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【きっとどこよりも内容量重視】本当に満点?マリーンズのドラフト指名を考える2018

初めましての方は初めまして。そうでない方、どうも。やまけん(Twitter:@yam_ak_en)です。この度、ちょっとnoteを始めてみようかなということで、始めてみました。いつまで続くかわかりませんがよろしくお願いいたします。
基本的にTwitterの140文字で完結してしまうことが多い私ですが、そこでは収まりきらない、あるいはもっとしっかりと書きたいと思ったことをこちらに書いていこうかな、と思いnoteを始めてみました。Twitter上のフォロワーさんにも書いていらっしゃる方が結構いて、「面白そうだな〜始めてみようかな〜」と思ったまでですので、あまり中身については期待しないでください。低クオリティなものを低コストで提供することを心がけていきます。
Twitter上の私を知らない方のために簡単に自己紹介をさせていただくと、地元球団である千葉ロッテマリーンズのファンであり、またアマチュア野球全般を観戦することを趣味としています(今回のタイトルを見ていただければわかるかもしれませんが)。主にバックネット裏からスカウト気分で見たり、外野スタンドや応援席で応援をしたり、内野席前列に行って選手の写真を撮ったり、球場グルメを楽しんだりしています。

初回の本日はタイトルの通り、千葉ロッテマリーンズの今年のドラフト指名を振り返っていこうと思います。井口監督はドラフト後に「満点ドラフトができました」とコメントを残しましたが、果たして本当にそうだったのでしょうか?その前に、マリーンズが今年のドラフトで指名し交渉権を獲得した9選手をまず載せます。
 1 藤原 恭大(外野手・大阪桐蔭高校)
 2 東妻 勇輔(右投手・日本体育大学)
 3 小島 和哉(左投手・早稲田大学)
 4 山口 航輝(外野手・明桜高校)
 5 中村 稔弥(左投手・亜細亜大学)
 6 古谷 拓郎(右投手・習志野高校)
 7 松田  進(内野手・Honda)
 8 土居 豪人(右投手・松山聖陵高校)
育1 鎌田光津希(右投手・徳島インディゴソックス)

まず今年のドラフトでのトレンドは「ミレニアム世代」と呼ばれた高校生。春90回・夏100回の甲子園記念大会の世代にあたることから、入学した頃から注目を集めていました。高校生の好素材が豊作な年に世代の顔の1人だった藤原を含む4名の高校生選手を指名できた点は素直に評価すべき点だと思います。球団には是非4選手とも大成させるつもりで育成に力(とカネ)を注いでいただきたいですね。それでは、ここからは各選手毎に掘り下げて指名意図を探っていきましょう。

※ここから選手の寸評が続きます!「そんなのもう知ってるよ!いろんなとこでいろんな人の寸評見たからいいよ!」という方は下の「本題:」までスクロールを推奨します!それでも読みたいという方はぜひお付き合いください!

1位 藤原恭大
早い段階からマリーンズのみならず各球団の1位指名候補に挙げられていた選手で、打撃・守備・走塁・顔、どれを取っても高校生とは思えない高いスペックを持った選手です。慢性的な外野手不足と高齢化に悩むチームにおいて新時代を担う外野手の指名はマストで、ドラフト2日前のスカウト会議後に井口監督が1位指名を明言したことも頷けます。ドラフトでは予想に反し3球団の競合になりましたが、これも彼の実力を十分に示していると思います(一般的に、「左投げ」の「外野手」がこれだけの人気を集めることはまず有り得ません)。その競合も井口監督が現役時代さながらの勝負運を見せて引き当てました。これも何かの運命かもしれませんね。
数年前までのマリーンズは1位指名で大学生・社会人を指名することが多く、「高校生を育てるべきだ!」という声が多く聞こえました。そんな中15年には高校生ナンバーワン遊撃手平沢大河(仙台育英高校)を、17年には関西の大型スラッガー安田尚憲(履正社高校)を獲得し、方針の転換が垣間見えました。両者とも内野手であり、また内野には他にも中村奨吾(14年ドラ1)や藤岡裕大(17年ドラ2)など上位で指名した選手もいるため、チーム内では比較的充実していると言ってもよいかもしれません。現に今季の内野は一塁・井上、二塁・中村、三塁・鈴木、遊撃・藤岡でほぼシーズン通して固定できました。一方で外野はというと、開幕から角中が故障離脱、シーズン途中で荻野が離脱、トレードで日本ハムから岡大海を獲得したものの層の薄さは補えず、清田や伊志嶺、加藤ら中堅組も揃って不甲斐ない結果に終わりました。シーズン途中からは出場機会を求めて外野の練習を始めた平沢にレギュラーを奪われる始末。こういった中で藤原には是非不足・高齢化している外野陣に新たな風を吹かせる存在になってもらい、ゆくゆくは平沢や安田とともに打線を、チームを、そして球界を引っ張る選手に成長してもらいたいところです。懸念点は膝に故障歴があること。プロだとより負担のかかる人工芝で高校時代と桁違いの試合数をこなすため首脳陣は無理をさせず、また藤原自身も無理はしないでいただきたいところですね。

