吉祥寺GORILLAさん第7回公演『お待たせしました』サポートスタッフ
2023年6月2日(金)~4日(日)の3日間吉祥寺GORILLAさんの第7回公演『お待たせしました』吉祥寺シアターにて開催されました。
こちらの公演にサポートスタッフとしてお稽古の段階から終演まで関わらせていただきました。
ご来場いただきましたお客様、関わってくださったキャスト・スタッフの皆様誠にありがとうございました。
あらすじ
交通事故にあった根津は、気が付くと空港にいた。
そこは現世とあの世をつなぐ空港。
ゲートに引っかかった根津は、鶴見という女性に話しかけられる。
やり残したことを解消したときにゲートを越えて、向こう側に行けるらしい。
うまく生きられない人による、うまく生きられない人のコメディ。
顔合わせで初稿を読んだ段階から自分の境遇と重なる部分が多く、根津智也のことがとても他人事とは思えませんでした。
ただあまりにもネタバレなため、公演が終わってからnoteを書きました。
もしも読めるなら、お時間ある時に読んでください。
.
.
.
1幕は智也の『恋愛』に関してやり残したことを解消していく。コミカルにテンポよく進んでいく。
亀岡の「今からあなたは高校三年生」で登場する航介、翔平、野菊の3人組&亀岡のシーン、すごく好き。(航介毎回変顔してた)
悠里とのシーンはとても心がキュンキュンして、いつもニコニコして観てました。小学生悠里のチョップからのウンチョ、もう全部好きさ。ここがいいって言っていったら全部になると思うくらい好きさ。
高校生になって悠里がカナダ行くか智也に相談するシーンは毎回胸がキュワンとしていました。
チャリで来た!~鬼ごっこのシーンも、悠里に告白するシーンも遊び心がちりばめられていて好きです。
1幕の個人的テーマ曲はヨルシカ/靴の中の花火 &大橋トリオ/モンスターfeat.秦基博です。
(今回作品のイメージ曲を勝手に探して聴いていたのでそれも書いちゃいます。)
.
.
.
2幕。智也の『仕事』に関するやり残しを解消していく。
日下麻彩さん演じる松岡早苗さんのTake offを聴いて毎回鳥肌が立っておりました。音楽の力ってすごい。
また立花さんのセリフに実際に背中を押された人は多いのではないかしら…。
ちなみに個人的には星野と佐倉の不毛な会話シーンがとても好き。たぶん好きなシーンベスト3くらいに入ります。
2人の口論が始まり亀岡が時間を止めてから「会話に入ることを諦めないでください」のところで毎回会場が湧いてて、そこ~!とにこにこして観ていました。
また2幕には亀岡が智也に投げかける言葉の中で自分にも刺さるところが多々あって背筋伸びてました。
私も人の会話に入ること諦めがちだし、根が否定的な人間だし…心がワァ~~~ってなっていました。。
2幕の個人的イメージ曲はヒグチアイ/やめるなら今 &日食なつこ/White frost かなぁ。
.
.
.
3幕。智也の『家族』に関するやり残しを解消していく。ここは自分も含めて観劇された多くの方に刺さる部分が多かったのではないかと思います。
実家問題と親の今後に関して。今回の主人公と年齢が近いのもありますが、今後近い未来に自分が直面する問題…。本当に色々なことを考えてしまった。
佳奈さんの朝美とママンさんの哲夫、御二方の全てのやり取りがリアルで1幕~2幕までの彩度のある空間から一気に現実味のある世界へぐぐんと持って行かれました。
「一番大事なのは、物じゃないでしょう。」朝美のこの言葉、ずっと胸の中にあります…。
哲夫が朝美と手を繋いで手荷物検査上のゲートを越え、智也に手を振って別れていくシーン。何度観ても目頭が熱くなったし、初日のお客様の中でタオルで涙を拭っている方がいらっしゃって、この作品に関われてよかった…と思った瞬間でした。
ここのイメージ曲は星野源/生まれ変わり&藤原さくら/MyLoveです。
MyLoveを曲聴いた時、これ哲夫の歌では…?と思うくらい心が切なくなった。
歌詞に「あぁ 僕は一人になって 君といる時より早起きさ 分かったつもりでいても僕は少しホームシックさ」とあるのですが
哲夫が奥さんを病気で亡くし、そこからは毎日早起きをして、朝の支度をして…という光景が浮かび哲夫頑張ってきたんだよなぁ…って気持ちになった。哲夫の中ではきっと覚悟はしていたのだけれど…ずっと寂しかっただろうと思います…。
「手を繋ごう なんか食べよう」は子ども智也&朝美&哲夫が空港に遊びに行くシーンと重なってたまらん気持ちになります。
そういえば、稽古初期の頃に子ども智也と亀岡が遊んでた日があって、すごく笑ったのを覚えています。
.
