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ふつうの日記 2021.08.20『ドグラ・マグラ』

・『ドグラ・マグラ』

 読んだ。もっと何にも理解できない話なのかと思っていたけど、予想よりは分かった。でもやっぱり、よく分からない話ではあった。
 なぜよく分からないかというと、読んでいる側の気持ちが全然ついていかないからだと感じた。「こうですよ」ともっともらしく丁寧に説明されたことが「実はこうじゃないですよ」とあっさり覆される、という展開がいくつもあって、かと思うと「こうじゃないって言ったけどほんとはこうなんですよ」と言い直されたりもする。理解できるように説明してくれたあと、「まッ違うんですけどね」とあっさり突き放され、忘れた頃に「実は違わないんですけどね」と引き戻されるのだ。なるほどね!違うんかい!違わないんかい!ととにかく気持ちを振り回される。ついていけない。
 あとこれは私だけかもしれないけど、登場人物たちの心情の変化にもついていけなかった。常に膨大な情報が提示され続けるから読んでる側としては「はぁー、なるほどね」くらいの感想をもつのが精いっぱいなんだけど、主人公はその情報にいちいちものすごく感情を動かされてしんどそうにする。気持ちの面で完全に置いていかれて、「えっそんなに!?」となる感覚が怖かった。ついていけない。
 でも、ついていけなくて面白くないな、とはあんまり思わなかった。な、何、どういうこと?となり続けるのが楽しいというか、なんか……楽しかった。よく分からないけど。
 もうひとつ言うと、「……」がやたら多いのも面白かった。「○○のような心持がした……。○○が、あまりにも○○だったので…………。」っていう構文、頑張れば流行りそう。


・半ズボン

 部屋着、半ズボンじゃちょっと寒い。長ズボンだとちょっと暑い。七分丈とかのズボンは持ってない。私は酷く寂しい心持がした……。気温が、あまりにも中途半端だったので…………。

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