2位 東妻勇輔
上背は無いものの150キロを超えるストレートとキレの良いスライダー・スプリットが武器の投手。タフさも魅力の1つ。日体大では西武に1位指名された松本航とともにダブルエースを組んでいた投手です。1球1球全力で投げ込んでいく投球スタイルのため、プロではリリーフ向きかな?という見立てでいます。
今季のマリーンズのチーム防御率は4.01でリーグワースト2位、特にリリーフ陣へのしわ寄せが大きく益田直也は70試合、松永昂大は60試合に登板など来年以降のパフォーマンスに影響が出てもおかしくない登板数です。また役割が不明瞭な部分も多く、当初先発を務めていた唐川侑己がリリーフに、リリーフを任されていた有吉優樹・シェッパーズらが先発に配置転換されるなど最後まで疑問の拭えない投手運用だったと言わざるを得ません。来季から吉井理人氏が新たに投手コーチに就任するためこのような投手運用の改善が期待されますが、東妻には新しく生まれ変わった投手陣の中でブルペンの柱となる存在を担っていただきたく思います。そのポテンシャルは十二分にあるとも思っています。特に現代のリリーフ投手は消耗が早く(激しく)常に新陳代謝を図る必要があるため、上位と言わなくても毎年継続して指名すべきだと感じますね。その中の柱、8回や9回を任せられる投手の候補として東妻を指名したのだと考えることができます。またロッテの指名順では東洋大の快速球投手・梅津晃大が残っており、「なぜ梅津を指名しなかった」等の批判意見も挙がっていましたが、大学での実績やリリーフとしての即効性等を考慮した結果が東妻だったのではないか?或いは、当初から梅津は1位で消え、東妻を2位で指名するプランを立てており、梅津が残ったもののプランを崩したくなかったということでプラン通り東妻を指名したのでは?と考えます。いずれにしても、梅津か東妻で選べる時点で美味しいですね。

3位 小島和哉
高校時代から注目を集めていた左腕。仙台育英戦で投げていた浦和学院のサウスポーといえばピンと来る高校野球ファンの方も多いかもしれません。その後早稲田大学へ進み下級生時代から登板を重ね、最上級生となった今年はエースだけでなくチームの主将も任されました。
球速以上のキレを感じるストレートが持ち味で、そこにスライダーやチェンジアップで幅を広げていく投球スタイルです。打者のインコースに臆することなく投げられるメンタリティも持ち合わせた投手です。六大学でのBB/9は4年生での登板機会のみで見ても3点台後半と細かな制球力があるタイプではなく、球威がある投手でもないので不安こそありますが、先発タイプで六大学ナンバーワン左腕をこの順位で指名できたのは大きいと思います。
突然ですが、今季マリーンズで先発登板した左腕投手の名前をあなたは何人挙げられるでしょうか?
…仮にもマリーンズのファンである私も自信を持って答えられません。要するにそのくらい、マリーンズは左腕不足なのです。左で投げるだけの投手は不要だと思っていますが、それでも継投を考慮する上でブルペンにも基本的に左投手が松永しかいないという現状を考慮すると、左投手の確保は必要であったでしょう。後述する5位の中村とともに、左投手不足のチームの救世主になってもらいたいですね。

