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ま、そんなこともあるかな。そう、そんなこともあるわな。

ま、そんなこともあるかな、そう、そんなこともあるわな、と思うようにしている。

例えば来るはずの連絡が来ないとか、待ちぼうけを食らったとかで、辛抱強い僕でもさすがにイライラし始めたところで、そんな自分に言ってみる。ま、そんなこともあるかな、と。

ちょっと待ってよ、なんで俺がそんな目に遭わなけりゃいけないのよ? 何も悪いことしてないのに。

と憤っている自分に言ってみる。

嫌われたのかもね、と

なんで突然嫌われるんだよ!?

と怒っている自分に言ってみる。

じゃあ、君は今まで他人に嫌われたことはないのか?と。たまには嫌われてきたでしょ? だったら今回も嫌われたのかもよ?と。

何も悪いことしてないのに、嫌われるっておかしいでしょ?

でも、自分では気がつかないうちに不用意なこと言っちゃって、その人を傷つけたのかも。そんなことって、今までに1回もなかった?と。

そりゃあ、なかったとは言わないよ。でも、そんなことはそんなしょっちゅうあることでもないし…。

じゃあ、仮に20年に1度しかないとして、今日がその日だったんだよ、と。

そんなことを思っていると、少し心が落ち着いてくる。相手のことを考え始められる。寛大というのはそういうことかな、と思う。

で、ま、そんなこともあるかな、と思っているうちに、不意に連絡が来たりする。ま、そんなこともあるかな、と考えながら待っていたら、開口一番「なんで連絡しないんだよ!」などと怒鳴ったりせずに済む。

こっちが落ち着いて迎えると、向こうもしおらしく「ごめんなさい。遅くなって」と言える。そうすると彼女(あ、ごめん、相手の人を勝手に女性にしちゃったけど)との関係がずっと滑らかになって、愛が深まるかもしれない。

そんなうまい話があるもんか!

いや、そんなこともあるかな。そう、そんなこともあるんだよ。100年に1回かもしれないけど。

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山本英治 AKA ほなね爺
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