田舎でチラシ3000枚を1人で配った話(後編)
○はじめに
前編では、チラシにかかる金額や、そのやり方、さらにチラシ配りをしてみてぶつかった問題点などを書いてきました。
後編では、ぶつかった問題点にどう対処してきたのかということと、チラシ配りを終えた今の率直な感想を書きたいと思います。
○問題への対処法
チラシ配り初日にわかった問題点は以下の2つ。
⑴家と家が離れすぎている問題
⑵敷地や庭が広すぎる問題
つまり全ての家に配ろうとすると非常に効率が悪いということです。
なので、チラシ配り2日目にしてあることを決めました。
それが「チラシを入れない家の基準を決める」ということです。
(ただしこれは配布するチラシの枚数が、チラシを配る地域の世帯数より少ないからできることです。大町市全体の世帯数は約1万。最も多い地域で約5000です)
基準は2つ。
1つ目は「住宅密集地以外は入れない」です。
これは前編で紹介させていただいたアプリ「軌跡メモ」を活用しました。
チラシ配りを始める前に軌跡メモで地図を見て、住宅が固まっていそうなところに目星をつけます。基準としては半径300m圏内に30軒以上の住宅があればチラシを配布する対象地域としていました。
2つ目は「道からポストが見えない家は入れない」です。
古くて広い家が多い大町市(たぶん日本のほとんどの田舎)でこの基準を採用するのは非常に勇気がいりました。なぜなら、地域によっては半分以上がこの基準に該当してしまうからです。しかしながら、この基準を取り入れた効果はてきめんでした。まず、広い庭や敷地内をポストを探してウロウロする時間が減りました。また、広い地域であっても、チラシを入れるか否か悩まずに効率よく回れたのは本当に大きかったです。
要するに「全ての家に配布する」ということを捨てたということです。
住宅が密集している都会であれば、この選択はしなくてもいいかもしれませんが、田舎ではそうはいきません。
限られた時間と資産(人)を効率よく使うために、「やらないこと(配布しない家)を決めて、チラシ配りをしました。
○チラシ配りを終えて(感想)
チラシ3000枚を1人で配るのに実働で15日。
1日当たりの平均歩行距離は約13㎞でした。
配布時期が暑さが残る8月下旬から9月頭だったということもありますが、毎日汗だくで住宅街を歩き回るのは体力的にはきつかったです。ただ最もつらかったことは、「効果があるかどうかわからない」という不安でした。
多くはないとはいえ、掛かったチラシ費用。給料も何も発生しない自分の時間。事業への投資と言ってしまえばそれまでですが、この投資が「何も生まないのではないか?」という不安と暑さが相まって精神的にも疲れた15日間でした。
できることならもうやりたくないというのが本音です 笑
○まとめ
以上が田舎でのチラシ配りにおける問題への対処法と感想です。
この記事は、これからチラシ配りを行う人への応援と、初心を忘れないという意味での記録を込めて書きました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。