4位 山口航輝
秋田・明桜高校の4番。秋田といえば今年の夏の甲子園で準優勝した金足農業とそのチームのエースであり日本ハムに1位指名された吉田輝星投手が思い浮かぶと思いますが、山口は2年次に吉田を打ち破って甲子園に出場しています。2年次は山口も投手として145キロを超える速球で注目されていましたが、吉田と戦った2年夏秋田大会決勝で一塁帰塁の際に右肩を脱臼し、直後の甲子園では外野からの返球もままならない状態でした。しかしその後も野手として評価を上げ、今回の4位指名に至りました。
高校通算25本塁打の長打力に加え、ロッテスカウトは脚力も評価したとの事。肩の回復状況がどの程度か気になりますが、本指名の4位ということは当然プロでも致命傷にならないと踏んでの指名であるはず。とはいえ1年目は焦らずDHや一塁でもいいので出場して打席をこなしつつ課題を解決してもらえればと思います。
左打者は平沢や安田に藤原と将来の軸になり得る選手を獲得してきましたが、中村や井上に次ぐ右打者の主軸候補は獲得してこなかった事実があります。捕手を除く右打野手は14年1位の中村まで遡りますし、(同じく捕手を除き)高卒に限ると09年3位の大嶺翔太まで…悲惨ですね。今回山口を指名した事で、右打者のスカウティング・育成メソッドの礎になればと思います。

5位 中村稔弥
3位の小島が六大学ナンバーワン左腕なら、この中村は東都ナンバーワン左腕で間違いありません。直球の球速こそ140キロ前半であるものの、亜大伝統のツーシームで凡打の山を築き上げてきました。東都で通算53登板18勝と実績だけなら東洋トリオらを上回ります。特にこの秋は9試合65.1イニングに登板し防御率0.96と、抜群の投球を披露しました。ドラフト前の秋季リーグという就職をかけた舞台で自分の能力を遺憾なく発揮できる点も評価できます。
左投手不足解消のための指名ですが、小島とタイプを変えたのは◎。担当の山森スカウトは先発もリリーフもできると前置きした上でリリーフから結果を出していってほしいというコメントを残しており、起用法にも注目が集まります。何か1つ、ツーシーム以外にこれという武器に巡り会えるかどうかが投手としての将来を左右すると感じます。山森スカウトが担当し下位でマリーンズに指名されて着実に戦力となっている二木康太や有吉に続いてもらいたいですね。

6位 古谷拓郎
地元・習志野高校出身で今年の千葉県ナンバーワン右腕。素材としては全国トップクラスで、しなやかで美しいフォームから放たれる質の良い直球が持ち味です。ドラフト当日に、千葉に縁のある選手の指名を2名程度検討という記事が出ましたが、そのうちの1人ですね(もう1人は千葉・横芝敬愛高・敬愛大出身の鎌田)。しかし地元であることを抜きに好素材であるのは間違いありません。
近年のマリーンズは、身長180cm以上の右腕投手を指名して一軍戦力に仕上げる育成が上手くいっているように感じます。代表例として二木が挙げられますし、今季一軍登板を果たした岩下大輝や種市篤暉らも同様です。そしてこの古谷も(8位の土居も)180cm以上の右腕と、素材として申し分ない投手です。まずは二軍で焦らず身体作り、順調に行けば1年目後半にイースタン戦登板経験と段階を踏んでいってもらいたいです。また、その過程で自分の武器、「これでメシを食っていくんだ!」というボールに出会えればと思います。一軍に定着し、習志野高校名物のブラスバンドがZOZOマリンに応援に訪れる、そんな選手になってもらいたいものです。

7位 松田進
右投右打の大型内野手。ポジションは主にSS,3Bで、社会人時代は阪神に3位指名された木浪聖也と三遊間を組んでおりました。下位打線を打つことが多かったものの、意外性のある打撃が魅力的です。
…と書いてみたはよいものの、彼に関してはロッテは指名しないだろうと決めつけて今年ロクに見ていないんですよね…申し訳ございません。やはり何事も決めつけは良くありませんね。
ファンの間でも「何故彼を指名したのか」「彼の指名に何の意味があるのか」という意見がチラホラ伺えました(ドラフト当日の僕がまさにそうです)。なのでそれから必死に指名した理由を考えてみた結果、
・内野のバックアップ層固め
・二軍の内野手(特にSS)問題解消
・現選手とのタイプの棲み分け
・ワンチャン覚醒時のリターンの大きさ
・指名を検討していた大学生の就職・順位縛り
・指名を検討していた高校生SSがインフレにより早く指名されリストに残っていなかった
・新任の榎康弘スカウトのコネ作り
等の理由ではないか?と考えました。それらを考慮したときに下位で選手を出してくれる関わりのある企業というのがHobdaで、この松田を指名させてくれたのだろう、と。Hondaとは2008年ドラフトの際に長野指名拒否事件がありましたが、監督が交代した昨年は永野将司を6位で指名させてくれるなど再び良好な関係を築こうとしています。Hondaには毎年アマチュアの有力選手が入社しており、来年も青島凌也(東海大)、河端優馬(青山学院大)、米倉貫太(埼玉栄高)など有力選手が入社予定とのこと。松田本人に期待しないわけではもちろんございませんが、ロッテとHondaの橋渡し的存在になってくれれば幸いです。

