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たまには縫い物

今徹夜で舞台美術を作っている。
演出家から「カーテンが欲しい」との依頼を受けてのことだ。

カーテンを買うにも高いし、美術として何か面白いものは作れないかと思ってホームセンターに行ったところ、ウエスという布の切れ端が2kg800円で売ってて、これを縫い合わせて大きな布を作れば面白いのではないかと思いついたのが運の尽きだった。

普段縫い物なんてしないので慣れない作業で、しかもけっこう大きなものを作らないといけないのでなかなかの作業量。今やっと2枚作らないといけないうちの1枚ができて、材料もちょうど切れた。

まあやってみると案外楽しかったりはする。

部屋に物干し竿を渡して吊りながら作ると、完成形が徐々に見えてきて、自分が何を作ってるのかが分かってくる。
作品としてはパッチワークに近いのかもしれない。

そう、自分はまた1つの作品を作っているのだ。
とか思ったりして。

何なら、これだけで美術作品として展示できるくらいのものを作ってやろうと。
狭い部屋にそびえ立つそれに愛着が湧いてきて、今回はカーテンが欲しいと言われたからそれに応えたわけだけど、1つ1つの布に物語が見えたり、これが2枚並ぶと、本を開いたように見えるのではないかと、今回の舞台のコンセプトや世界観を表象しているようにも見えたり、するのは深夜テンションとアルコールのせいかもしれない。

とかアーティストを気取る余裕もあんまりないのでもう少し頑張ろう。

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