.
.
最後…智也は過去を振り返っていく中で新しくやり残しがうまれる…「千歳」とは一体誰なのか。
智也がこの世とあの世の狭間に来た時に最初に話した人物であった鶴見が根津千歳であることを亀岡から明かされる。千歳は朝美の妹であり智也の姉。二人の間に生まれて来るはずの兄妹だった。。
…突然自分の話になりますが、自分にも私が産まれる前に兄がいたかもしれなくて、、色々想うところが多すぎるシーンでした。
何年か前「お兄ちゃん欲しかったなぁ~」と母に言ったら「本当はいたかもしれないのよ」と話をされたことがありまして…。
自分が生きるのが下手なだけかもしれないけれど、その子のことを想うと、なんでその子ではなくて私が生を受けたのか…。その子の分までちゃんと生きないといけないよなぁ。。と思っていました。
頭では分かっているのに、毎日反省や後悔ばかりで上手く生きれなくてごめんよ…と常々想っています…。
「私は産まれる前に亡くなりました。生まれてもいないのに死んだ人間。私はここから出られません。」
鶴見のセリフはいくつも心に刺さって苦しかった。
けれど智也の「俺、待ってますから…」のところで今まで抱えていた色んな気持ちが浄化された気がしました。
私は私の人生を生きるからあなたはあなたの道を歩んでほしい。
きっと生まれ変わりの道があって、その子もどんな形であれ自分の道を歩んでいるだろう。
自分はその子の姿を見れてはいないけれど、生きている間にどこかで出会えたらいいなと1人で思っちゃいました。私は気づけなくてもいいので…ちゃんとその子の人生があることを願っています。
イメージした曲は星野源/兄妹&星野源/フィルムです
.
.
.
1幕~3幕まで、亀岡という現地コーディネーターの案内により時間の旅(やさしい走馬灯?)に出ます。
亀岡にはどんな物語があってあの世の職員になったのかとっても気になっていて、とにかく知りたい…。そもそも人なのかどうなのかも分からないですし…。
あぁ…。ファンアートを描かなきゃ。(決意)
亀岡に連れられやり残しの旅をする智也と、それを少し離れた場所から見つめる亀岡のイメージ曲はカネコアヤノ/予感でした。
…。ババーッと書いてしまった。楽しい。。
作・演で吉祥寺GORILLA主宰の隆也さん、キャストの皆様のやさしさと作品への熱量がぎゅうぎゅうに詰まった作品。素敵な作品に関われたことがとにかく嬉しいです。
今回の現場で稽古場写真をこれでもかというほど撮らせて頂きました…。稽古場や作品の楽しさが伝わったらいいなとう気持ちで毎回撮っていました。
毎回楽しくて、どのシーンも愛おしくて、常にシャッターチャンスしかなくて、目が離せなかった。ここぞとばかりnoteに載せます。
公演が終わった帰り道、一人になった瞬間涙が溢れてきて堪えきれずに駅のホームで涙と鼻水を垂らしていました。
今までこんなことなかったのに…と思いながら電車を待ちました。言葉では形容しきれない気持ちで胸がいっぱいでした。
自分自身ここまで長くお手伝いさせていただいたのも初めてだったため、稽古場や公演期間中、とにかく様々な場面で受け取るものが多かったのだろうと思います。
出会いに感謝…。
今回関われたのは自分にとっても大きな出来事で、とにかく最後の最後まで作品と向き合う役者・スタッフの皆様にはずっと尊敬の念を抱いていました。自身も作品が創られていく過程を見ていくうちにもっと演劇についてもっと知りたい…もっともっといろんな作品を観ないといけないな…という気持ちが強くなりました…。
またどこかでお会いできるよう、精進しなくては…。
いまだに終演後に帰られるお客様の清々しい顔が忘れられずにいます。
本当によき時間だった。(しみじみ)
クラウドファンディングも6月14日まで実施されていますが、学生を無料招待したい、演劇に気軽に触れられる機会を増やしたい、という劇団の気持ち・心意気が素敵すぎて、盛大に応援していきたい、大声で広めていきたい所存です…。
自分なんぞに何ができるか分からないけれど、とにかく自分なりに動くことによって少し何かしらが変わったらいいな…との想いでSNSをやります私は…。
…長くなってごめんなさい…
最後に、集合写真と特にお世話になったサポート陣のみんなの写真。じゃんけんだったら一人負けしてますね。✋
楽しかったです!
ありがとうございました!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?