【AppSheet】薬局薬剤師が作った疑義照会アプリ(2)病院フォーマット

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疑義照会の際、問題点の一つにあった病院用フォーマットですが、まず、静岡の県立総合病院を例に詳細を書きたいと思います。
通常、各医療機関のフォーマットは該当の医療機関のホームページに記載されています。
そして疑義照会は医療機関へFAXで送ることから、対応病院に合ったフォーマットの疑義照会用紙をプリントアウトして、自分の薬局情報や患者情報を記載している薬剤師さんが多いと思います。病院の疑義照会を受け付けるFAXコーナーの受付が17時までであることが多く、患者さんには当日返事をしたい場合など、なるべく記入する項目を減らし、時間のかからない運用にできないかと考えて生まれたのがこのアプリです。
 作業として記入する項目は、処方箋にある、病院の患者ID、診療科名、担当医師名、患者氏名薬局を記入、次に発信元の薬局名、薬剤師名、薬局住所、TEL、FAXの項目を、各病院のフォーマットに分類して記入します。
 これらの項目をアプリ上のカラムに値として取得して自動でフォーマットに入るようにしました。

値を取得したい場所に、取得する値のカラム名を書きます。<<[VC患者ID]>>,<<[VC患者氏名]>>,<<[VC患者生年月日]>>,<<[VC診療科]>>,<<[VC担当医師名]>>カラムが、ChatGPTで読み取った値をカンマ区切りで取得した値の1つ1つをバーチャルカラムに入れたものになります。
ドキュメントに<<[]>>で囲んだカラム名を入れると、AppSheetのカラムの値をそこへ入れることができます。
<<[薬局名]>>,<<[薬局住所]>>,<<[薬剤師名]>>,<<[TEL]>>,<<[FAX]>>は薬局マスタに薬局情報を入れておき、ログインGmailから自動で取得します。
これにより、提案内容以外は自動で取得できるようになります。
はじめは処方箋から読み取る項目を当初AIOCRでの読み取りをテストしたのですが、誤読も多く誤読の訂正に手間がかかってしまいました。そこで以前教えて頂いた、チャットGPTで処方箋の内容を読みとって、薬局情報を取得して、その後フォーマットにグーグルドライブ内のアプリと同じフォルダにドキュメントで写真のようなフォーマットを作って配置します。

このアプリはスマートフォン、タブレットでの使用を想定していますのでPDFを取得したらエアプリントで印刷でき、PCを使わず完結できる点も最大のメリットです。
現在は以下医療機関に対応しています。

・静岡県立総合病院


・静岡市立病院

・静岡赤十字病院

・済生会病院

・静岡厚生病院
静岡市薬剤師会、会員専用ページからダウンロード

・島田市立総合医療センター

・藤枝平成記念病院

AIが人間に取って代わると言われることが多いですが、具体的なイメージがしにくいかもしれません。このアプリでは、これまで人間が判断し作業していた業務を、AIが薬剤師などの専門家の視点から判断し、AppSheetを通じてその結果を取得して利用します。人間が行うと手間のかかる細かい作業をAIに任せる方法を考えることが重要です。このアプリは、AIを活用する具体的な例として良い参考になるかと思います 。AIに取って代わられるのではなく、人間や専門家がよりスキルアップするためにAIを活用する時代が来ることを期待しています。

他地域のフォーマットにも対応可能、作成いたします。
ご希望の地域、医療機関を教えていただけましたらアプリを作成して共有させていただくことが可能ですので、ご興味のある方はinfo@aicok.jpまでご連絡ください。