グランツーリスモ ネタバレ感想
ども、山田です。
全開、「バイオレントナイト」を先に書かねば!!と思い書きなぐったので今度はこっちです。
なお、ゲームはやったことないです。
作品概要
グランツーリスモ
監督 ニール・ブロムカンプ(第9地区、チャッピー)
脚本 ジェイソン・ホール/ザック・ベイリン
出演 アーチー・マデクウィ(ヤン)
デヴィッド・ハーバー(ジャック/チーフエンジニア)
オーランド・ブルーム(ダニー/日産のマーケティング担当)
ジャイモン・フンスー(スティーブ/ヤンの父親)
上映時間 134分
あらすじ
元サッカー選手のスティーブを父に持つイギリス人の青年ヤン・マーデンボローは、テレビゲームの『グランツーリスモ』に熱中する毎日を送っていた。弟のコビーはサッカー選手としての道を順調に歩んでいたが、ヤンは大学にも行かず、父から進路のことで毎日苦言を呈されていた。
ある日、ヤンを含む世界中の『グランツーリスモ』トッププレーヤーたちの元に、日産のマーケティング担当ダニー・ムーアから、SCEと日産が主催するレーシングドライバー養成プログラム「GTアカデミー」への誘いが送られてくる。ゲームプレイヤーを本物のカーレーサーに育成するGTアカデミーの訓練を経て最後の一人となった者には、日産のレーシングチームと契約する権利が与えられる。子どもの頃からレーサーに憧れていたヤンは見事最終予選のゲームを突破し、世界で10人しかいないGTアカデミーの候補生となる。
【感想】監督にびっくり
監督のニール・ブロムカンプといえば、「第9地区」や「チャッピー」のような貧困地域を舞台にしたSF+ヒューマンドラマを撮っていた監督だったので、伝記作品を手掛けるというのは意外だったんですが、あくまで実写に拘る姿勢は脱帽で、臨場感あるレースシーンをずっと見続けることが出来ましたね。
CMでもあった、レース中に車が急遽分解してまるでいつものゲーム台でレースしているような感覚も丁寧に描いています。
また本作では極限まで集中した時に周囲の流れがゆっくりに感じる現象を「ゾーン」と称して何回も表現してきます。
スポーツをやっていた方であれば経験というか共感したことがある方もいるんじゃないでしょうか。私も経験あります。
その「ゾーン」もただスローモーションになるだけではなくスローモーションになった結果どうなるかまで表現してくれるのでとてもわかりやすかったです。
【感想】やっぱりすごいデヴィッド・ハーバー
デヴィッド・ハーバーが出演しているから観たわけではないのですが、作品をビシッと絞めてくれていました。
デヴィッド・ハーバー演じるジャックはチーフエンジニアということでメカニック側とばっかり思っていたんですが実質監督兼教官ポジでしたね。
恐ろしく厳しいわけですがそれはゲーム上がりの候補生達をレースで死なせたくないからなわけですが実際なところゲームと現実は違う!!との見解だったのでヤンのコースアウトを操縦ミスと決めつけるシーンがありますね。
結局それはマシントラブルだったことが後からわかりヤンに謝罪し、ヤンはテストで成績を残したことで知識と実力を認められます。
そんなヤンがレース中に事故を起こした時は全力で彼を擁護し、レースに復帰したもののトラウマでまともに走れなくなった時も荒療治ながらヤンを復活させます。
そしてヤンのためならスポンサー側のダニーにも食って掛かる。その姿勢に師弟愛を感じましたね。
どうでも良いんですけど、なんでデヴィッド・ハーバーのシャワーシーンなんて入れたんでしょう?そこだけ謎です。笑
【感想】マーケティング部にはもっと引っ掻き回してほしかった
物語はオーランド・ブルーム演じるダニーが日産にプレゼンしたことから始まります。
ですが、最終テストでダニーが推していた選手が僅差でヤンに敗れるのですがそこでジャックにレース結果の改ざんを求めるのです。
結果ジャックに跳ね返されヤンに内定するのですが…
この流れで、ダニーはプロモーションの事しか考えていない、日産サイドのヴィランって認識になるんですが反乱を起こしたのはそのくらいで、あとはヤンが復帰後のレースでトラウマから動けなくなったときに状況確認でジャックとひと悶着あるくらいで大したことしません。
なんだったらヤンの事故の時にもジャックと一緒に現場に駆けつけて真っ先に救助、回復するまで一緒にいるくらいです。
こんな立ち位置ならレース結果の改ざんは他の上層部にさせてダニーとジャックで阻止する流れの方がスムーズだったと思うんですけどね。
最後まで観て、あのシーンだけはいらないと思いました。あそこでジャックと揉めるならそのあともずっと揉めて、目の上のたんこぶになってて欲しかったですね。
【総括】老若男女問わず見れて共感できる作品
ゲーム・レース・人間ドラマ・ちょっとだけ恋愛と詰め込んだ割にすべてがうまく収まっている作品だと思いました。
あと、日本をきちんと日本の街並みで作ってくれているのはありがたかったですね。海外作品の日本ってネオンギラギラさせておけば良いって思われがちなので。
作品とは少しずれたお話なんですが、私は日本語吹き替えで観ました。
プロモーションの関係で日本語吹き替え版はエンドロール曲をオリジナルから変更することがよくあって、そのほとんどに共感できないのですが(例:主演〇ャニーズでそのグループの曲 歌詞もあってるようであってない)、今作のエンドロール曲はゲームのグランツーリスモのOP曲も手掛けてるT-SQUAREが担当しています。
これがまたまるでゲームのエンディングを見ているようでとても良い曲なのです。
馴染みのない方はこちらを聞けばわかって頂けるかと。ご存じF1のテーマです。
というわけで、ゲームとレースが好きな方であればぶっ刺さるエンドロール曲になっています。
本編とは関係ないですが、配給会社担当さんの作品愛をとても感じました。
総じて、90/100点の映画でした。
迫力のレースシーンは是非劇場での鑑賞をお勧めします。
ではまた。