二十四節気 小寒
1月5日から小寒がはじまりました。
小寒の初日は「寒の入り」ともいいます。寒さが今まで以上に厳しくなり、小寒から立春の前日(2月3日)までが寒中(寒の内)と呼ばれます。
年賀状から寒中見舞いに変わる頃でもありますね。
年賀状を送るという風習も徐々に減ってきていて、少し寂しい気持ちになったりします。
空手や剣道などの武道では、一番寒いこの時期に川や海に入り心身を鍛える寒稽古が行われます。ニュースでも取り上げられ厳しい環境の中で自分に打ち勝つ鍛錬になります。
三九天(旧暦の冬至から数えて3番目の9日間:2025年は1/8~1/19)の頃は一年の中でも最も冷え込みが厳しいとされています。
七十二候
芹乃栄(せりすなわちさかう) 春の七草のひとつ芹が生え始める頃
水泉動 (しみずあたたかをふくむ) 地中の凍った泉の水が溶ける頃
雉始雊(きじはじめてなく) 雉が鳴き始める頃
七十二候をみると、自然界の水面下では少しずつ春の準備が始まります。
東洋医学では、自然界と人の体は同じであるという考え方がありますが、体の中でも徐々に春に向けての準備が始まる頃です。
寒さが厳しいからこそできる養生で、春にスムーズなスタートを切れる準備を整えていく時期にしたいものです。
またこの時期には、冬の土用期間(1月17日(金)から2月3日(日))があります。
小寒の食事養生
寒さがより厳しくなるこの時期は、とにかくお腹を温めることが大切です。
体の外からは湯たんぽや腹巻きで、内側はスープで温めるのがおすすめです。
●おすすめスープ●
酒粕を使った粕汁〜体の芯から温まるスープ〜
具材:白ネギ/ 白菜/ えのき/ しいたけ/しゃけ
酒粕はお肌の調子を整えるビタミンB群が豊富で、こうじ酸や食物繊維など栄養が豊富なので、冬寒い時期に最適です。血行を良くしたり、消化吸収を助け脾を整えます
酒粕
性味:温 辛・甘 帰経:脾
小寒に入り1月7日には「七草粥」を食べますが、この七草は体の中の熱を取る作用の食材
年末からお正月にかけてハレの食事を続けると、体に余分な熱が溜まってしまいます。そこで「七草粥」を食べて体を中庸にするというまさに先人の知恵ですね。
また1月15日には「女正月」とされ、お正月に忙しかった女性を労る「小豆粥」を食べたそうです。
小豆は水の巡りを整え、昔は脚気の治療に使われた食材です。
小豆は体に良いからといって、砂糖がたくさん入ったあんこなどを大量に食べるのは注意が必要ですので、小豆粥として食べるのはとても理にかなっています。
小寒の養生:よもぎ風呂で芯から温まろう
よもぎは艾葉(がいよう)とも呼ばれ、生薬(効能が高く薬としても使われる)として昔から冷えをとる婦人科の薬として使われてきました。
血の巡りを良くする経絡を改善できるとされています。
この時期には、艾葉を使ってお風呂に浸かると体の芯から温まります。
お風呂に入れるのは敷居が高い場合は、手や足だけよもぎ湯に浸けるだけでもポカポカします。
足くるぶしの少し上くらいまでのお湯に艾葉を煮出したお茶を混ぜて足湯に。
よもぎエキスや入浴剤でも温まります。
熱が冷めやすいので、バケツにバスタオルを巻いて洗濯バサミでとめると、暖かさが持続します。
中医学では、上病下治(上半身の病を下半身から治療する)という言葉があります。この言葉からも冬に足湯をすることはとても理にかなっていますね。
夏の病気を整える「夏病冬治(かびょうとうち)」
冬に体を整えていると、夏の病気を予防するという考え方で、三九灸(お灸の治療法)で喘息やアレルギー、また慢性消化器疾患などの体質改善を行います。
温かい気を補いながら腎・肺の機能を上げたり、寒さから身を守り、経絡を通して流れの良い体づくりをすること。が大切になります。
私は、汗をかきづらい体質で熱がこもりやすく、夏が苦手なのです。
ですのでこの考え方を使い、皮脂腺の開閉をできる体を作るためにこつこと養生を行っています🎵
養生の効果は一つづつはとても小さな力ですが、コツコツと継続すると体は答えてくれますので、気長に心地よさを感じながら、ゆるりと楽しんで取り入れてみてはいかがでしょうか?
今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。
良い1日でありますように😊