トレランレースに初めてエントリーすることについて語るときに僕の語ること。
トレイルを走った経験があるけど、トレイルランニングレースを走ったことがないあなたへ。
あるいは、ランニングや登山をしていて、トレランに興味はあるけど、なかなかその先の一歩を踏み出せないあなたへ。
はじめまして。
名古屋在住のトレイルランナー、やまけんです。
トレイルランニングにハマってから8年。山を走るのが楽しくて、国家公務員から某アウトドア企業に転職したほどの生粋のトレラン好きです。
9月も終わりに差し掛かり、名古屋の耐え難いほどの暑さがようやく少しずつやわらいできました。
そんななか、今年も秋冬のトレイルランニングシーズンが始まろうとしています。
今日は、トレイルランニングのレースに初めてエントリーするということについてお話させてください。
■レースにエントリーした時から冒険の旅は始まる
トレイルランニングのレースに初めてエントリーすること、それは新しい冒険の扉を開くことだと思うんです。
トレイルランニングのレースとは、単にスタートラインについてヨーイドンの号砲が鳴ってから、フィニッシュテープを切るまでの数時間のことではありません。
レースにエントリーするということは、Webサイトにある「エントリー」ボタンを押して、参加費を支払ったときから始まる長い冒険の旅です。
最初は不安を抱えながらも短い距離を走るトレーニングから始め、小さな達成感を積み上げていくこと。
自分好みのカッコいいギアを揃えて、トレイルで使うのを想像してワクワクすること。
トレーニングで山に行き、身軽に山を駆ける自由さと爽快感を知ること。
自然の雄大さと厳しさ、自分の限界を知り、リスクマネジメントができるようになること。
練習会などで新しい仲間と出会い、試行錯誤や切磋琢磨をして、準備をしながら大会当日を迎えること。
緊張と興奮とともにスタートラインに立つこと。
他のランナーと励まし合いながら急な坂道を登り、山頂では美しい景色を眺めること。
コース上にいくつかあるエイドステーションで、人生で一番美味しく感じるコーラを飲むこと。
無我夢中でトレイルを駆け抜けること。
下り坂を一気に下り、ゴールまでの道を走り、今まで感じたことのない達成感とともにフィニッシュテープを切ること。
酷使した足を引きずりながら、ゆっくりとお風呂に浸かること。
仲間と健闘を称え合い、完走祝いの乾杯をすること。
充実感を感じながら布団に入って、夏休みのプール終わりの少年のように深い眠りにつくこと。
レース翌日から数日間、誇らしい気持ちと共に筋肉痛に苦しむこと。
そして、レースが終わっても、その後一生続く勲章を手に入れることです。
それは、勝ち負けや参加賞のTシャツ、完走メダルよりも価値のあるものだと、僕は信じています。
■トレランはレースが全てではないけれど
もちろん、トレイルランニングはレースが全てではありません。
ふと思い立って、気軽に走る早朝のトレイルの気持ち良さは格別です。
仲間と一緒に、旅のように新鮮な気持ちで山を走ることも新しい発見に溢れています。
セルフチャレンジとして、己の限界挑戦し、自分の脚でいけるところまで走るような挑戦も面白い。
それでも、なにかのレースにエントリーしているということは、日々のあなたの生活に新しい刺激を加えることになります。
レースの予定があると、多くの人が練習をするようになります。
それも、学生時代はテスト勉強をせずにテストに臨んでいたような人のほうが、不思議と練習に力を入れ始めます。
練習してからレースに臨むほうが、レース当日が楽しめることが分かってくるからです。
練習のおかげで、食事をより美味しく感じるようになったり、睡眠が改善されたりもするでしょう。
自分では意識しなくても、無意識にダイエットが上手くいってたり、より健康的になっていたというのはよくある話です。
練習して小さな達成感を積み上げることは、確実に自信になっていきます。
レースの予定があるかないかで、いつもと変わらない日々が、少しずつ良い方向に変わっていくのです。
■初レースに適した距離と目標とは
初レースでは、「走りきれるかどうかわからない」くらいの距離のレースにエントリーするのが良いと思います。
簡単すぎるとつまらないですし、難しすぎるとやる気を失ってしまいますよね。
「走りきれるかどうかわからないけど、練習すれば何とかなるかも」くらいの距離がちょうど良さそうです。
そして、その「走りきれるかわからない」という不安は行動を呼び起こします。
その不安はあなたにランニングシューズを履かせ、外へと連れ出します。
未知への挑戦は、新しい出会いを呼び、気がつけば仲間ができ、見たことのない景色を見せてくれます。
難しく考えすぎる必要はありません。
エントリーさえしてしまえば、どんな目標を立てようがそこまでのプロセスもあなただけのもの。
「〇〇時間以内に完走!」だなんてたいそうな目標をたてなくても、「なんとかゴールまで行く」くらいのほうが気楽でいいかもしれません。
最初から最後まで、登りもくだりも走れる人なんてそういません。
「走りたいところ、走れるところだけ走るのでいい」、「歩いても良いんだ」という自由さがトレランレースとマラソン大会の大きな違いです。
なんなら、「とりあえず楽しむ!」くらいの目標が一番いいかもしれません。
キツイときは絶対に来ますが、そのキツさでさえも楽しんでやりましょう。
ゴールしてしまえば、すべてが良い思い出です。
大変な思いをした後のビールほど美味いものはありません。
最高の肴です。
■それでも迷っているあなたへ良いお知らせ
ここで、トレランレースに出ようか迷ってるあなたに良いお知らせがあります!
12月に三重県の伊勢市で開催される「伊勢の森トレイルランニングレース」をご存知でしょうか。
三重県にトレランカルチャーを根付かせたと言っても過言ではないくらい歴史のある大会で、普段は走れないような伊勢神宮の参道から始まり、コースの朝熊山から伊勢志摩の島々の風光明媚な景色を楽しめるトレイルを走るレースです。
伊勢の森トレイルランニングレース
そんな伊勢の森トレイルランニングレースですが、開催が今年で最後となってしまうそうで、エントリーは満員御礼、すでに締め切られています。
ですが!
なんと!
三重県にある2つのアウトドアショップ「moderate」と「BUD PALMS」が手を組み、これからトレランを始めてみたい人向けにトレイルランニングアカデミーを開講するそうです!
そして、アカデミーの参加者には、なんともう締め切られている伊勢の森トレイルランニングレースのエントリー権も特別枠で準備しているとのことです。
詳細は以下をご確認ください。
◎moderate – モデラートはアウトドア、バックカントリー、トレイルランニング用品を公式に取扱うアウトドアショップです。
◎BUD PALMS(バッドパームス)|三重県伊勢市 登山・アウトドア・カジュアルショップ
これからトレランをやってみたいという方、トレランレースに挑戦してみたいという方、この機会にぜひいかがでしょうか。
三重を代表するアウトドアショップが開催してくれているというのは心強いですよね!
私、やまけんも講習や練習会にサポートとして参加させていただきます。
■まとめ
いつの間にか、今年も残り3ヶ月。
この3ヶ月を、普段通りなんとなく過ごすか、初めてエントリーするレースのことを考えながら過ごすかで、あなたの2024年は全く違うものになるでしょう。
魅力的なトレランレースは全国各地で開かれています。
トレランレースにエントリーして、いつもと違う年末を迎えてみませんか。
新しい冒険の扉の先であなたを待っています。
それでは、どこかのトレイルで会いましょう!