観光2.0を考える~「アフターコロナの観光・インバウンド」
株式会社やまとごころさんが開催していた、
「アフターコロナの観光・インバウンドを考えるVol.2」
の忘備録とまとめ。
スピーカーは、屋久島のエコツーリズム大会のスピーカーとしても来ていただいていた、山田桂一郎氏(観光カリスマ・内閣府官房地域活性化伝道師
JTIC SWISS 代表取締役 )。
今大切にしたいことを改めて整理できる良き時間でした。
だれかと観光論語りたい、、、!
<セミナー概要>
コロナショックで観光業はかつてない打撃を受けています。
特にインバウンドに関わる事業者は、コロナショックの
影響をいち早くを受け、回復も見通しづらい状況が続いています。
そのような中で、現状をどう切り抜けるべく対処しているのか。
また、アフターコロナの観光業の変化をどう捉え、今何を準備すべきなのか?
という視点で語られたZOOMセミナー。
日本だけでなく、海外からの参加者もいたそうで
386名の方が参加されていました。
忘備録メモと議事録
<観光立国スイスの今の状況 コロナウィルスへの対策・施策は?>
・緊急事態宣言を出したのは国よりも州政府が先だった
・自治体単位で動くという点で日本とは違いがある
・民間中心の動きも早かった、支援策が官民一体で
・融資もIDがあれば無審査で数時間以内で振り込まれることもある
・一番大きな差は決断スピード、実行スピード
<スイスの観光業への影響は?>
・ハイキングやサイクリングなどのスポーツは禁止されていない
・別荘などに滞在している人たちもいる
・日本で言うところのDMOが頑張っている
・州政府と民間が一緒になって動いている
・日本では民業を圧迫するようなところも垣間見られる
<情報発信の観点でやっていることは?>
・プロモーションはできないが、政府観光局レベルでStay Homeの動画を流している
・ツェルマット観光局と民間事業者が一緒になって考えている
・過去の登山列車の土砂崩れ(1年の1/3不通になってしまった)経験をもっているので、打ち手がみえているところがある
・土砂崩れの際も前年に比べて1割減程度で押さえられている
・新規顧客開拓はできないので、助けてくれるのは既存顧客
・既存顧客へのフォローを徹底してやった(ダイレクトメールなど)
・顧客との継続的なコミュニケーションが大切
・CRMがしっかりしているところは強い
・これまで顧客とどういう関係構築をしてきたかが問われている
・ツェルマット観光は地元客が4割→地元が支えてくれていることが外に伝わって安心感を与える
<インバウンド比率が高い事業者に対してのアドバイス>
・何をもって収束とするのか、だれが決めるのか見えていない
・これまでの取り組み以上に衛生管理面など様々なうち手を出して、来ていただく努力をしておく
・収束まで体力がもたない企業がいるところにも目を向け、情報共有して欲しい
・能動的なお客様へのアプローチが必要
・地元の方に利用してもらい、フィードバックをもらう、良いと思ってもらえる努力をする
【訂正】スイス政府観光局の動画
dream now -travel later
https://www.youtube.com/watch?v=rn38MSf-eKM
<ヨーロッパからみた訪日旅行は?>
【メモ】
・日本に対しての印象はこれまでも良かった
・健康、日本食など明確な価値を打ち出して
・動ける人から動いたときに、呼び込んでいく
・アジアの中での明確なポジショニングをとる
<消費者目線での変化>
・これだけ所得が下がった中で誰が旅行に行けるのか?
・行ける人と行けない人の二極化がさらに広がる
・個人化と多様化が進むだろう
・衛生面の安心感を求める
<衛生管理など安心の認証について>
・国や自治体から認証をされる前にも、旅館ホテル単位、地域単位でやっていることの情報を出していく必要がある
・お客様側の証明も必要
<変わらなければいけないこと>
・コロナショックを機にゼロベースで考えていく
・地域、事業者それぞれのレベルで見直しを
・変わる部分もあれば、ビジネスの基本(お客様に選んでもらうこと)として変わらない部分もある
・全てがデジタルにシフトするのは危険、オフラインやアナログ部分も含めてフォローしていく必要があるのでは?
