小学生のうちから、外国にルーツを持つ子どもと一緒に学ぶことが、この先の日本を救う重要な手段だと思います。
2月23日の朝日新聞デジタルに、「小6が考えたベトナム「チャー漬け」 職種体験が育むのは「温かさ」」という記事が出ています。
昨年6月現在で1810人の外国籍住民のうち、ベトナム国籍の人が590人と最も多い大阪府摂津市の小学6年生が、外国にルーツを持つ子どもも一緒になって、地元のベトナム料理店「ホンナンクアン」で提供するメニューのアイデアを考える課題に挑んだという話題です。
これは、「お互いのことを知ることはもちろん、自分たちの頑張りが地域社会とつながっていることを体験してもらうキャリア教育の一環」として行われたということですが、このように外国にルーツを持つ子どもも一緒になって学ぶことは、今後の日本において、日本人人口が減少していく中で、外国にルーツを持つ人たちと、共に協力して社会を作り上げていくうえで、必要な体験だろうと思います。
2月21日付け朝日新聞デジタルにある「「消滅可能性都市」の警鐘から10年 なぜ人口減対策に失敗したのか」という記事にもあるように、日本人人口が減っていくのは明らかであり、不足する労働力を外国人の移民で補うということが必要だろうと考えられているわけですが、それだと諸外国同様に、移民問題が起こるのは間違いありません。それは成人した大人を労働力として利用するからこそ問題になるわけで、子どものころから日本に住み、日本人の子どもと一緒に学んだ外国にルーツを持つ子どもは、日本的思考を身に付けるはずなので、ルーツこそ外国ですが、ほぼ日本人だと思われますので、そもそも移民と呼ぶのもおかしいかもしれませんが、現状問題となっている移民問題は起こりにくいと考えられます。
労働力としての大人だけを受け入れるのではなく、子どもを含んだ家族全部を受け入れて、子どもが小さければほぼ日本人になるので、将来の日本社会を作っていく構成員として期待できるだろうと判断できます。
近年の研究では、日本人の成り立ちは、縄文系の人々が住んでいたところに、弥生系の人々が混ざっていき、さらに古墳時代に別の集団が混ざっていった結果、現在の日本人が形成されたらしいということなので、日本人の子どもと一緒に学んだ外国にルーツを持つ子どもが増えていくことで、ある意味、新しい日本が形成されるのではないだろうかと考えたりします。
おそらくこれから先、日本に限らず、国家や国民の概念は変わっていくと思います。というか、現状のままの近代国家の概念では、日本や韓国などの少子化が進んでいる国は、都市が消滅するどころか、国が消滅する可能性があります。もちろん、アジアだけでなく、世界全体でその可能性がありますから、今のままということはあり得ないだろうと思います。