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【第3回】薬剤師100人カイギ:薬剤師の未来を再定義する100の旅 - 第3回レポート


薬剤師100人カイギとは?

世間的には「ただお薬を渡すだけの人」と思われている薬剤師ですが、薬剤師のキャリアや価値観は本来もっと多彩。その奥深い可能性を引き出すことで、未来を創る力が秘められています。「薬剤師100人カイギ」は、薬学のフィールドから集結した100人の薬剤師が、キャリアの軌跡、そこにかける想いや情熱、挑戦の体験などを共有する舞台。20回にわたるセッションを通じて、あなたに新たな視点を提供し、キャリアの選択肢を広げるきっかけを与えます。
薬学生、薬剤師、そしてその他の薬学に関わらる皆さんが、自分自身のキャリアパスを大胆に描き直し、新たな挑戦に勇気をもって飛び込む一助になることを期待して、「薬剤師100人カイギ」第3回目のレポートをお届けします!

薬剤師100人カイギHP


第3回目(2023年9月16日 開催)まとめ

~ 登壇者紹介 ~

一人目:株式会社12薬局 石原玄基
「待ち時間を減らす お薬配達でストレスフリーな動物病院に」
100人カイギvol.3の一人目の登壇者は、ほぼ全ての動物病院が院内調剤・待ち時間の大きな要因という動物診療業界の問題を解決し、動物病院の医薬分業を実現する、「12薬局(わんにゃん薬局)」の代表である石原さん。石原さんは、動物診療業界の問題解決に向けた取り組み・ビジョンに関して、具体的なアクションの事例とともに共有してくれました。(⇒詳細レポート

石原玄基さん

二人目:名城大学薬学部6年生 岡田彩花
「未来を旅する思い」
100人カイギvol.3の二人目の登壇者は、一年生の夏から医療現場の見学を始め、現在では、全国各地100以上の現場を見学したことがある薬学科6年生の岡田彩花さん。薬学6年生の目線から未来について「これからの自分と薬剤師の道を探す」ためにこれまで取り組んだことやビジョンについて思いを語っていただきました。(⇒詳細レポート

岡田彩花さん

三人目:GOOD AID株式会社 井上裕介
『薬局から始まるスマート健康シティ』
井上さんは、大手調剤薬局で幅広い知識と実務経験を積み、現在はベンチャー薬局であるGOODAID株式会社(以下、GA)セルフメディケーション事業部部長として、実務経験に加えて経営やマネジメントに挑戦されています。その実現へ向けて、顧客へオーダーメイド対応を行い経営ができる『強い薬剤師の輩出』が必要であるという思いを語って頂きました。(⇒詳細レポート

井上裕介さん

四人目:病院薬剤師/プライマリ・ケア認定薬剤師 山口章江
「自分の価値観を変える人に出会いにいこうぜ!」
臨床現場の薬剤師を土台に地域での活動やコミュニティでの活動など幅広く活躍しているプライマリ・ケア認定薬剤師である山口さん。薬剤師として患者さんへの接し方が変わるキッカケについて語って頂きました。(⇒詳細レポート

山口章江さん

五人目:キリンホールディングス株式会社 染谷将則
「薬剤師×社内起業家」
キリンホールディングス株式会社でヘルスサイエンス事業部新規事業グループにてPJリーダーをされている染谷さん。ご自身の人生からのラーニングを3つの写真を用いて共有してくれました。(⇒詳細レポート

染谷将則さん

一人目:株式会社12薬局 石原玄基
「待ち時間を減らす お薬配達でストレスフリーな動物病院に」

100人カイギvol.3の一人目の登壇者は、ほぼ全ての動物病院が院内調剤・待ち時間の大きな要因という動物診療業界の問題を解決し、動物病院の医薬分業を実現する、「12薬局(わんにゃん薬局)」の代表である石原さん。

石原さんは、動物診療業界の問題解決に向けた取り組み・ビジョンに関して、具体的なアクションの事例とともに共有してくれました。

登壇者発表スライドより

動物診療業界における、病院・飼い主のペインは以下となります。

登壇者発表スライドより

12薬局は、このペインを解決し、以下の課題を解決したいと考えています。

登壇者発表スライドより

12薬局の取り組みが、人以上に多様性を持ち、薬剤選択、在庫管理、ガイドラインの充実(エビデンスの構築)、アドヒアランスの向上などが望まれる動物診療に光をもたらすと強く感じました。全国への事業拡大が楽しみです!!

