春の芽吹き
【紅花一薬草(ベニバナイチヤクソウ)】農園の沢の植物も色々と芽吹いてきました。「一薬草(イチヤクソウ)」という名の由来は一つの薬草で様々な病に効くというところから。生薬では「鹿蹄草(ロクテイソウ)」強心、降圧、抗菌などの作用があるとされています。
イチヤクソウは菌従属栄養植物で土壌微生物(外生菌根菌)との共生関係を育まなければならず、単独では生きていけない面白い半寄生植物です。
根を見るとわかるのですがつるつるで根毛が発達しておりません。根毛の代わりに菌が根と一体化して菌根を作り、その菌糸が土壌中に根のように伸びていきます。
イチヤクソウは多くの野菜や植物と共生関係を持つアーバスキュラー菌根とではなく、アーブトイド型菌根との共生という特異性があるので、育つ環境の土壌微生物の多様性が豊かであるかどうかの客観的な事実を示す植物となります。
植物は驚きに満ちた様々なことを私たちに教えてくれます。そして守りたいと思う豊かな自然が北海道にはまだまだ多く身近にあります。
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