2024年を振り返る
大晦日も暮れのひと時、
某ファミリーレストランでパフェを突きながら、この文章を書いている。
今日は人が少なくて良い。
此処に立ち寄ったのもたまたまだったが、こんなことなら作業道具でも持ってくればよかったな、
なんて思っていたらスプーンからアイスの一雫が落ちた。
全てが終わった後に、こうしてささやかなご褒美を味わうのが、何よりの至福なのである。
2024年は、自分にとってどんな年だったか。
振り返ると人生の節目だったようにも思う。
新しい出会いは毎年何かしらあるが、
去年から今年にかけては特に「疎遠になっていた相手」との再会がやたら多かった気がする。
まるで今までの10年を思い出すかのように。
それは、今度こそ“別れを告げる”という意味を内包している。
過去の10年を手放して、これから新しい10年が始まる。
そんな予感がしている。
『Lycanthrope』は、自分の本心と向き合うための作品だった。
そのテーマ通り、制作や企画やライブや旅を通して、自分の“心のまま”を追求した。
心のままの状態はとても自由で清々しいが、同時に醜い面もあった。
心のままは時に周りを見えなくさせることもある。それこそ狼人間のように。良くも悪くも「こんな人だったっけ?」と、自分を見て(あるいは再会して)首を傾げた人は少なくないだろうな。
そうして本当の姿を思い出したリカントロープは、やがて外の世界を知るだろう。
それがたぶん、次のテーマになる。
まだ多くは語らないでおく。
やりたいことはたくさんある。
小さなことも大きなことも。
そんな未来の蕾を温めている。
最後に。
2024年もありがとうございました。
ライブを見てくれた方、
その温かい言葉がどれだけ励みになったことか。
CDを手に取ってくれた方、
この作品が貴方にとって、何でもいい、前を向くきっかけになりますように。
関係者各位、
一人じゃ何もできない一年でした。たくさん救われました。また力を貸してください。そして今度は自分が力を貸せるように。
新年のご挨拶はちょっと世間が落ち着いてからになると思う。
寒さが極まってきたので、どうぞご自愛ください。
2025年もよろしくお願いします。