こころの花 from 奈良
この秋、ギャラリーストア〈栞日分室〉では、4人の作家によるグループ展「こころの花」を開催しています。
松本在住の紙箱作家、梅川茜さんが、奈良県宇陀市〈ギャラリー夢雲〉で隔年開催される展示「白い冬、こころの花をおくる」に参加するなかで出会った、森ひろこさん(絵)、畑中篤さん(陶)、辻本しんこさん(写真)を、奈良・大阪から松本に招いて紹介したい、と、昨年12月の〈夢雲〉での展示期間中に、奈良からご連絡くださって、ご提案いただいた企画です。
構想当初から、感染症の拡大状況とのにらめっこが続き、最初に設定した開催日程を延期して事態の好転を待ち、それも叶わず、泣く泣く茜さん以外の作家のみなさんの在廊と、辻本さんの「肖像写真館」実施を断念するに至りました。
規模をぐっと縮小して、悔しさの募る形式での開催となりましたが、いつかきっと本来やりたかった形で、という願いを込めて、計8日間、〈分室〉を開いています。そして回廊日は毎日、茜さんが在廊して、仲間たちの作品についても、ご紹介くださっています。
もうひとつ、ここに添えたいニュースがあります。
〈栞日分室〉がその2Fに入るテナントハウス〈List / リスト〉は、建物全体のリノベーションを進めていた2019年冬の当初から、1Fエントランス側に〈山山食堂〉が新規出店、その奥に〈古道具 燕〉がリニューアルオープン、そして2Fに〈栞日分室〉、という3店舗構成を想定していました。〈山山食堂〉と〈栞日分室〉は、2019年初夏に、それぞれオープンしていましたが、〈古道具 燕〉のリオープンは、諸般の事情から後ろにずれ込むことになりました。
それから約2年半。この4人展の幕開けに合わせて、いよいよ〈古道具 燕〉のリアル店舗が、松本の街に帰ってきました。2017年3月末に〈古道具 燕〉の前店舗が閉店して以来、ずっと待ち侘びていた「この街の古道具屋さん」の復活です。おかえりなさい!!
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松本は、この数日間でぐんぐんと秋が深まり、朝晩はもはやその次に控える季節のことを想像せずにはいられないほどの冷え込みですが、日中は、まだもう少し、外歩きも心地よい気候が続きそうです。秋のお散歩がてら〈山山食堂〉でごはんを食べたり、お茶をしたりすることがあったら、その前後にぜひ、その奥の古道具も、その階上の作品展もご覧いただき、3店舗が揃った〈List〉をお愉しみいただけたら、幸いです。
4人展『こころの花』
▼ 会期|2021.10.21[木]- 10.31[日]
▽ CLOSE|10.25[月]26[火]27[水]
▼ 会場|栞日分室[松本市大手5-4-24 List 2F]
森ひろこ(絵)
大阪生まれ、奈良在住。2000年渡英後、 絵を志す。「こころの花」は目に見えないやさしい花。絵の中に思いを込めてこころの花を届けたい。こころのリズムが心地よい線や形となって、皆様の心に届きますように。
畑中篤(陶)
奈良市生まれ。大阪で陶芸を学んだのち、愛知県常滑市で吉川正道氏に師事。常滑市で活動を開始し、現在は奈良市を拠点に活動しています。息苦しい生活の中で、ゆっくり一息ついていただけるような空間にできれば幸いです。
辻本しんこ(写真、肖像写真館)
2014年に独立。雑誌・広告・カタログ撮影を中心に、自身の活動として「肖像写真館」を行っている。現在は陶芸家であるキクチユキミと共に、2017年より開始した「陶器のお面を付けた民俗」の作品シリーズの制作に取り組んでいる。
梅川茜(紙の箱、紙のもの)
フランスで習得した紙箱作り、その後独自に試行錯誤して得た和紙染めや型染めの技術を用い、暮らしの道具としての紙箱を制作しています。1981年生まれ、2000年渡仏、2002年活動開始。松本市在住。