友と行く御嶽山~五の池小屋は神だ~2020.8/14
イカれたメンバーを紹介するぜ!
CT30時間を日帰りできる体力バカ、ずま!
最近パックラフトにもハマっているネイチャーヲタク、M君!
山の生き物は全て獲物。ハンター、Oさん!
コーヒーバカ、ぷちゃ!
以上だ!
この愉快なメンバーで御嶽山に行くことになった。
御嶽山ってどこ?ここ?長野と岐阜の県境あたりね。なるほど理解。
御嶽山は標高3,067mの霊峰で、裾野がどっしりと台形状になっているのが特徴です。御岳ロープウェイを利用してのハイキングや登山、そしてウインタースポーツなど、四季を通じて楽しめる自然が魅力的です。(木曽おんたけ観光局様より)
標高3000m超えは立山以来だ。私はすぐ高山病になる、高山向いてない人間なので不安だ。Oさんとも初めてお会いするし、ご迷惑をお掛けしてしまわないかすごく不安である。まぁ、なんとかなるやろ。
ということで、今回のルートはこちら。中の湯登山口→飯森小屋→行場山荘→女人堂→石室山荘→覚明堂→二ノ池山荘→白竜避難小屋→五の池小屋のピストンだ。(CT8時間27分、11.3km)
8月13日。木曽福島駅でOさんを拾う。初めまして~と会話して、なごやかな空気の中、中の湯登山口へと車を走らせていった。
林道に入るとなごやかな空気は一変。私とM君が酔って車に乗っていられなくなり、途中下車。降りた場所は墓地の前だった。座っているのも気持ち悪いので、車が全く来ないことを確認して、2人は道路に倒れこんだ。
あ~~~~。星がめちゃくちゃ綺麗だなぁ。そして空気が美味しい。うっぷ。あれ、M君どこに行った?
目に飛び込む満点の星空が綺麗で、少し気分転換になった。M君は吐けたようで、すがすがしい顔をして戻ってきた。羨ましいぞ。
そんなこんなで登山口に到着。仮眠をとり、4時過ぎに行動開始した。整備された道をトコトコと歩く。Oさんが行った屋久島の話が面白く、楽しく会話をしていると景色が開けた。
遠くの山々が朝日に照らされて美しい。とても気持ちの良い朝だ。
またトコトコと歩き、八合目の女人堂に到着。乗鞍上空に竜巻が発生していて、興奮してパシャパシャ写真を撮りまくった。
うろこ雲だ!なんか好き。
青春してそうな写真。
小屋にヘリが荷揚げしている写真。M君が嬉しそうに写真を撮っていた。
この日は全員眠くて、休憩の度に誰かが寝ていた。(しっかり睡眠をとった人がいなかった)お昼寝は最高だぜ。
八合目から小石がゴロゴロとした火山の道に変わる。ずまが動画をたくさん撮るので、おちゃらけずにはいられない。田中陽希ごっこ(グレートトラバース)をしたり、なんだりした。楽しい!
しかし、問題発生。恐れていた高山病が我々(ずま以外)を蝕んでいく。頭痛・倦怠感・嘔気があり、速く登ることができない。
「高山病って大変だねぇ。」
と私達の気持ちを欠片も理解できないずまが、のんびりと呟いた。う、うらやましくないんだからっ!!
皆でお互いを励まし合いながら、石室山荘に到着!ここで、Oさんからのお楽しみイベントが発生!!
なんと・・・!なんと・・・・・・!!
A5ランク和牛のローストビーフを持ってきてくださったのだ!!
ありがとうございます!!!!!!と3人のテンション爆上がり!!!!
見て!この美しい断面図!!!!これが、もう、本当に最高だった。肉の油が甘くて、まったくしつこくない。嘘偽りなく、人生で1番美味しいローストビーフだった。
お腹が幸せになると眠くなるよね。ここであまりに眠くて爆睡した。1時間くらい寝て、また再出発!
