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ひとり旅 ザンビさんとの滝渡り その1
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ビクトリアの滝 後編1
ザンビアサイドでの滝はジンバブエサイドより迫力があり、見応えがあった。
一通り観終わり、思う存分写真とセルフィを撮った。体調もいい感じに回復してきた。
ザンビアサイドでは滝のウォッチングポイントに写真を撮るからお金ください、という人がいる。
その人の仲間らしき、あるザンビア黒人男性(仮にここではザンビさんとする)に声をかけられる。
ザンビさん
滝の落ちる手前もこっちから眺められるよ
まだ帰らずにこっちをぐるっといって眺めなよ
私
あ、そうなんですか
そうします
ザンビさんのあとをついて、滝の落ちる前側を見に行く。
ザンビさんによると、デビルズプールもこっににあるよ、という。
滝の落ちる前側を見て、ウォー、ここから滝が流れてるんだ、と感心する。
ザンビさんはどんどん滝の上流へ進んで行く。
ザンビさんが、
滝の落ちる前の中洲と道の間にある石について、
これは象のためのバリケードなんだ、
と説明が入る。そう、ザンビさんは、頼んでないのにガイドし始めている。
ザンビさんのあとをついていき、途中で石がちょっと散らかった場所があり、そこからザンビさんが滝の落ちる前の川に入っていく。え?
ザンビさん
カム、カム
滝の落ちる前の川は少し流れがあり、少し怖い。
ザンビさんが、私を呼んでいる。
私にズボンを膝下までまくり上げるように言う。
私はちょうどクロックスに裸足だったので、ジーパンをまくりあげてクロックスにのまま、ザンビさんに手を貸してもらい滝の落ちる前に入る。めちゃくちゃ冷たくもなく、ぬるい。
少し流れのある滝の落ちる前の川を、わたる。ザンビが勝手に案内してくれた場所は、ちょうど歩きやすい場所となっていて、そこを渡っていく。
ザンビさんについてきてこんなことになってしまった。断ろうと思えば断れたんだが、なんとなくついてきて滝の落ちる前の川にまで入ってしまった。
このまま流れに足を取られて流され、滝の下まで落ちたらどうしよう?
邦人女性、ヴィクトリアフォールズに転落し死亡とか出るな
とか、色々と考える。
考えながら流されないよう、必死に滝の落ちる前の川を渡る。