最近読んだ小説(苦行列車)
こんにちはyamaです。
最近、暇なので図書館に行きいくつか本を借りてきました。
その中のひとつを紹介させていただきます。
苦行列車
図書館の本棚をぼっーと見ていると何やらすごい名前の本に出会ってしまい、衝動的に借りてしまいました。
早速家に帰って読んでみると主人公の壮絶な境遇に涙しました。
この本は作者の私小説であり自分の過去を書いたもので、読み終わった後自分は恵まれているので精一杯生きようと感じました。
性犯罪者の父を持ち、世間を呪った幼少期
主人公が幼少期に父が犯した犯罪により家族が不当な扱いを受けたことで青年になっても自分に自信が持てず、ダラダラと時間をむさぼり怠惰な生活に堕ちていきます。
作中で時折出てくる幼少期の話は、身内に犯罪者がいるだけでこんなにも生きづらくなるのかと思わせるほど凄惨な日々です。
怠惰な生活の中、とある青年との出会いが彼を少しずつ変えるが、、、
日雇いのバイトを続ける中同年代の青年と出会い彼と仕事をするために毎日通い続けるようになる主人公。
主人公は、家族からは絶縁されているため酒で孤独を癒す日々だったが関係を求め日雇いのバイトを行き続けます。
そして、青年と友人になり楽しい日々がしばらく続きます。
だが、青年とは住む世界が違った、、、
それでも生きて続ける。
その後、青年とは喧嘩別れになるが主人公は小説家を夢見て日雇いのバイトに明け暮れます。
その中、それでも彼は生きていき果たして夢は叶うのだろうか?ぜひ、手にとって読んでみてください。
作者について
作者西村賢太氏は大正期の私小説作家・藤澤清造氏を氏と仰いでいました。
西村氏は平成の私小説作家として行き続け、2022年2月5日54歳にして、その生涯に幕を閉じました。
いつか、彼を師と仰ぐ令和の私小説作家が出てくることを祈っています。
西村賢太さん、ご冥福お祈りいたします。