2017旅行記その7:不意にオーロラ
この日からはスナイフェルネス半島へ一泊二日のツアーに参加。こちらも比較的少人数で、日本からの観光客もおられたので、久しぶりに日本語で会話できた。こんなことがありがたい、と感じるなんて、海外に出てみないとわからないものだ。ただ、人数が少ない分バスも小さいので、座席が狭くなってしまったのはちょっとしんどかった。
そして、ようやくと言っていいくらい、私がアイスランドに来てから一日中すっきり晴れた。今までは白い雪、灰色の雲、黒い大地だったが、刻一刻と色彩を変える青空が加わり、さらに魅力的な風景を楽しむことができた。いくら気温が低くても、太陽の下活動できると気分が違う。
ただ、このツアー前半の記憶がかなり曖昧で、イートリ・トゥンガ海岸やポツンとたたずむ教会とかに行っているはずなのだが、あんまり覚えていない。散策の時間が多く取られていたようなので、はっきりとしたエピソードとして頭に残っていないのかもしれない。旅行中撮った写真が全て残っていれば、多少記憶を取り戻せると思うのだが、事情によりほとんど失くしてしまったので、手がかりはわずか。ここら辺の事情は、旅の最終盤で改めてまとめようと思っている。
しっかり記憶に残っているのが、ツアー終盤でアイスランドで食べられているハゥカットルという発酵させたサメ肉に挑戦したこと。昔から現地の人は食べているそうで、サメの博物館があるくらい。しかしきついアンモニア臭で有名で、もらったのは肉の破片と言っていいくらいの大きさだが、味より先に強烈な臭いが鼻から後頭部まで突き抜けた、と書いたら感じてもらえるだろうか。慣れれば味わえるのかもしれないが、旅行者にはハードルが高い。ただ、すぐ水を飲んだらそこまで臭いは残らなかったので、嫌な気分のままホテルまで行くこともなかった。
夜、歓声が上がったので何事かと外を見ると、どうやらオーロラが見えたらしい。私も急いで外へ出てみたら、ホテルの建物の上にくっきりと緑色の光が。スマホのカメラでも捉えられたくらい綺麗に輝いていた。こればっかりはタイミング次第で、現地のオーロラ予報ではそこまで期待値が高くなかったのだが、見える時は見えるんだな。遥々アイスランドへ来ても、遭遇できない人は遭遇できない、と聞いたことがある。別日にオーロラツアーも組まれているのだが、早速見れた私はラッキーだ。やっぱり私の人生は、大事な時に運が味方するのだと、実は今でも思っている。