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【組版】 始まりの物語

「読みやすい日本語の書物を増やしたい」という想いから、個人の方を対象に組版作業の請負を始めることにした。著者とのやりとりはどうするのか、どこまでの作業を引き受けるのか、制作費はどう設定するのか、模索しながら決めていきたい。noteでは、模索過程を書き連ねながら、組版への愛などを綴っていきたいと思う。
今回は、現状検討している作業の流れを書いてみる。

1、テキストデータを著者から預かる
wordや何かしらのテキストソフトで、テキストデータを著者から預かる。例えば、noteの記事をまとめたい、というような場合はそのテキストを抽出してもらいたいが、面倒だという場合にはこちらで引き受けることも検討中だ。

2、DTPオペレーターが組む。→初校出し
お預かりしたテキストデータをInDesignを使って本の形に組んでいく。この段階でかなり読みやすいデータになる。このデータのことを「初校」と呼ぶ。そして初校を著者へ郵送する。初校はデータでの送付ではなく、紙を郵送したい。住所を教えるのに抵抗がある方は郵便局留めなどを検討してもらいたい。

3、著者が初校の確認。→赤字出し
著者が受け取った初校を確認する。修正したい部分があれば初校に修正指示(赤字)を記入する。このとき、まるっと文章を差し替えたい、などあまりにも修正が多い場合には相談させていただきたい。また、組み方についてこうしてほしいという指示があれば、そのことも記入する。

4、DTPオペレーターが修正。→再校出し
著者から修正指示(赤字)を受け取り、その指示通りDTPオペレーターが修正する。赤字に不明点があれば著者に確認する。
初校の赤字が修正された原稿を「再校」と呼ぶ。場合によってはこの作業を繰り返し、「再校」の赤字が修正された原稿を「三校」、「三校」の赤字が修正された原稿を「四校」……、このように呼んでいくのだが、大抵は「三校」で済む。私が提供するサービスでは基本的に「再校」で終わるよう進めていきたい。

5、修正漏れがないか著者が最終確認する。
修正漏れや修正ミスがないことを著者が確認したら「校了」と呼ぶ。修正はあるがもう確認はしなくて良い、という場合には「責了」と呼ぶ。なるべく校了で終わらせたい。

以上、このような流れを検討している。
実際に作業を進めるとこんなにスムーズにはいかないと思う。作業中、わからないことがあれば、都度連絡をいただき対応したい。原稿の細かいところであれば、質問事項ということがわかるように原稿に鉛筆で書いておいてもらい、次の時に回答をまとめて送る。機械的に作業していくのではなく、1文字ずつと真摯に向き合い、作業をしていきたい。


最後になるが、noteの更新はしばらくの間は週1の頻度で更新していこうと思う。


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