デュアルタスクとマルチタスク
今日は、朝からスクワットをしながら、青空朗読で竹久夢二の『先生の顔』を聞き、そのあとで、librivoxからダウンロードした短編小説の中から芥川龍之介の『仙人』、太宰治の『満願』と聞き、さらにNHKのデータ放送でコロナ関連ニュースを読みながら、台風の流れる画像を眺めていました。
認知症患者は、脳の血流の低下や血流量が不足していることが分かって、認知の能力を上げるには、脳の血流量を増やすことが大事なんだそうです。
前頭葉を刺激し脳の血流量を増やすのは、一つのことに取り組むのではなく、二つ以上のことを行う「ながら作業」つまりデュアルタスクをすることです。ウォーキングしながら本を聞くというのもそれにあたりそうです。
このように、デュアルタスクをすることで、散歩や足ぶみなど脳を使わないような運動と簡単な計算やおしゃべりなどの脳を少し使うことの二つを同時に行うことで、衰えた認知機能の快復が望めそうです。
似たような言葉にマルチタスクというのがあります。これは、脳を使うことを複数掛け持ちで行ったり、同時に行ったり、短時間で切り替えて行うようなことを言います。
2014年アメリカの科学雑誌に掲載された京都大学の船橋教授らの研究によると、記憶することと注意して行うことの二重課題干渉は神経資源を二つの課題が取り合うことは、注意散漫となり、記憶情報が失われる状態に近くなり、ミスを起こしやすくなります。
知的な作業は、一つずつ行うべきだという考え方は、1980年代以降実験を通じて研究されてきました。無理をしてマルチタスクの状態を続けていると、ストレスになり精神的に危険な状態を引き起こす恐れがあります。無理を重ねて、睡眠不足となり、精神が弱ります。
現在の仕事はこのマルチタスクの状態で行っていることが多いので、決まった仕事は、無意識で身体が反応するくらいに体に覚え込ませて、ルーティンのようにパターン化してしまうことや優先順位を考えて最適化することなどの工夫をして、自らの心身ともに健康であるように心がけたいですね。
稀に、気が散って飽きてしまうタイプの人や、エネルギッシュな人の中には、マルチタスクを得意な人も例外的にいるようです。以前にテレビで脳科学者の茂木健一郎氏が見事にマルチタスクをこなしているのを観ました。
朝からそんなことを考えながら運動をして疲れました。デュアルタスクでしたのに。
午後は、読み直して修正しなくてはならない原稿一つと、事実関係を確認しなくちゃならない三点のメモの紙を持ってウロウロしました。なんとか終わらせて、noteを書いています。
鼻歌歌いながら、ウロウロするだけだと、なんのタスクにもならないのでしょうね。ご機嫌な徘徊ってとこでしょうか。
本日の私はほとんど、ご機嫌な徘徊で終わりました。