。
人の心を動かすのは「物語」以外にありません。
心を打つ物語を発信する。
時代が求めるのは、イノベーティブなブレークスルーです。