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『半匿名』がSNSでのスタンダードとなる。

半匿名とは何か?

半匿名とは、バーチャル空間でのやり取りが現実的となった
ネット社会において必要とされる、
重要でなおかつ未だ巷間で強く認識されていない概念のことである。

これから話をするにあたって、まとめておくべきは実名と匿名の意味
そして半匿名を語る際に欠かせない、実名でSNSをするメリット・デメリット、匿名でSNSをするメリット・デメリットについてもまとめさせていただきたい。

まず、匿名とは?
【自分の実名を隠してあらわさないこと。また、実名を隠して別の名を用いること】(三省堂大辞林 第三版より引用)

そして対比する実名とは
【本当の名前】(三省堂大辞林 第三版より引用)

という意味である。
それぞれ日常生活やSNSなどで用いられる、匿名・実名の使い方と大きく
相違は無いだろう。

匿名・実名のメリット・デメリットとは?

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匿名のメリットについて
1・発表する意見や言葉が、現実での立場に左右されることなく判断
される。

(具体例:高卒ニートと高学歴経営者が同様の発言をしたとして、それが
実名+身分付きでの発表であれば多少なりとも評価のバイアスがかかる。
もちろん多くの場合ニートの発言の評価は負のバイアスがかかるし、高学歴経営者の発言は正のバイアスがかかるだろう)
2・誹謗中傷の的となることが少ない。
(実際のところ、ほぼ匿名の5ちゃんねるなどでも特定の発言者に対して
中傷めいた発言が集中することは多々あるため、『少ない』と表記をしている)

実名のメリットについて

1・発言の信頼性が一定以上に担保される。
(私自身は理解できないが、『実名じゃない発言者の発言は信頼しない、
読まない』と公言する方は時々見かけることがある。そこの判断基準がどうだのと突きたいわけではないので、具体例の引用は避けます)
2・現実とのリンクが起きるため、発表する発言に責任を持つようになる。

さて、以上のメリットであるが、主たるものは列したつもりである。そしてこれより記載するデメリットにも関連するので、頭の片隅に入れていただけれるとよいだろう。

匿名のデメリットについて

1・発言の信頼性の低さ。
2・誹謗中傷を主とした、他人に対する配慮のない発言の頻発。
(ちなみに誹謗中傷はインターネットユーザーの一部が大量に
投稿しているため、実際に誹謗中傷を発する方は少ない……という
お話もありますね。気になる方は下記のNoteをご参考くださいね。
リプライユーザ可視化システム』著者tori様)

実名のデメリットについて

1・現実との兼ね合いから、自分のしたい主張が出来ないことがある。
2・実名で自分を晒している場合、誹謗中傷がダイレクトに突き刺さる。
加えて、万一何かがあった時に身の危険が迫ることになる。

(万一……の良い例としては、あおり運転した側のガラケー所持の女性に
間違われた方だ。間違われた方には瑕疵がないにもかかわらず、非常に大きな風評被害が起きてしまった)

さて、以上がデメリットの主だろうと思われるが、気付いた方もいるだろう。

匿名のメリットと実名のデメリット。
実名のメリットと匿名のデメリット。

これらは表裏一体と言えるほどに相関性があるのだ。

今回提題にある半匿名はそれぞれのメリットを兼ね備え、そしてデメリットが抑えられた素晴らしい概念なので褒め称えよ、である。

半匿名の定義と具体例

『Vtuber』をあなたはご存知だろうか?

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上のようなアニメキャラが、電気サービスの宣伝をしているが、
彼女はヒカキンなどのようなYoutubeに動画を投稿している『Youtuber』が
本業である。(ていうか、暫くシロちゃん情報から遠ざかってたから、エイプリルフールかと思った)
Vtuberとは
Virtual+Youtuber = Vtuber
という存在なのである。

私は半匿名をこのように定義する。
【自分の実名は隠すが、統一された人格として様々な場所を横断する一人の人格】(私の脳内より引用)

上記のシロちゃんを例に取ると、中で声を入れている人間の実名は不明であるが、シロちゃんとして動画やTwitterなど様々な場所として一人の人格を保っている。(中の人が特定されていることはひとまず置いとけ)
これを言い換えるとつまり、匿名性をある程度維持して自分の表現したいことをしながらも、まるで実名を明かした人としての人格を認められる存在ということ。
改めて言うと、半匿名という存在は
匿名と実名のメリットを兼ね備え、そしてデメリットが抑えられた素晴らしい概念なのである。

『半匿名』は既に存在していないか?

