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世界一周読書(🇫🇷フランス編❸)「八十日間世界一周」ジュール・ヴェルヌ

Bonjour(ボンジュール)、シュウです。
世界一周読書の旅をしてます。

現在フランス🇫🇷で書かれた名作を読んでます!

今日は3冊目、こちらです!

「八十日間世界一周」ジュール・ヴェルヌ

この作品はのちに映画やドラマにもなり、関連作品も多く、たくさんの人に親しまれ続けています。

この作品、ある賭けが原因でスタートするのですが、その掛金は2万ポンド。今なら日本円で約380万円ですが、この作品の時代のレートでは幾らになるのでしょうか?
答えは、この記事の最後に書いておきますね!
※最後まで読んでもらう作戦発動

時代背景

出版は1873年と、前回の「ペスト」から更に過去に遡ります。当時のヨーロッパでは近代国家が次々と樹立して植民地政策を進めていた頃で、アメリカでは南北戦争が終わり統一国家として力をつけていた時代でした。

日本は明治維新の頃になります。因みにこの本は、日本で最初にフランス語原典から翻訳された作品です。

現代で一番早く世界一周旅行すると言えば飛行機一択ですが、飛行機をライト兄弟が発明したのは1903年のことで、まだその頃の世には出現して間もない気球や飛行船しかなく、まだまだ空の旅は困難な時代でした。

そんな時代背景をイメージしてもらいながら、この物語について、興味を持って貰えたら嬉しいです。

作者:ジュール・ヴェルヌ

ジュール・ヴェルヌ

ジュール・ヴェルヌ(1828〜1905年・ナント)は、「SFの父」と呼ばれたり、冒険小説の巨匠として知られています。科学的根拠を物語に取り入れることで、物語に真実味を盛り込み、未知の世界への好奇心を読者に提供しました。『海底二万里』や『地底旅行』などの作品も彼の代表作です。

幼少期に初恋相手へのプレゼントを買うために、インド船で水夫見習いとして乗り込もうとして、途中で父に見つかりボコボコに怒られたり、弁護士の父の後を継ぐと言ってパリの大学に行ったまま劇作家になりたいと言って故郷に帰らなかったりと、やや破天荒な性格だったようですが、正義感の強い人だったようです。

キャラの濃い登場人物

主な登場人物は4人だけ。それぞれ真っ直ぐな性格の持ち主で、波瀾万丈なストーリー上で、感情移入しやすいキャラクターが設定されている

  • フィリアス・フォッグ:謎のは英国紳士で、めちゃくちゃお金持ちで、めちゃくちゃ時間に正確な変わり者。道中に降りかかる災難やトラブルに一切表情を変えない冷静さが気持ち良すぎる

  • ジャン・パスパルトゥー:フォッグ氏の召使い。ややお調子者で人情味溢れるフランス人。職を転々としてきて、たまたまフォッグ氏の召使いとなったその日から世界一周の旅に行く事となる

  • アウダ婦人:インドで殉死させられそうになっていたところをフォッグ氏に助け出される。容姿も心もとにかく美しい

  • フィックス刑事:フォッグ氏を銀行強盗として追いかけて、世界一周を行動を共にする刑事で、自分の仕事に対する信念がもの凄い

あらすじ(ネタバレ無し)

ロンドンの紳士クラブに出入りする紳士フォッグ氏がクラブ内で「インドの新鉄道が誕生したことによって80日で世界一周が可能になった」という新聞記事から賭けになり、自ら証明すべくフランス人の召使いパスパルトゥーと一緒に世界へ旅立つことになる。

道中様々なトラブルに見舞われながら、果たして80日間でロンドンの紳士クラブに戻って来れるのか?ハラハラドキドキのどストレートの冒険小説。

まとめ

今回の作品はフランス文学の代表作の一つという事で読んだのですが、感想としては、読み切った瞬間に物凄くスッキリしました!

最初の数ページを過ぎると、どんどん続きが読みたくて、眠気も襲って来ないし、ご飯を食べる時間や移動時間すら読み続けたくなる感じの作品で、学校の図書室にあった冒険小説やSF小説を夢中で読んでいた小学生高学年の頃を強烈に思い出させてくれます。

途中、今から約150年前の1872年の世界の文明が描かれており、途中で日本の横浜が舞台にもなります。当時の外国人から見た日本の姿が描かれているのには、少し興奮すら覚えさせてくれました。

また、主人公の変わらない冷静さと内に秘めた強い正義感は英国紳士のカッコよさをフルに表現していて、我々の日常にも起こる様々なトラブルや不幸な出来事も、今その瞬間に出来ることに集する事の大切さみたいなものにも気づかさせてくれる作品でした。

この本を書いた時の作者に150年経った僕から、面白い作品のおかげで童心に戻れた感謝を伝えたいです!

ありがとう!
Merci beaucoup(メルシーボーク)

最後に冒頭で書いた2万ポンドの1872年頃の価値ですが、なんと4億8千万円です(1ポンド=2万4千円)!

さて、ちょっと変わった英国紳士が約5億円の大金を掛けた世界一周レースを読みたくなりませんか?

では、またお会いしましょう!
À très bientôt.(ア トレ ビアント)

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