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【hint.280】充実の読書会を過ごしていただけたようでした

 昨晩は、吉祥寺にて、「らいキチカフェ|読書会」の第3弾の3回目でした。

 こちらの書籍を、活用図書として毎月一度のペースで開催している第3弾。

 昨日は、第3章を参加者全員で読み進めていきました。

 今回の範囲では、著者の平野啓一郎さんが提唱する「分人」「分人主義」という概念を採用すると、自分のことや、他者とのコミュニケーションにおいて、どのような変化やメリットがあるのか、ということについて学ぶことができました。

 一人の人間を、「分けることのできない個人」として扱うことも、もちろん人が社会生活を送るうえでは必要なことであるとする一方で、自分自身を、他者を、「分けることのできない個人」として取り扱うだけでは、日々の実感からは遠い暮らし方になってしまい、やさしくないしお互いに窮屈な思いをさせてしまうことにもなる。不毛な争いや、自己肯定感の低下を助長することにも繋がってしまうのではないか。

 だから、一人の人間を「分けることのできない個人」として取り扱うのと同時に、「複数の分人の集合体からなる存在」として捉え、コミュニケーションを進めてみてはどうだろうか?

 家族に対する自分、職場の上司に対する自分、匿名で活動しているネット上での自分、音楽に接している時の自分、スポーツで試合をしている時の自分、などなど、あなた実際全部同じなの? 違う自分って感じしない? だったらそれぞれが違うってことを当たり前のこととして、生きてみたらどうだろうか?

 と、こんなことを一緒に考えていきました。

 ところどころで、僕が考えた質問を通してワークにも取り組んでいただきました。

 本で触れられた内容について、「あなたの場合はどう?」ということを書き出してもらい、より読書体験を自分ごととして感じてもらえるような質問をしてみました。

 今回は、これがなかなかヒットしたようで、かなり盛り上がりました。

「今まで思い出さないようにしていたあまり好きじゃない自分の過去にも、なんだかアクセスすることができました」などと言ってくださる方もいらっしゃいました。

「楽しい質問と真剣に向き合う質問が交互に来て、かなり感情を揺さぶられましたよ〜」という感想もいただきました。

 充実の読書会を過ごしていただけたようで嬉しかったです。

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