【図解1513,1514】引き算の2つの考え方
【特殊型】仕事などで「引き算」をする時には「現状からスタートして不要なものを引いていく」という方法と、「一度ゼロに戻してからどうしても必要なものを足していく」という2つの方法がある。
【特殊型】両者の答えは一見同じになりそうだが、実際には「現状」と「ゼロ」というスタート地点の違いを反映し、最終的な結果が変わることも多い。
状況を大きく変えたいなら、現状ではなく一度ゼロに戻して考えてみよう。
仕事や図解をしている時に感じたことを図解にしたものです。
仕事や生活ですることが増えすぎた時は、「引き算」が有効です。
引き算をすることで身軽になって体調を整えたり、より大事なことに集中したり、新たに必要になったことを始めたりすることができます。
そして引き算には「現状からスタートして不要なものを引いていく」(現状スタート)という方法と、「一度ゼロに戻してから必要なものを足していく」(ゼロスタート)という2つの方法があります。
「本棚の本の整理」を例にすれば
現状スタート:本の並びはそのままで、不要になった本だけ抜き出して処分する
ゼロスタート:本棚から一度すべての本を出し、必要だと感じたものだけ本棚に戻していく
という感じです。
この2つ、一見すると同じ結果になりそうですが、往々にしてゼロスタートの方がスリムな結果になるように思います。
理由として、
現状スタートは現状を基本的には「いいもの」として肯定し、その中で「必要度の低いもの」を外す
ゼロスタートは現状は「ゼロ」で、その中で「特にいいもの」だけを残す
という形で、「少しいい〜ふつう」の部分の残り方の違い(ゼロスタートでは外されるが、現状スタートでは残りやすい)が背景にあるのでしょう。
ゼロスタートは一度リセットする分、現状により合った形にしやすい利点があります。
ただし、その分変化の反動も大きいので、たとえば仕事や家庭の共有スペースなど自分以外の人が絡む場合は、それまでのやり取りの積み重ねもあるでしょうから十分な認識合わせが必要でしょう。
私自身は、基本的には最初にしっかり「型」を作り、それを育てるタイプです。
ただ、たまに半ば発作的にイチから作り直すことがあり、最近も仕事の勉強スケジュールでそれをやったのですが、以前よりより良いものができました。
「半ば発作的」と書きましたが、ある意味では「レベルアップしたから、そろそろもっといいものを作れるよ」という無意識の声なのかもしれませんね(空振りで結局元に戻ることもありますが)。
また、図解を描いている時に煮詰まった時も、煮詰まったものにいろいろ手を加えるより、一旦新しい紙にゼロから描き直した方が、往々にしてすっきりしたよりよい図解になるように感じています。
2つの引き算とスタート地点の考え方、ぜひ活用してくださいね。
この図解の応用例
この図解を「人はスタート地点に左右される」と抽象化すると
書類の様式(臓器移植カードの「臓器移植に同意する人はチェック」と「臓器移植に同意しない人はチェック」で結果が変わる」)
はじめての学び方の重要性(最初に不愉快な経験をすると、それを学び直す機会さえ奪われる可能性がある)
などにも転用できそうです。
ことわざ化:はじまりはコンパスの針
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