この登壇を通じて、対物から対人だけでなく、対動物という新たな薬剤師の世界を感じることが出来ました。パートナーである動物達のためにも、これからさらに社会からの期待に応えていけるよう、参加した皆さんと一緒に一歩踏み出していきたいです。

文章:運営事務局 山本


二人目:名城大学薬学部6年生 岡田彩花
「未来を旅する思い」

100人カイギvol.3の二人目の登壇者は、一年生の夏から医療現場の見学を始め、現在では、全国各地100以上の現場を見学したことがある薬学科6年生の岡田彩花さん。

登壇者発表スライドより

岡田さんは、薬学6年生の目線から未来について「これからの自分と薬剤師の道を探す」ためにこれまで取り組んだことやビジョンについて思いを語っていただきました。

登壇者発表スライドより

岡田さんは医療現場の見学や課外活動を通じて、新たな発見や行動力、コミュニケーション能力などの向上について実感しました。また、多くの薬学生が悩む「ゴールが見えない」という課題をどのようにして解決するのかについてもお話をいただきました。

登壇者発表スライドより

岡田さんは薬剤師が余ると言われる時代において、常に「必要とされる薬剤師」であり続けるための明確な課題とその解決法を模索し、実行してきた薬学生さんでした。岡田さんの姿勢は、私たち薬学関係者にとって刺激を与え、自己啓発と社会貢献への情熱を育てる原動力となりました。

文章:運営事務局 冨山


三人目:GOOD AID株式会社 井上裕介
「薬局から始まるスマート健康シティ」

大手調剤薬局で幅広い知識と実務経験を積み、現在はベンチャー薬局であるGOODAID株式会社(以下、GA)セルフメディケーション事業部部長として、実務経験に加えて経営やマネジメントに挑戦されています。

登壇者発表スライドより

井上さんは、セルフメディケーションができる薬局を作り、薬局から社会課題の解決に取り組まれています。セルフメディケーションとは、薬局・薬剤師がカウンセリングを実施して出口提案を行うことで、薬剤師が医療フローの最上流に立つことを意味するそうです。そのトリガーが『零売(れいばい)』という薬剤師が臨床推論を用いてカウンセリングをし、受診勧奨または一部の医療法医薬品を、処方箋なしで販売できる方法にあると紹介いただきました。私は零売について知ってはいましたが、セルフメディケーションと繋がると、顧客に取って役立つ制度なのだと見方がガラッと変わりました。

登壇者発表スライドより

GAの目指す薬局像は、セルフメディケーションを啓蒙し、『薬局から始まるスマート健康シティ』を実現させることであり、井上さんからは、その実現へ向けて、顧客へオーダーメイド対応を行い経営ができる『強い薬剤師の輩出』が必要であるという、薬剤師のあるべき姿を示していただきました。私は、身近にこのような強い薬剤師にいて欲しい!と思いましたが、皆さんはいかがでしょうか。

登壇者発表スライドより

文章:運営事務局 伊藤


四人目:病院薬剤師/プライマリ・ケア認定薬剤師 山口章江
「自分の価値観を変える人に出会いにいこうぜ!」

山口さんは、青森県出身で現在は北海道帯広市に在住されているプライマリ・ケア認定薬剤師です。大学卒業後、調剤薬局で8年勤務されその後小規模病院で10年お勤めされています。
現在でこそ、臨床現場の薬剤師を土台に地域での活動やコミュニティでの活動など幅広くご活躍されていますが、元々は薬剤師ではなく研究者の志望でした。念願の大学に入学され、いざ研究者への道を進み始めたのですが、人とかかわることが好きだった山口さんは「YOSAKOIソーラン祭り」のサークル活動に没頭されます。サークル活動の楽しさと反して研究室では閉鎖的で単調な作業が合わずに「自分は研究者には向いていないのではないか」と感じ始めます。そして、研究者の道には進まずに、“とりあえず”人とかかわりがもてそうな仕事ということで薬剤師になります。

登壇者発表スライドより

薬剤師として現場でお仕事をしていくなかで、様々な原体験が積まれていきます。しかし、4ー5年経った頃にこのまま普通の薬剤師としてキャリアを積んでいくだけで良いのかと悩み始めます。
そんな中、ふとしたご縁で応募した北海道大学 科学技術コミュニケーター養成プログラム(CoSTEP)に参加し、薬剤師から一歩離れた環境で多くの学びや刺激を受けることになります。
元々人とかかわることが好きだった山口さんはそれからも震災復興支援など様々な課外活動に積極的に参加されるようになります。「普段の職場外の環境に身を置くことで、自分に不足しているもの、どうしていきたいかが見えてくることになった」と語られます。
そして、日本プライマリ・ケア連合学会に参加し新たな知識を得たことで、薬剤師として患者さんへの接し方が変わるキッカケになったとおっしゃられます。

