愚者のホームレス実態調査 一
二〇二五年一月二十一日。火曜日。十一時二十分。
作家志望の五十一歳——愚者は、現在、立川駅のホームの電車の中で、温かい焙じ茶を飲んでいる。
愚者は今日、立川市中央図書館に行ってきた。しかし、お目当ての葛西善蔵全集は無かった。
次は、新宿区立図書館に行ってみようか。しかし、新宿区立図書館のホームページで、葛西善蔵全集を検索してみたが、別巻しか置いていないようだった。
となるともう、国会図書館しかあるまい。
国会図書館のホームページで調べてみると、いやあ、流石だ、津軽書房の葛西善蔵全集が、しっかり有る。
では、国会図書館に行ってみるか。
国会図書館へは、四ツ谷駅から徒歩二十八分で行ける。そして、国会図書館の本を見る場合、利用者登録が必要らしい。その登録のために、運転免許などの身分証明書を持っていく必要がある。国民健康保険証でも良いのかも知れない。
四ツ谷までの交通費は、片道七百三十六円。交通費はかかってしまうが、明日、行ってみようか。
国会図書館の本は、貸し出しは出来ない。しかし、コピーは出来るらしい。
二〇二五年一月二十二日。水曜日。九時二十六分。
現在、立川行きの電車の中。次は拝島駅。電車の中で、温かい焙じ茶を飲んでいる。
先日、本の企画を提案した、HP出版と彩図社からの連絡は無い。
X出版は、代表の夏目漱石社長からメールが来たが、その後の連絡は無い。
なんとか愚者は、出版社と繋がりたい。
現在、自作小説集と葛西善蔵小説集の二つの企画を、出版社に提案している。後日、登山サークルに関する企画の提案も、しようかと思っている。
そして今、手元に、四万字オーバーの自作小説が有る。それを三月末締め切りの文学賞に応募しようかと思っている。
愚者は現在無収入である。仕事は、エージェント会社がシステム開発の案件を紹介してくれる事を期待している。愚者はフリーランスのウェブエンジニアである。
今日はとりあえず、国会図書館に行って、津軽書房の葛西善蔵全集を、見てこようと思っている。その後、気が向いたら、ホームレスの実態調査でもしてみようかと思っている。ホームレス関係をネタにして、何か本に出来ないだろうかと、愚者は考えている。