ホーチミンのゲストハウス、一軒目の生い立ち
anettai apartment - Binh Thanh (仮)
先月ベトナムの設計事務所を退職しまして。
新たに、建築デザインを用いてゲストハウスをプロデュースする会社、anettai/アネッタイを作りました。
会社っていっても、まごうことなくわたくし一人ですけども。
そんなアネッタイの運営するアパートで最初に動き出したのは、ホーチミンの"ビンタン区/District Binh Thanh"と呼ばれる地域にある物件です。
(google map ->) Nguyen Cuu Van, Binh Thanh, Ho Chi Minh City
Airbnbページはこちら
ビンタン区は、観光の中心である1区からほど近いにも関わらず、賃料が安く、都会の喧騒から少し離れてローカルな雰囲気を味わえる大変ナイスな区域なんです。
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物件はとあるアパートの一室。当初はこの部屋をリノベーションしてから、ゲストハウスとして運用しようと思っていました。
しかし、
・既存の部屋が比較的綺麗だったこと、
・一軒目の初期投資のリスクを減らしたかったこと、
・とにかく早くやりはじめてみたかったこと(コレが一番デカイ)
これらの理由から大規模な改修は取りやめ、照明と植栽のみを使って、しかも300USD以内で出来る限り部屋の雰囲気を変えることを試みました。
お金ないので、小さくはじめましょう。
お金がないのでね。本当に。
*設計、家具、写真、グラフィック、広報を含めて変えていきます。
陰影のデザイン
Airbnbのサイトを検索するとわかるのですが、ベトナムのオーナーはとにかく明るく、清潔な、朝食的なの爽やかな情景をトップページに置きがちです。もちろんそれも悪くはないのですが、こうしてサイトプラットフォームに並ぶと、どれも紋切り型で、もはやどれがどれだかほぼ見分けがつきません。
*airbnbのホーチミン物件の検索結果ページ (左上が弊社のモノ)
ゲストハウスで過ごす時間の半分以上は夜です。夜の情景を魅力的にデザインする方が、空間的にも広告的にもより効果的なのではないでしょうか?
というわけで、天井面の照明は全て取りやめ、低い置き型の照明に切り替えてみました。照明の位置が低いほど、照らす範囲が絞られてるほど、部屋は落ち着いた雰囲気になります。天井高が異様に高いことの多いベトナムでは、無理に天井から強烈な光量で照らすより、低い位置で照らす明かりのほうが住居に向いてますね。
そうして(戦略的に)作られた夜景をトップ画に置くことで、他と差別化してみました。
*↑ before / ↓ after
ベトナムのような苛烈な日差しの国では、光以上に、陰をいかに設計するか、のほうが大切かもしれません。
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長くなってきたので、また次回へ
実際に運営してみて、いかに既存の部屋と比べて稼働率が改善されたかなど、具体的な成果について。
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