【プロット】海底基地にいる自信家の教師
宇宙開発が本格化する中、深海に海底基地を建設した。
メディアには小さく取り上げられ、月面基地がヒマワリなら海底基地はひっそりと咲く月見草だと誰かが言った。
水深1000メートルの世界では1平センチメートルに100キロの負荷がかかる。
宇宙の真空や放射線、超高温、超低温もエグイが、深海も負けていない。
物体を押しつぶす力に負けず、コミュニティを作るため教師として俺は派遣された。
古今東西あらゆる教養を極め、物理学の著名な研究者だから、きっと素晴らしい教育ができるはずだというわけである。
内容はともかく破格の給料に惹かれて、二つ返事で承諾した。
実のところ研究者というものは仕事量に対して見返りが少ない。
四六時中研究しているのに、平均年収以下で頑張っている者も少なくない。
それなら深海に行って暮らすのも悪くはない。
研究に没頭できるし、時々教師をやって金を貯めて地上に出てくれば悠々自適の生活が待っているのだ。
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