<VR・IRなどへの取り組み>
・バーチャルにトライしたとしても、やはり次には来てもらうためのステップをどう工夫するかが大切
・来てもらいたいお客様をバーチャルの仕組みを使って事前に確認できる
・「今だけ、ここだけ、あなただけ」を深めて考える
<そもそもマーケットは戻るのか?>
・以前に戻るところの方が少ないのではないか
・元に戻ることが良いことなのか?
・より良くしていくことを考えたほうがよい
<これからの訪日客数の数値目標は>
・数字ではなく違うアプローチが必要、原点に立ち返る
・インバウンド以前に、なぜ観光政策をその地域がとらなければならないのか、から考える
・「量より質へ」が加速された
・提供する側、受け入れる地域の生活の質(QOL)を上げることから
・地域に住む人の在り方から考える
・地域の本質的な価値を捉えること
<働き方の変化/ワーケーション>
・スイスではワーケーションが盛ん
・今後さらに個人レベルでのワーケーションが進む
・日本でもアフターコロナのビジネスチャンスにもなりえるか
<交通事業者との連携>
・地域のマネジメントに交通事業の計画を組み込む
・団体がなくなるわけではない、改めて持っている資源を見直す
・やりながら地域のポジショニングを考えていく必要がある
<山田さんからのメッセージ>
【観光を学んでいる学生の方へ】
・観光サービス業の良いところは双方向であること
・観光に携わる人たちはお客様から感謝されることが喜び
・自分の幸せ、生き方を考え直して
・人間の幸せの多くは人に必要とされていること
・若い方たちが新しい観光の形を考えていってほしい
【事業者の方へ】
・リスクマネジメント、クライシスマネジメントを考えていく必要がある
・このセミナーに参加できない方、小さな事業者にも目を向けて一緒に考えてほしい
【みなさんへ】
・健康でいるために、免疫力を高めていきましょう!
アフターコロナで目指す観光2.0を作るにはを考える
今後の観光について考えることが重要で、
・コロナショックを機にゼロベースで考えていく
・地域、事業者それぞれのレベルで見直しを
・元に戻ることが良いことなのか?
というスタートを切れる地域とできない地域で雲泥の差が出そうだってことです。
より良くしていくことを考えたほうがよいですよね。
またコロナの収束について
・何をもって収束とするのか、だれが決めるのか見えていない
のは明白でそれを踏まえて動くことが大切。
冷静に考えて
・これだけ所得が下がった中で誰が旅行に行けるのか?
・行ける人と行けない人の二極化がさらに広がる
のは目に見えています。
その上でやはり、
・新規顧客開拓は難しい、そして助けてくれるのは既存顧客
今やるべきことは
・既存顧客へのフォローを徹底する(ダイレクトメールなど)
・顧客との継続的なコミュニケーション。
そして、これまで以上に
・顧客は衛生面の安心感を求める世の中に
・これまでの取り組み以上に衛生管理面など様々なうち手を出して、来ていただく努力をしておくだけでなく
・お客様側の証明も必要になると
そして今みんなが躍起になってやっているオンライン化
・全てがデジタルにシフトするのは危険、オフラインやアナログ部分も含めてフォローしていく必要があるのではということ。
・バーチャルにトライしたとしても、やはり次には来てもらうためのステップをどう工夫するかが大切で、
・「今だけ、ここだけ、あなただけ」を深めて考える伝える。
最後のまとめとして
・観光の「量より質へ」が加速され
・提供する側、受け入れる地域の生活の質(QOL)を上げることから
・地域に住む人の在り方から考える
・地域の本質的な価値を捉えること
が大切だなと感じました。
いろんな方が動き始めて、嬉しく素敵だなぁと思っている今。
個人として我慢の時を過ごして、
もう少し情報と流れを見極めてから俯瞰して動けるようになりたいと思います。