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木でアケコンを作ってみた

はじめに


はじめまして。
『ストリートファイター6』の発売以来、すっかり格ゲーに夢中になり、毎日楽しんでいます。

最近では、自分でプレイすることよりも、プロ選手たちの大会や配信を観ることが楽しくなり、アケコンの開発をしながら観戦するのが趣味になりました。

制作を始めてから半年ほど経ち、クオリティもいい感じに仕上がってきたので、今回noteに記事として投稿しました。

基盤の設計

基盤はKiCadで設計し、JLCPCB様で発注しました。

通常の攻撃ボタン8個に加え、3つのボタンを追加した11ボタン仕様です。
『ストリートファイター6』のルールにより、最大で11個のボタン配置が可能です。

レイアウトは、punkworkshop様のレバーレスコントローラーBタイプとCタイプを参考に、組み合わせた形にしています。

右上にマイコン(RP2040-zero)を配置し、余っているピンがあったので、OLEDディスプレイも取り付けられるようにしました。
※最終的にOLEDは不採用になりました。

キースイッチには、アクチュエーションポイントが1.0mmのCherry MX Low Profile Speed Silverを採用しました。
オプションボタンには、直径12mmのものを採用しました。

ケースの制作

まず図面を描きます。使用したCADソフトはfusion360。

完成した図面をレーザー加工機に送信し、加工を行います。

木材のカットが終わったら、接着剤でパーツを貼り合わせます。隙間やずれが生じないように、4隅をクランプでしっかり固定し、接着剤が乾燥するまで半日ほど待ちます。

接着剤が乾燥した後、電動サンダーを使用して、わずかに生じた凹凸を整えます。
併せて、レーザー加工時に発生した表面の焼け跡も落としていきます。

ここで登場するのが、マキタの電動サンダーです。

研磨前

研磨後

レーザー加工による焼け跡や切断面、凹凸は、すべてきれいに整えました。これで、お手製の集成材が完成です。
これからオイル仕上げとコーティングを施していきます。

オイル仕上げ

無印で買ったペン立てと、ホームセンターで適当に選んだ刷毛を使って作業を進めていきます。
もともとはペン立てとして使っていたのに、いつの間にかオイル入れに

ここでオイル仕上げの魅力について解説します。

  1. 自然な美しさ

    • オイル仕上げは、木材の自然な色合いや木目を引き立て、深みのある美しい仕上がりにします。木材本来の質感や個性を活かし、木の風合いを楽しむことができます。

  2. 手触りの良さ

    • オイル仕上げを施した木材は非常に滑らかで、心地よい触感があります。表面が柔らかく、手に馴染む感触が魅力です。

  3. 耐久性と保護

    • オイル仕上げは、木材に一定の耐水性や耐汚染性を与えます。木材の内部に浸透するため、表面だけでなく内部からも保護されるのが特徴です。

  4. 環境への配慮

    • 多くのオイル仕上げは自然由来の成分で作られており、化学薬品の使用が少ないため、比較的環境に優しいとされています。

  5. 使い込むほどに味わいが増す

    • 時間が経つにつれて、オイル仕上げの木材は色が深まり、独特の風合いが増していきます。
      使い込むことで、その経年変化を楽しむことができるのも魅力のひとつです。オイル仕上げは、自然な美しさや使い勝手の良さから、家具やフローリングなど、さまざまな木製品に広く利用されています。

      オイル仕上げは、その自然な美しさや使い勝手の良さから、家具やフローリング、その他の木製品に広く利用されています。

ちなみに、私がDIYした家具はすべてオイル仕上げが施されています。
オイル仕上げ、素晴らしい。

仕上がりの質感にこだわるため、二度塗りをしていきます。
まず1度目の塗装が終わったら1時間ほど乾燥させ、その後に2度目の塗装を行います。
二度塗りすることで、木材に深みが出て、木目がより引き立ちます。

二度塗りが終わったら、ウェット研磨を行います。

ウェット研磨とは、塗料が乾かないうちに研磨する方法で、研いだ粉が木の細かい隙間に入り込み、より滑らかで美しい表面に仕上げることができます。

ウェット研磨が終わったら、オイル仕上げは完了です。

その後、屋外で二日ほど乾燥させます。
完全に乾燥していないと、塗料の臭いや衣類への色移りの原因となるため、しっかり時間を取って乾燥させます。


ウレタンコーティング

オイルが完全に乾いたのを確認したら、次にウレタンで表面をコーティングしていきます。

ウレタンコーティングを施すことで、傷や湿気からの保護だけでなく、表面が滑らかで美しい光沢を持つ仕上がりになります。
また、ウレタンの柔軟性により、木材の伸縮による割れや剥がれを防ぐことができます。

オイルフィニッシュと同様に、ウレタンも2度塗りします。

2度塗りを終えたら1日乾燥させます。


乾燥が終わったら、最後の工程として表面の研磨を行います。
ここで再び登場するのが、マキタの電動サンダーです。

表面を研磨することで、塗り重ねたウレタンを均一にすることができます。これでケースの完成です。

完成したケースにプリント基板を組み合わせ、裏面からネジ止めし、ステンレスの足を取り付けたら完成です。

我ながら美しい仕上がりとなっています。
少量ながらメルカリとBoothで販売しておりますので、ぜひご覧いただければと思います。


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