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ことばと生き方──ことばに対するこだわり

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若い頃から「ことば」というものに興味があり、2001年から2018年まで“ことばのWeb”を主宰していた流れで書いた文章を集めています。
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#映画

『九十歳。何がめでたい』という表記について考えた

先日、映画『九十歳。何がめでたい』を観ました。昨年 100歳を迎えた作家・佐藤愛子を昨年 90歳に達した草笛光子が好演しています。 とても良い映画でしたが、今回は映画の中身についてではなく、映画(かつ原作のエッセイ集)のタイトルについて思うところがあって書きました。 マル(。)は打たないそれまで僕は佐藤愛子の本を読んだこともなかったのですが、そのタイトルを見てさすがに佐藤愛子は昭和の大作家だなと思いました。 表題には句点(。)を打たないのです。 いやいや、「九十歳」の

「癒やし」「泣ける」「実話に基づく」 ~僕が避けている3つのフレーズ

皆さんは、例えば映画の宣伝文句で、聞いただけで萎えてしまって観る気にならないようなものがあるでしょうか? 僕が気難しい人間だからなのかもしれませんが、僕にはそういうのがいくつかあります。萎えた気持ちで観たって却々のめりこめないので、そういうフレーズで売っている映画はついつい観るのを避けてしまいます。 それは「癒やし」「泣ける」「実話」の3つです。 まあ、でも昨今そういう売りの映画が大変多いですから、完璧に避けるのは難しいし、宣伝文句には拒否感が強くても他に観たくなる要

翻訳って時々間違ってますよね?

翻訳という仕事は基本的に翻訳のプロがやっているわけですから、間違っているはずがないとついつい私たちは思いがちなんですが、実は結構間違っているんだということに最近気がつきました。 フットボールって何?アメリカ人が football と言ったのを「サッカー」と訳していたけど、ほんとにそれはサッカーだったのか? アメリカン・フットボールのことだったんじゃないの?──みたいなことを先日 note に書きましたが、それなんかもそのひとつの例ではないかと思います。 warmer とか

上映が開始になる

映画館によっては本編上映直前に「まもなく上映が開始になります」というテロップが出るところがあります。松竹系だったか、テアトル系だったか?(今は出していないのかもしれませんが)。 で、この表現、気になりません? え?我々の世代だけ? でも、「上映が開始になる」って、まるで何もしないでも、放っておいたら自然に(勝手に)上映が始まるみたいじゃないですか。なんでそんなに他人事みたいに言うんでしょう? いや、「まもなくお昼になります」だったら分かるんですよ。「私どもの会社はまもな