make×kintoneで「再登録可能な」メルマガ配信停止!
「make」ってご存じでしょうか。
ノーコードでWebサービスやアプリケーションを連携させて自動化を実現する、いわゆるiPaaSツールです。
似たようなツールとしてはZapier、Workato、Yoomなどがあります。
Makeは、チェコのスタートアップ企業が提供しているツールです。チェ、チェコ!?あまり日本企業が使うWebサービスとしては聞きなじみがない国かもですが、これが、、すんごいんです。
今回は、このMakeを使って、kintoneに用意しているメルマガリストアプリに配信停止(オプトアウト)の仕組みを作る例をご紹介します。
メルマガ(一斉メール配信)で必須となる「配信停止」
弊社では、kintoneにメールアドレスのリストアプリを用意して、kMailerを使ってお客様や過去に名刺交換をしていただいた方等に定期的にメールを配信しています。つまりメルマガです。
これを読んでくださっている方の会社でも、やっているところも多いのではないかと思います。
広告宣伝を含むメールを送る際、受信者から配信停止の申し出があった場合は即座に配信停止をしなければならない、と特定電子メール法で定められています。
そのため、送信側は受信者に分かりやすく「配信停止の手続き方法」を用意しておく必要があります。
よくあるのは、メール本文内に「配信停止を希望する方への申請用URL」を設置しておくことです。
弊社でも配信停止フォームを用意し、停止希望をいただいた方には次回からメールが送られないようにしています。
フォームはおなじみフォームブリッジ。kMailerから送ったメールに記載のリンクをクリックすることで、メールアドレスフィールドに初期値が入力されるようにしています。
ちなみにその方法はトヨクモさんのブログを参考に。
再登録に対応したい
さてではフォームから回答していただいたメールアドレスを見て担当者が1件1件配信停止処理を手動でするのかというと、そんなことは時間がかかるし漏れもあるしやってられません。
ここでMakeの出番です。
フォームブリッジ×kMailerでメルマガ送信と配信停止フォームを用意したので、配信停止処理の自動化も同じくトヨクモ製品のデータコレクトでやりたくなるところなのですが、そうしていないのには理由があります。
「一度配信停止した方を再度メルマガリストに登録する」ことに対応したいためです。
例えば、数か月前にはご要望と合わず、配信停止希望された方。状況が変わって再度お問い合わせいただけたとき、本当なら再度メルマガリストに登録して、新情報を定期的に配信したいです。しかし既に「配信停止」で登録されているため、配信状況の更新が自動ではされず、担当が気づかなかったらメール配信ができなくなってしまいます。
配信停止希望の方はリストから物理削除
メルマガ送信先リストに「配信中」か「配信停止」かのフラグを付けておいて、「配信停止」の方には送らないよう識別するが、リストにメールアドレス自体は残っている、という管理の仕方は、いわば「論理削除」です。
再登録に対応したいし、停止希望された方のメールアドレスをいつまでも保持しておくのもな、ということで考えた管理方法が、こちら。停止希望の方はフォーム回答と同時にレコードごと削除してしまう、「物理削除」方式です。
これをMakeで実現します。
kintoneのwebhookを使います。フォーム経由でkintoneの配信停止リストアプリにレコードが入ったことをトリガーに、webhookでMakeを起動。
メルマガリストアプリから、申請されたメールアドレスと一致するレコードを検索し、削除します。
配信停止フォーム入力完了時に担当者にメールが届いていますので、どのメールアドレスが削除されたのかは配信停止リストアプリを見ればわかるようになっています。
make×kintoneでメルマガ運用を効率化
実はフォームブリッジでの配信停止フォーム設置とmakeでの自動化をする前は、配信停止リストとメルマガリストの管理作業は手動でやっていました。(「時間がかかるし漏れもあるしやってられません。」なんて言っておいて…)
自動化したことで劇的に改善されましたし、「停止したはずなのに来る」と言われることもなくなりました。
makeの注意点
makeは機能や連携できるサービス数が幅広いのに対して、フリープランありで有料プランも月額$9~と料金が驚くほど安く、英語のUIに慣れればめちゃくちゃ便利なのですが、1点注意点があります。
それは、チェコの会社が提供している故、メンテナンス時間がヨーロッパ基準であるということ。日本の14:00-16:00とかのコアタイムに稼働が止まってしまうことがあります。頻度は少ないですが…
メルマガ配信停止処理のリアルタイム性が数時間遅れても、対応の取りようはあるのですが、もっとコアな業務に使いたい場合は、注意が必要です。
読んでいただきありがとうございました♪
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