8位 土居豪人
190cmの長身で角度のある最速148キロの直球とチェンジアップが武器の右腕。古谷以上にわかりやすい素材ですね。いかにも近年のマリーンズが大好きそうな素材です。
この投手、春の選抜で見たときはかなりストライクとボールがはっきりしていましたが指にかかったストレートは全国屈指レベルだなぁと感じていました。それが夏に見たときは抜け球も大分少なくなっており、球速も増していたのでまさに成長途上といったところでしょう。慌てず焦らず、同世代で進学した選手たちがドラフト候補になる頃に一軍で投げていれば成功というくらいの感覚で育成していただきたいです。
マリーンズの本指名最後の選手ということで、リスト上に残っていた指名可能選手の中から一番素材として面白そうな選手を獲った、と想像できます。

育成1位 鎌田光津希
先ほども書いたとおり地元枠②。敬愛大を経由したかしてないかの差こそありますが、横芝敬愛高から徳島への入団は現西武の伊藤翔と同じルートですね。
大学では下級生の頃に主戦級の活躍をしたものの、学年が上がると故障と不調でリーグ戦で思うような成績を残せませんでした。そんな彼が徳島に入団すると、(個人的には信用していませんが)最速155キロのカット気味のストレートを武器にして一躍ドラフト候補に躍り出ます。本指名すらあると囁かれた中で育成1位で指名できたのはまずまず良いのではないでしょうか?
育成契約のためまずは二軍で結果を残すところからですが、故障にだけ気をつけていただいて頑張って支配下契約を勝ち取ってもらいたいですね。彼のような選手が活躍することで高校や大学であと一歩伸び悩んでいるような選手が独立リーグの門を叩き、リーグと選手個人のレベルアップに繋がりNPBへの供給もさらに増えるのではないでしょうか?そういった側面でも期待です。

(ここまで寸評を読んでくださった皆様、大変ありがとうございました!本題はここからですのでもう少々お付き合いください!)

本題:結局、今回の指名は満点だったの?

さて、長い寸評も終わりようやく本題へ。今回の指名は井口監督のコメント通り満点だったのか?という点について徹底検証していきたいと思います。

(表中の支配下登録数が68名になっていますが正しくは67名です。失礼致しましたm(._.)m)
こちらが、今回の指名を反映した来季の戦力表(仮)です。平成30年11月4日時点での暫定バージョンなので、二次戦力外や外国人・FA選手の入退団は公式発表があった選手のみ掲載・削除しております(と言ってもドラフト後から特にアクションがないためそのままといった感じです)。ここから各ポジション(投捕内外)ごとに考察を進めていきたいと思います。

投手:39名(支配下37名)

右投手:30名(支配下28名)
右投手の退団は育成の安江のみで、一方ドラフトでは育成まで含めて5名を指名した。黄色靭帯骨化症を患い来季の状況が全く読めない南昌輝をマイナス戦力とカウントしてもプラス3人。多い。
左投手:支配下9名
退団は大隣(引退)と宮崎の2名で、ドラフトでも2名を指名したので人数は現状プラマイ0。戦力レベルを考慮したらプラスになっていると信じたい。

野手:31名(支配下30名)

捕手:支配下5名
金澤の引退で枠が1つ空き、ドラフトで地元出身の田宮裕涼や石橋康太らの獲得があるかと噂されたが実現には至らず。マイナス1人でやや少ないか。
内野手:支配下15名
根元の引退で枠が1つ空き、松田を指名したので人数としてはプラマイ0。やや少ない気もするが一軍でレギュラーを固定できているため特に問題ではないか?
外野手:11名(支配下10名)
退団は岡田(引退)と肘井の2名で、藤原山口で人数面ではプラマイ0。元が少ない上に質も低いためドラフトで大・社選手を指名できなかったのは大きい。