そう、実のところを言うと、この半匿名という概念は私が開発したというものではない。もしあなたがTwitterやInstagramを楽しむ際に、各種SNSにて
同一の名前、あるいは同一と認識できるアカウントとして楽しんでいるならば、既に半匿名という概念に触れているのである。

これについて触れている内容が、

情報を集める技術・伝える技術
情報社会の一員として備えておくべき基礎知識
著者・飯尾淳氏

の52Pにて記載されている。

匿名には、次のようなレベル差がある。
・個人の発言にまったく識別子を与えない、完全な匿名のレベル
・個人の発言には識別子を与えないが、システムによって乱数による記号を与え、個々の発言について発言者の同一性をある程度は認識できるようにするレベル
・発言者が自由にハンドルを設定して、本名から切り離された人格で発言するレベル(半匿名)

なお、こちらの近辺のページはWeb公開されていて読めるので、気になった方は読んでみてもよいだろう。(私もこの記事を書くにあたって見つけたので、書籍の詳細は聞かないでねっ♡)

既に存在している概念を、何故取り上げたのか

恥ずかしながら、もしや私はこの半匿名を定義化した初めての人間ではないかと、記事を書く前には思っていた。
多くの人が匿名と認識している中の一部は、分離すべきと考えたのだが、まぁまさに同じ内容の書籍があった。

しかしそれでも私はこの記事を続けてみた。
何故ならば、半匿名で検索しても未だ巷間に浸透している様子が無いからだ。複数の記事でちらほらと見かけども、半匿名にだけ言及をしている内容は少なく、あったとしてもそれを多くの人に広めるという目的でもなさそうだった。


私は思う。
現在、VRchat、Clusterなど、バーチャル空間にて架空の肉体を用いて他者との交流を行っていくサービスが出てきており、今後のSNSの潮流がそういったバーチャル空間を主としたものになってもおかしくないだろう。

各個人が自分専用の。理想の姿のアバターで。
見知らぬ誰かと交流するのも遠い未来ではないだろう。
そこでは自分の意志を、理想を、意見を自由闊達に表現できるはずだ。
そんなバーチャル空間に、現実のしがらみを持ち込む必要はあるだろうか?
きっと、それは重荷となる。

だから今、半匿名を広げるのだ。多くの人がなんとなーく匿名にもちょっとした違いがあるよなー程度の認識を持っているだろうが、そこに明確な違いがあると認識をさせるのだ。
その認識が、半匿名という概念のメリットを鮮やかに表出させ、実名・匿名の持つデメリットさえも再認識するはずだ。

言いたいことを言え。この記事を書く私のように。
(こんな内容、現実とのキャラが異なるから言えない)
ただし、半匿名としてのあなたは、あくまで一本化せよ。そうすれば見知らぬ誰かに突然暴言を吐こうとは考えられないはずだ。

半匿名としての存在にいわれのない誹謗中傷が来た?
なら、あなたは戦ってもいいし、心が疲弊するくらいならば、その半匿名としての存在は一度切り捨てたっていい。
実名とは違って、半匿名は脱ぎ捨てることができるのだから。

最後にもう一度だけ主張しよう。

半匿名とは、

バーチャル空間でのやり取りが現実的となった
ネット社会において必要とされる、
重要で、今あなたの心に留めてもらいたい概念のことである。


以下は、参考にさせてもらったnoteの紹介となります。

『Twitterは実名がいいか、はたまた匿名がいいか考えてみた。』
メリット・デメリットの参考にしたnote
著者:Okada Masaaki氏

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