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畑のはなし

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北海道八雲町の小さな農園のはなし
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#菌根菌

春の芽吹き

春の芽吹き

【紅花一薬草(ベニバナイチヤクソウ)】農園の沢の植物も色々と芽吹いてきました。「一薬草(イチヤクソウ)」という名の由来は一つの薬草で様々な病に効くというところから。生薬では「鹿蹄草(ロクテイソウ)」強心、降圧、抗菌などの作用があるとされています。

イチヤクソウは菌従属栄養植物で土壌微生物(外生菌根菌)との共生関係を育まなければならず、単独では生きていけない面白い半寄生植物です。
根を見るとわかる

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菌根菌を通じて知る命のつながりと共生の畑

菌根菌を通じて知る命のつながりと共生の畑

土の下で菌根菌の菌糸は植物の根の届かない遥か遠く深く、密に広がっています。

白い部分が菌根菌の菌糸。茶色が植物の根

土壌微生物の一大グループである菌根菌は、植物の根に住み”菌根”と呼ばれる一つの共同体となり、植物と栄養のやりとりをすることでのみ菌糸を広げることができる不思議な共生生物です。
つまり、周りに植物がいない時は不活性化し、仮眠状態のようになりますが、植物の根と出会うと生命

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