表を見ていただいてもわかるように、投手(とりわけ右投手)の人数が多く、野手は全体的に少ないというのが現状です。流石にアンバランスすぎるので投手のリリースは可能性としてはありますね。多くのマリーンズファンはこの編成に不満を抱くかもしれませんが、個人的にはそこまで、といった感じです(もちろん不満が無しということはないですが)。その理由をいくつか書いていこうと思います。

1.投手に競争原理を働かせる・そして余裕のある投手運用を図るため
頭数は既に揃っていたものの確固たる柱がないような現投手陣。実際、今季のチームの勝ち頭は助っ人のボルシンガーでした(もちろん助っ人を否定する気はさらさらございません)。井口監督はじめ首脳陣が奮起を促すために育成含め総勢39名の投手による競争でのレベルアップを期待しているのでは?と感じます。また、今年の投手運用で来年も挑んだ場合、間違いなくブルペン陣に途中でガタが来て崩壊します。諸悪の根源とも言われていたKコーチに代わって吉井コーチが就任し、クリーンな投手運用に期待がかかりますが、それでも勤続疲労による劣化というリスクを考慮したときにこれだけの頭数を揃えたい気持ちはわかります。

2.(主に)大学生の“順位縛り”が厳しかったため
ドラフト候補を獲得するのはNPB球団だけでしょうか?いいえ、日本では社会人企業チームも同じはずです。プロ入りを目指す大学生の中にも、「NPBの球団に名前を呼ばれるか不安だ」「高い順位で指名されて自信を持ってプロへ進みたい」と思う選手は数多くいます。そういった選手に企業側が「◯位までに指名されたらプロへ行っていいよ」等の条件をかけて内定を出すケースがあります(「プロ待ち」とか「(順位)縛り」と呼ばれたりしています)。
今年の大学生のドラフト候補の層を振り返ると、投手は豊作であったものの、野手はやや人材不足だったように感じます。その中でプロ志望した選手が全員指名されてプロへ行ったら、社会人側はどうなるでしょう?当然社会人球界でも現役を引退しコーチになったり社業に専念するという選手は毎年いますし、主力がドラフト指名されてチームを“卒業”することだって毎年もちろんあります。企業チーム(とその親会社)も都市対抗や日本選手権の場を絶好の広告掲示・企業イメージやブランドの向上の機会と捉えているはずですし、それなら補強(=有力大学生に入社の話を持ちかける)にチカラを入れて然るべきだと思います。そこで、ドラフト指名がありそうな大学生に対して高い順位で縛り、内定を与えたのでは?と僕は想像しています。
「あの選手が2位って、なんか評価高くない?」「あれ、なんで上位候補で指名有力だったあの選手が指名されてないの?」あえて誰とは言いませんが、そう感じられる選手は多かれ少なかれいるはずです。もしかしたら、縛り等の裏事情が絡んでいるのかもしれませんね。

結論:マリーンズは限りなく満点に近いドラフトができた!💯

チーム事情や裏事情まで考慮した結果、今年のマリーンズは可能な限りのドラフトができたと個人的には思います。1位で公言通り藤原を確保できたことによってその後も変に繰り上げたりせずプラン通りのドラフトができたのではないでしょうか。そして、我々のような素人がドラフトを考えているとどうしても欲張って「先発もリリーフも二遊間もスラッガーもあれもこれも…」と1年で全てを埋めて解決させようと考えがちですが、現実のドラフトでの他球団との駆け引きや上述の縛り等の事情を考慮した時に果たしてそれは可能でしょうか?きっとおそらく、不可能に近いはずです。なので1年で「ある程度」埋められたらそれで合格でよいのではないでしょうか?今年のマリーンズで言うと1位で外野の5ツールトッププロスペクト、2位で8,9回を任せられるリリーフ候補、左投手と高校生投手をそれぞれ2枚と十分埋められたはずです。埋められなかった捕手に関しても1年は戦力外組から数合わせ的に獲得し、来年の高校・大学捕手豊作年(予定)まで待つという選択肢をとるなどすれば問題ないと思います。残りはFA参戦、外国人補強に期待しましょう。

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