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「ト・ト・TOEIC〜♪」(斎藤工/『スタディサプリENGLISH』テレビCM)
最近、テレビでよくオンエアされている『スタサプ』のCMのフレーズ(※原曲は『証城寺の狸囃子』)
「ト・ト・TOEIC テスト対策〜♪
ス・ス・スタサプ、続けやスイスイスイ〜♪」
…が、頭にこびりついて離れません。
どれくらい「頭にこびりついて離れない」のかと
申せば…座れない程度に混雑していた、恵比寿駅から品川駅へと向かう山手線の車内で吊り革を掴みながら
…ついつい
「ト・ト・TOEIC〜♪」
…と、わりに大きな声で口ずさんでしまい、となりに立っていた女子高生にギョッとされてしまった
くらい、頭にこびりついて離れないのです。
主役を務めている演者は俳優の斎藤工さん(42)。
いや〜〜〜〜〜っ…あの抑揚がなくて、声量少なめなナイショ話っぽい口調のくせに、なぜか聞こえやすく響き渡るセクシーな低音ボイス&極力まで無駄な動きを排除しした横ノリチックな振り付けのダンシング──とてもいいですね。
かつては、マダムキラーとして一世を風靡した、
トロンと舐めるように粘膜質で、力のない流し目も健在で…マダムじゃないぼくすらも、そのむんむんと
発散されるアダルトな色香に殺(や)られてしまいそうであります。
では、このキャスティングが仮に東幹久さん(54)だったらどうでしょう?
たぶんダメでしょう。そもそも目がパキパキすぎるしガングロすぎるし、ダンシングもなんとなく固そうで、まったく別物のパッショネイトな “作品” になってしまうに違いありません。
では、今、若い世代に大人気の横浜流星さん(27)ならどうでしょう?
やっぱダメでしょう。色気ありすぎです。おそらく、若さゆえに迸(ほどばし)りまくる、抑えの効かないそのエロティシズムが仇(あだ)となり、肝腎の「TOEIC」や「スタサプ」ってワードも、一切耳に入ってこないに違いありません。
年齢云々を抜きにすれば、竹野内豊さん(53)、及川光博さん(54)あたりがかろうじて適役な気もしますけど、竹之内さんだとやや目力が強すぎ、ミッチーさんだとコミカル感がちょっぴり前面に出すぎ…なのかもしれません。結局のところは、斎藤工さんが
「ベストなキャスティング!」
…だった…ってことなのです。
歌モノのテレビ(もしくはラジオ)CMって…
ユーザーに口ずませた時点で、
もう「勝ち!」だと思うんですよ。
もし、ぼくがなんの予備知識もなくTOEICの点数を上げたくなったとしたら、
「ト・ト・TOEIC テスト対策〜♪ ス・ス・スタサプ〜」→「そうだ! スタサプってヤツに申し込んでみよう…かな?」
…ってことになっちゃいますもん。
そういう意味では、主役演者の財津一郎さんが
お亡くなりになるまで20年以上──延々とテレビでオンエアされ続けてきた『タケモトピアノ』のCMも、じつに秀逸だったのではないでしょうか。
だって、もし自宅に不要に大きなグラウンドピアノがあったとしたら、
「ピアノ買ってちょ〜だい♪」
…ってことになっちゃいますから。
そんな邪魔になるレベルのピアノなんて、持ってはいませんけどね(笑)?
あと、期間限定とは言え、広瀬すずさん(25)が
出演している『マクドナルド』の
「ラ〜テラ〜テ ラッテテ〜 ラテラテ ラッテテ〜♪ ラ〜テラ〜テ ラテラテ ラテラテテ〜♪」
…も(※原曲は『アルプスの少女ハイジ』主題歌)、歌モノのテレビCMとしては、かなりの可能性を
秘めていると直感してやまないのでした。