登壇者発表スライドより

現在も多くの組織に属されながら活動されている山口さんですが、今最も力を入れられているのは、プライマリ・ケアにおけるペイシェントエンゲージメント(患者の価値観を尊重した臨床決定を共有し、治療について患者自身や家族の積極的参加を促し支援すること)、地政学(政治や地理的要素を研究する学問)=非営利一般社団法人キャンネットでの活動とのことです。

山口さんは、ご自身のバイブルが“はらぺこあおむし”とおっしゃいます。あおむしは、いろいろな食べ物を食べて成長し最後はカラフルで魅力的な蝶になります。自分がどんな“蝶”になれるかはどれだけ多くの刺激的な人と出会うかで決まるのです。山口さんの一番のメッセージは
「自分の価値観を変える人に出会いにいこうぜ!」
でした。
100人カイギを通じて、また1人刺激的な方がコミュニティに参加され運営としてもうれしい限りです!

文章:運営事務局 三宮


五人目:キリンホールディングス株式会社 染谷将則
「薬剤師×社内起業家」

100人カイギvol.3の5人目の登壇者は、「薬剤師×社内起業家」としてキリンホールディングス株式会社でヘルスサイエンス事業部 新規事業グループにてPJリーダーをされている染谷さんです。
ご自身の人生からのラーニングを3つの写真を用いて共有してくれました。
1つ目は「腐らないで、自分を信じる」。
人生でどん底な時もあったとのことですが、「最後は必ず逆転すると想い続けて自分自身を信じることが大事である」と、エピソードを交えて語って頂きました。

登壇者発表スライドより

2つ目は、「どん底は、変化のチャンス」。
染谷さんはMRとして福島で働いていた時期に、人生のキャリアの壁にぶち当たりました。しかし、新規事業へのチャレンジとスキルアップに全力で取り組んだところ、人生の転機が訪れてチャンスを掴まれました。

登壇者発表スライドより

3つ目は、「キャリア=他人任せにしない」
「自分の人生・キャリアを運任せにせず、自分で全て決めて全て自分で取り組めば何でもできる」と言って頂きました。言うだけでなく、ご自身で形にされている姿に説得力があり感銘を受けました。

登壇者発表スライドより

以上のように人生からのラーニングを共有して頂きました。
最後に、「志高く挑戦している人と今後も共に頑張っていきたい」という力強い言葉で締められました。
新たなことに挑戦して、ヘルスケア業界に変革を起こす染谷さんを薬剤師100人カイギは全力で応援していきたいと思います。

文章:運営事務局 右高


運営あとがき

今回、薬剤師100人カイギDAY3では、薬学生からの登壇もあり、懇親会も含めて非常に活発なディスカッションが繰り広げられました!!

参加してくれた学生さんから、「薬学部という学部の可能性をたくさん知ることができた。いろいろな環境を知ることで地域や業界全体の課題が見えてきてその解決に向かって働きかけられる、というのがより良い社会を作る一歩になるのだと感じた。」「ただ漠然としている薬学生の進路を具体的に、さまざまな職種を知ることができるのではないかと思い参加しました。理解することで精一杯でしたが、世界が広がりました!!次回も参加しようと考えています!!」という嬉しいお言葉を頂きました!!

運営メンバー全員、様々な生き方・キャリア・パッションに触れ、「こんな働き方&生き方があるんだ!」といった、ご自身のキャリアやマインドへ刺激を受けて貰いたいという気持ちを持って運営に取り組んでおり、その思いが伝わったことが本当に嬉しく思います。そしてまた、益々この機会・時間を多くの人に提供したい、伝えたいと強く感じています!

告知にチカラを入れていく中で、薬学部の広報の方からも応援を頂けるようになり、いくつかの大学内の掲示板に告知ポスターも掲示頂けることに。

まだまだ小さいコミュニティーですが、多くの方に素晴らしい登壇者の皆様のパッションやビジョンに触れて貰えるよう、引き続き発信、認知向上に注力し、頑張っていきたいと思います。
これからもたくさんの皆さまにご参加していただけると幸いです!!

第4回 薬剤師100人カイギのご案内

第4回薬剤師100人カイギ案内

次回、第4回薬剤師100人カイギは、2023年11月18日(土)19:00-21:00に開催されます。野草を愛する薬学博士、健康の未来を創る挑戦する薬剤師、コミュニティーファーマシストの母、希望を支えるオンコロジーの専門家、菌を愛するバイオサイエンティストと様々なジャンルで活躍する方々に登壇頂きます。以下、Peatixに登壇者の詳細も記載されております!!魅力的な方々ばかりですので、ぜひご参加下さい!!登壇者・運営メンバー共々、皆様方との交流も楽しみにしております!!

申込はこちらから


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