少しガスが上がってきていた。
標高が高いから、空の色があまりに青く美しい。のんびりと歩きながら山頂への分岐へ到着。この時は期間限定で山頂を踏むことができたので、山頂を踏む組と、先に五ノ池小屋に行く組に分かれて行動することになった。
私とずまが先に五ノ池小屋に行く組だったので、二ノ池山荘に向かってのんびりと歩く。楽しみにしていた三ノ池が見えてきた。遠目でも美しいコバルトブルーであることが分かり、テンションが上がる。
二ノ池が見えてきた。
ここで山頂方面の稜線を見ると、山頂踏む組の姿らしき人影を発見。望遠で見てみると当たりだった。
二ノ池は噴火で周囲に降った火山灰が流れ込み、面積が年々小さくなっている。噴火前はエメラルドグリーンの水が見事で、登山客が景色を楽しんだ御嶽山の名所の一つだった。(北陸観光ナビ様より)
噴火による爪痕が残る場所の1つだ。
そしてまたトコトコと歩く。
そして、三ノ池に到着!間近でみると、さらに美しい。空の青と周囲の緑、そして碧い池。このコントラストが最高すぎた。
そしてまた少し歩くと……。
バ―――――――ン!!!!!
お目当ての、五の池小屋到着!凄いよ、外に畳がある!!ロケーションも抜群だ!
デン!!!!まずはカップラーメンで塩分補給!うまー!カップラーメンはシーフードが好きです。
薪ストーブで焼いたアップルパイ美味すぎる。居心地が良すぎて、ずっと居られるなぁ。
山頂組と合流!写真は2人が撮っていた映えケーキ。
家で挽いてきた珈琲を淹れて、ほっと一息。ここでおしゃべりしてたら、結構な時間が過ぎていた。楽しい時間はあっという間だ。
そしてのんびりと下山を開始!暑くて溶けそうだった。
石室山荘あたりで、山伏の方が法螺貝を吹いていた。想像より大きな音がする!そして山伏の方々が順々に登ってきた。山伏の方と合ったのは初めてだったので、とても新鮮だった。
女人堂で、私の眠気と高山病による嘔気、倦怠感がピークに!横にならせていただいた。ありがてぇ……。皆の優しさが沁みた。
八合目を過ぎてから、Twitterでバズっていた、足の負担を軽くする歩き方を皆でやりながら降りた。腕は疲れるけど、足は軽くなった……?きっとこの私達の姿はシュールだっただろうな。
下山して、温泉へ!温泉までは私が運転したのだけれど、全員爆睡していた。お疲れ様でした!
下山後の温泉は最高すぎた。そして、温泉に併設されていたお食事処で食事を。美味しかった!
明日、ずまとM君は中央アルプスで縦走。Oさんは八ヶ岳へ。私はおやき作りに。それぞれバラバラに予定があるため塩尻駅で解散!
長野駅に着いた私は、そのままベッドへダイブ!爆睡した。お布団は最高だぜ。
最後に
御嶽山は2014年9月27日に噴火し、多くの命を奪った山でもある。この当時私は学生で、家で家族とこのニュースを見ていた。噴火の映像は衝撃的で、今でも脳裏に焼き付いている。当時の私は、山には学校行事で数回行ったきりであり、この山のように標高の高い山は、登山家か専門家の行く危険な場所だと思っていた。そのニュースを見たときの感想は、やはり山は怖いということ、巻き込まれた方々は活火山という危険な場所に自ら行ったのだから自業自得だ、である。山に登る人達はリスクを承知で登っているんでしょ?と他人事のように思っていた。
数年が経ち、自分が山に行くようになってから考えは変わった。噴火当時の警戒レベルは1であり、紅葉真っ盛り、よく晴れた休日、ロープウェイのある整備された登りやすい山。この条件がそろっていたら、今の自分も登りに行っていただろう。リスクを想定して山に行くのは当たり前だが、警戒レベル1であのような大噴火が起きるとは、とてもではないが想像できない。当時の私はとんだ馬鹿者だったのだ。
噴火の被害に遭われた方の記事等を読み、装備の重要性を再認識させられた。備えあれば患いなしと言うのは簡単だが、登山では装備の重量も大切となってくる。自分が持てる範囲の荷物で、いかに必要な物を選択できるかが大切だと感じているが、今の経験不足の自分には最適解を選ぶことができない。今後の課題である。
当時の自分への戒めと、美しい自然に魅せられた今の自分への教訓として、上記を書き残す。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。