愚者のホームレス実態調査 三

 しかし今日は、結構金を使ってしまっている。
 国会図書館のコピーが、確か一枚二十七円だった。デジタルデータのプリントの方は、確か一枚十七円であった。
 自宅からでも国会図書館のサイトにログインして、印刷とか、勝手に出来るのかも知れない。
 しかし国会図書館というのものは、かなり凄いサービスである。漫画だって有るようだし、あれはもう、無料の漫画喫茶のようなものである。まあそれは、普通の図書館にも言える事ではあるが。
 しかし国会図書館は、圧倒的に本の量が多い。しかし田中英光私研究の第五巻は、国会図書館には置いていなかった。
 十八時二分。常磐線に乗っている。
 先ほど、荒川河川敷を見てきた。ホームレスの家は、二つだけ確認できた。
 一つはテント。
 もう一つは小さいが、年季の入った、立派な家のように見えた。その周りには生活用品が散らばっていた。
 二つとも、橋の下に立っていた。斜面の上の僅かなスペースに、沿うようにして立っていた。
 年季の入った方は、もう何年もそこで住んでいるような風格があり、その住民の姿を見た訳では無いが、ホームレスのプロであるように思われた。
 十八時十一分。山手線に乗っている。
 新宿の都庁下も、軽く見て来ようと思っている。あと、出来れば新宿西口地下街も、見て置きたいと思っている。今日のように、都内に来る機会はなかなか無いので、この機会に、なるべく多く見て置きたいと思っている。
 しかし国会図書館は、とても良かった。そこで利用者登録して、利用の仕方を理解したのは、とても良かった。大抵の本は、国会図書館に有るようだ。

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