事故物件 怖い間取りを観てきた。

家のリビングでホラー映画を観ていると、ビックリするくらいに全然怖くない。最近、何本かホラー映画を観たのだけど、韓国最恐と言われた「コンジアム」すら、全然怖くなかった。因みに韓国内では国産ホラーはヒットしない。というジンクスがある様で「箪笥」以降、ホラー作品のヒットが無かったらしい。「コンジアム」はそのジンクスを打ち破り韓国で大ヒットした映画だそうだ。

新・感染も続編が製作されるほどヒットした記憶があるんだけど、あれはホラーじゃないんだろうか? 最後良い話になってたけど。

日帝時代に建てられた実験施設(韓国人に人体実験を施してたらしい)を、後に精神病院として開業させたが、不審死が相次ぐなどで閉鎖された廃墟を舞台にしている。そこへ動画配信の為に訪れたYouTuberが怪奇現象に巻き込まれる映像が残っていた。という設定のブレアウィッチっぽいモキュメンタリーだ。

怖いというよりは、登場人物の女の子がやたら声がデカくて煩いし、怖いシーンなんだろうけど終盤、一人が目を真っ黒にして「ペチャペチャ」と呟くシーンで吹き出すというアクシデントが発生したため、怖さがわからないまま映画が終わった。それでもここ最近観た、ホラー映画の中ではマシだった。

怖い映画を怖く観る為には、環境が必要だ。

家だとどうしても昼間に見ることが多いし、明るくて暗いシーンは画面が見づらかったりする。ということで怖い思いをしたいが為に「事故物件 怖い間取り」は映画館で鑑賞することにした。

基本的には一巻の事故物件について虚実織り交ぜながら物語が進む。亀梨和也は松原タニシの役で、山野ヤマメを演じている。原作には登場しないあずさという女性はヒロインで、奈緒が演じている。原作は淡々としているので、物語として展開するのが難しかったのか、映画ではヤマメとあずさの恋愛模様も描かれている。

観に行く前には特に何も調べなかったが、妹からサイン会のシーンに、誰のものだかわからない「たすけて」という声が入っているらしい。という話を聞いたので、期待値が一気に高まった。

で、実際どうだったのか? 結論から言うと、やっぱり怖くなかった。前半はまだ、大きな音でビックリさせられたり、ばっと登場する幽霊に驚かされたりという事があったのだが、それを忘れる様な展開へと転がっていく。

問題は、ヤマメが全国区になり、上京してからだ。詳しくは書かないけど、途端にファンタジーと化す。怖いとか怖くないと言うよりは、ハリーポッターだ。

こう言うと、なんの事だか分からないだろうけど、とにかくハリーポッターみたいだった。妹にそれを話すと、わかる。と言っていたので、わかる人には分かる。と思う。

ワタシはそもそも、もっと静かでおどろおどろしい雰囲気の映画だと考えていたのだが、そうじゃなかった。先日観た「犬鳴村」もそうだったのだが、ファンタジーになった途端、一気に冷めてしまう。これは映画のせいというよりは、ワタシがファンタジーが苦手というのが原因だ。ファンタジーに没入できないのだ。ただでさへ作り事なのに、その作り事感が増してしまう。

因みに問題の「たすけて」という声だが、あまりにハッキリ聴こえるので、わざと入れたと思っている。例えば、映画完成後に関係各所を集めて、試写をすると思うのだが、そこで聞き逃せる様なレベルの音量じゃない。ただ、監督は入れてない。と言っているので、あくまでワタシの考えということになるけど。

最後に、お気に入りホラー映画をいくつか紹介する。怖いかどうかは別。

悪夢のいけにえ

事件発生の日付が自分の誕生日と同じだから。それだけで、レザーフェイスに愛着すら湧いてしまう。ホラーっていうか、スプラッタ映画だろうな、これは。

箪笥

韓国映画はとにかく暗い、辛気臭い、救いがない。という、三大要素で出来ていると思っている。暗くない映画もあるけど。ホラーとなると、さらに倍増で不気味さが増す。しかも映像が割と綺麗だ。韓国版のコックリさんもまぁまぁ怖かった記憶がある。

ファンハウス

古い。この映画のお陰で、乗り物に乗って入るお化け屋敷とかが苦手だ。すっごい不気味だったのは、枚方パークにある、怖くないけど乗り物に乗って入るアトラクション。古さもあるけど、動物の人形が笑いながら楽器を演奏する(確か)姿はお化け屋敷より30倍怖い。ちなみにディズニーランドのイッツァスモールワールドも怖い。それまで終日無表情だった赤ちゃんの姪っ子が、イッツァスモールワールドに入った途端、狂った様に喜んでいたのも異常で怖かった。

結局、人間が一番怖いっていう話か……。



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